うさとmother-pearl

目指せ道楽三昧高等遊民的日常

秋に巡る

2023年12月05日 | ことばを巡る色色
秋の繁忙期が過ぎて、ちょっとだけ、浴びに行く。



まずは高山の日下部民藝館の落合氏の展示。民藝や古いお家でやろうとすると、結局こうなってしまうのかな。既視感のあるものが多かった。AIの答える仏像というものが見たくて行ったのだけど、それは端正なお方ではあったが。仏はやはり人の頭の中に描くものであるのだろう。日下部民藝館。その昔の民芸運動というものは、幾分お大尽の、君たちのことも私にはわかるのだという趣味的なものであったのだろう。再発見されなくとも民藝はそこにあり続けているのであり、滅びるものも滅びぬものもまた、民藝であり続けるはずだからね。

金沢の国民文化祭に伴う特別展にぎりぎり駆けつける。若冲は二つしか来ていなかったけど、天皇さんにささげられた数々の宝物を見た。兼六園あたりはさまざまに博物館美術館があるということを初めて知った。石川県立美術館の常設で鴨居玲を見れたのも、国立工芸館が隣に移設されているのを知れたのもよかった。特別展のない時にまた国立工芸館に行こうと決めた。


加賀前田家成巽閣に行ってみた。殿様の、お姫様の、御台所様の、貴族様のお宅は立派だけど、どこかかわいらしくて、寒い広いお家だ。家を背負うということはきっととてもとても寒いことなのだろう。




かっこいいのが建ってるじゃんと、建物に惹かれ西田幾多郎記念館に行く。なんだか楽し哲学。




安藤忠雄氏のらせんの建物は、実際、哲学だった。思いがけず、静かな建物の中で哲学の色々を読むのはいいね。こんなこともあるから無計画の旅は面白し。

渡世のいろいろに、スポイトできゅーっとバイタル的なものを吸われている状態のわたし。立ち上がろう。俯かず背中を伸ばして少し先を見よう、と思う。

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