ついに

MRI検査を終わりました
あの喧騒の中、よく眠れました
偏頭痛があっても眠れるのだ
気になるのは検査前の血圧
かつて無いほど高い
偏頭痛の最中のMRIです

くすりづけとはいえ

痛み止めはしばらく飲まないぞ
効くのは、分かった
しかし、あまりにも先鋭だ

７時間余りで切れる効果も見事に再現
夜中に痛みを感じたのは３時頃だったのかな
まだ夜だった

今日、脳のMRI検査をする
その時、脳がどのように活動しているのか解るように
痛みを我慢する

偏頭痛の痛みは増しているように感じる
痛み止めの逆効果なのか
やはり、薬は飲まないのが良い

たたかい

私はまだ封の切られていない外用薬を見つけた
ちょうど１１年前にどこかの病院で手に入れたものらしい
『痛いところとその周りに塗ってください』

経皮吸収型鎮痛消毒剤とある
面白い、塗ってみるか・・・私は髪にスポンジを押し当てた
筋肉痛のための物だろうが、見事偏頭痛の痛みを顕にする

偏頭痛が対抗したのだろうか、激痛が走った
髪はグシャグシャでもう訳が分からない
痛みの輪郭は鮮明である

私は偏頭痛の痛みの中心部と端部を突きとめた
エタノールとトリエタノールアミンが頭皮を通過する
大半は頭皮の手前で既に討ち死にしているが

数少ない精鋭たちは遂に頭蓋骨縫合まで到達した
果敢にも突き進んだ精の鋭たちだったが
脳膜にぶち当たり全員戦死した

私は考えている
この使用期限は１０年も前だぞ
精鋭といえどももはや老兵であったか

そうだ、新兵を送り込めば
そうすれば、脳膜を突破できるかも知れない
でも、待てよと再考する

エタノールもトリエタノールアミンもそんなに変質はしない
私はスポンジを押して臭いを嗅ぐ
新鮮な匂いだ、まだ大丈夫

しかし、この兵力では偏頭痛には勝てない
はっきりそう悟った
旧日本陸軍参謀のように、ここで無理をしてはならぬ

私は冷静にスポンジの蓋を閉めた
君たちにもきっと活躍の場を見つけるからな
それまで静かに待っていてくれ

くすりづけ

ほとんど薬を飲まない私がこの２週間ずっと飲み続けている
一つは夏風邪の薬５種
もう一つは偏頭痛に調薬いただいた痛み止め

この痛み止めを飲んでから効き具合を絵として見えるようになった
痛み止めは効いた、持続時間は７時間以上
偏頭痛が消えると右耳の奥とそれにつながる喉の痛みが鮮明になる

この劇的変化は私の創作意欲を刺激する
まず、痛み止めの顆粒を口に含んだ時の体内の光景が見える
顆粒が分解し始め、体内のあちこちの熱を吸収する

私は急ぎ水を送り込む
その水は顆粒を更に奥に流し込み、食道・胃に変化をもたらす
これは、毒ではないのか

私の脳裏には白い顆粒に屈服する細胞がうなだれたのが見える
暫くすると白い毒は身体全体にはびこり「俺様の言うことを聞け！！」
多くの細胞はそれに無言を決めつける

ところが炎症で腫れ上がった耳と喉の奥は真っ赤になって怒っている
白い毒も怖れをなして近づかない
そして、時間は経過する

７時間が経った時白い軍隊は溶けだした
そして細胞たちは再びガヤガヤと騒ぎ出したのだ
この喧騒に耳と喉の奥の腫れは緊張を解いた

私はこの姿を第三者の立場で感じている
目で見ているのではない、身体全体で
そして、その感覚は偏頭痛だけを意識したのだ

あくなき戦いは続けるべきなのか
私が我慢をすればよいだけの話
最長でも１ヵ月すれば全て忘れられるはずさ