オーストラリア・シドニーのオペラハウス
先日、この建築物が世界文化遺産だと知りました
完成までに十数年も掛かったという斬新なデザイン
それはそれで、すごいことだと思います
タイルで化粧されたその姿はとても美しいと聞いています
けれども基礎や構造体は所詮コンクリートで作成された建築物
何時かは風化してしまいます
こうした文化遺産を永久保存しなければならないという遺産の基準は如何なものでしょうか
静岡県東部にある韮山反射炉
これも世界文化遺産に登録されたら、永久保存する努力をしなければならない
しかし、形あるものは何時かは壊れるもの
そう考えることが普通ではないでしょうか
何千年を経ても存在するものはあります
ピラミッドなどはその象徴でしょう
しかし、よく見るとそれは建設当時のままではありません
永久保存するために多額の資金を投入するのは、遺産そのものも望んでいないような気がします
私がエジプトを訪問した33年前、スフインクスを修理し始めたところでした
その顔は輪郭がぼやけていました
しかし、それを建設当時にまで戻してしまったら時代の経過が失せてしまう
時の経過があってこその遺産、と考えるのは詫び寂び文化の日本人だからでしょうか