LOHASな感じ!

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シェールオイル : 価格のジレンマとフラッキング問題

2012-05-26 | 宇宙・環境・資源
昨年末、イラン経済制裁の影響を受け、原油価格が上昇し続けたが
ここに来て下げ傾向が強まった。
イラン決済の再開により供給不安が払拭されたのが影響しているのだろう。
イスラエルも今のところ目だった動きはないようだ。
今週のWTI価格では90ドルを下回る日もでてきており、市場価格も落ち着きを取り戻しそうだ。

先日、HNKでシェールオイルを取り上げていた。
今日日の技術革新により、地下3,000m掘り下げさらに横に掘り進んで岩盤からオイルを取り出すことができる。
それがシェールオイルだ。

アメリカは原油高を背景に莫大なコストを投じシェールオイルを採掘している。
採掘地のノースダコタは空前のオイルブームに沸いているそうだ。
しかし、シェールオイルはサウジアラビアの中東諸国の原油採掘コストと比較してはるかに高い。
中東での掘削コスト約5ドルに対してシェールオイルは70ドル~80ドル/バレルだ。
ここで原油価格が低下してまうと開発に投じられなくなる。

米国元資源エネルギー省ガイカルーソは、
今後シェールオイルの採算ラインが、石油価格の底値を作り出すことになると発言していた。
米国の大統領選挙もあり、原油価格を大きく引き下げたい所だろうが、
コストを投じれば投じるほど原油価格に反映されてしまうといったジレンマに陥るのだ。

また、シェールオイルを掘削する際に、フラッキング技術を使うのだそうだが、それが様々な問題を引き起こしているようだ。
フラッキングは、大量の化学薬品と砂を混ぜた混合液を一気に地底に流し込み、
さらに局所的に高圧電流を流し岩盤に亀裂を生じさせる方法だ。
しかし、その科学薬品がどのような成分であるのかは明かされていない。

フラッキング作業現場の近隣では、水道水にメタンガスが混入し蛇口に火を近づけると燃える現象や
地表に潮が浮き出したりと何かと謎が多いようだ...。