そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

7月10日(火)社会人講座始まる

2012年07月10日 | 公開

 本日から社会人講座が始まる。夏学期は4回のショートヴァージョンにしていただいた。その前にはもちろん、今日は「築地布恒更科」「冷やしすだち」をりんだもぢった。このお店の蕎麦は、こういう食べ方にピッタリである。まことに鮮烈だ。花番のおにいさんに、すだちはどう食うのが正しいのかお尋ねした。沈める方もありますし、残す方も、召し上がる方もあります…とのこと。もちろん残さず全部召しあがった。いや、美味い。めっぽうかいに美味いぞなもし。

 講座の時間まで小1時間ある。「うおがし銘茶」で薄茶を1服いただこうとお店に入ると、有無を言わさず500円払わされ、カードを渡された。いろいろなお茶を飲ませていただける「茶遊会」なのだそうだ。薄茶は残念ながらなかった。でも、磯自慢を盃に1杯、茶粥に奈良漬にところてんに始まり、熊本・宇治・八女・静岡・鹿児島のお茶、最後に冷茶までいただいて、この間にお菓子も3種類供されたのだから、すっかり茶腹になってしまった。最初に顔を撮影されて、帰りにその顔写真付きのお土産茶まで頂戴した(画像はフェイスブックご参照)。

 社会人講座は、受講者が今までで一番多い。さっそく始めたが、今回は鎌倉時代の文字を読む。予定通りに話を進め、次回への宿題を出す。

 夜は某所で鹿ヶ谷。それまで時間があるから、根津美術館へ「中世人の花会と茶会」展を観に行く。長次郎作の無一物、勉強になりました。個人的には、青磁人形手茶碗がよいなあと思い、横でご覧になっていた女人に、かわいいですなあ!とお声をかけたら、ほんとに…とニッコリ笑ってくだすった。もはやこの歳になると、恥ずかしくない、どなたにも平気でお声がかけられるのだ。

 さてさて、「雨中の茶の湯」の部屋へあがろうと、特別展の展示室を出たところで、なんとなんとガマン専任博士とばったり。偶然とはおそろしや。土曜の桃の会の件、確認ができてよかった。

 まだ時間があるので、表参道をぶらぶらする。すてきな樫椀があったから、家族の人数分購入した。今は北海道の白木の椀を使っているが、大ぶりで、形状も夏向きではない。すっとシャープなのがあったから、衝動買いに及ぶ。

 18:30より鹿ヶ谷。いろいろ枢機な情報を仕入れた。いやはや、世も末である。はやくも松茸を食った。まるで我が身を裂くがごとし。今秋着任する高校には、赤松がいっぱい生えているが、松茸も生えるのだろうか?