阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

日本にとっての好機にするしかないートランプ大統領が現実に

2016年11月10日 00時01分13秒 | 政治

 ドナルド・トランプ候補が圧勝した。ウォール街や巨大エネルギー企業、軍産複合体、製薬会社などの巨大企業が巨額の政治献金を行い、戦争を含めた政策を『買う』システム。1%の既得権益者に利益供与する代わりに残りの人々を置き去りにする政治。多くの人がこの現実に目覚め、ヒラリー・クリントン候補では何も変わらないと考えた人々が、どれほど個人的には嫌いであっても、トランプ候補に変化へのいちるの望みを託した結果であったと思う。そもそも大富豪であるトランプ氏自体が既得権者なのに、どうしてこれを壊してくれると考えるのか私には理解できないが、ヒラリー・クリントン候補があまりにも既得権の権化のようなイメージを持たれていることも大きな要因だろう。

 堤未果氏によるとクリントン夫妻が2001年以降に受け取った講演料は5300万ドル(53億円)になるそうだ。これが純粋な講演料であるはずもなく、政策をお金で買う政治を象徴している。トランプになってこれが変わるとも思わないが、とにかく現状を変えて欲しいという切羽詰まった人々の声を託すのがヒラリーでは有り得なかったことがトランプ大統領を生んでしまったのだと考えざるを得ない。

 私はバーニー・サンダース民主党大統領候補が火をつけたこの問題意識が結果的にトランプ候補を後押ししたと感じている。この3月にワシントンD.C.で講演した時、ちょうど大統領選挙の予備選がワシントンで開催されていた。私が対話した市民社会の中で、バーニー・サンダース氏の圧倒的な支持に比較してヒラリー・クリントンは全く人気がなく、今日の結果を予感させた。

http://blog.goo.ne.jp/xd…/e/73e096b0b6f3f4d1022aad1728642fbe

 世界の多くの国で、このシステムを壊したいと考える人々が異議申し立てをしている。しかし、もっとも変化が必要な日本は変わらない。変われない。その危機感を改めて感じた投票結果でもあった。

 しかし、トランプ大統領では、安倍総理といえども米国追従一辺倒というわけにもいかない。日本が初めて主体的な外交を行い、自立度の高い日米関係を構築する契機になれば、トランプ大統領の存在が日本の新たな状況を生み出す結果になるかもしれない。

 

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