そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

7月31日(火)痛風の病院へ

2012年07月31日 | 公開

 例の通院日である。昨日鰻重食ったから、数値がよいはずがない。夜も飲んだでのう。

 さて、昼食は「成富」でりんだもぢった。自家製雲丹の佃煮はなるほど絶品。蕎麦はすだち冷かけを注文、ガラスの丼の上にかき氷が乗っている。皮は見当たらず、見た眼の鮮烈さはいまいちかな。この手では、「湯津上屋」のものが最高だと思っている。

 社会人講座は夏学期の最終回。うまく話を締め括った。小津和紙へ寄って短冊を購入。日本橋まで歩き、大学へ。暑い、暑い。


7月30日(月)演習コンパ

2012年07月30日 | 公開

 大学院関係の業務のため午前中から大学へ行き、コピーするなどバタバタした。お昼は「すゞ金」へ行く。帰り掛けにはご主人が、焼き場からわざわざ出てみえて、丁寧に挨拶してくださるのには、いつもながら恐縮する。おいらはよほど上得意なのかなあ?

 15:30からはA君の修士論文口述試験。苺白書大学HS先生と、J教授と私の3人で1時間以上にわたって試問を行い、いろいろ意見を申し述べた。HS先生のコメントはまことに的確で、勉強になる。A君の論文本体は、もちろん英語で書かれたものだ。我々のような分野も、国際的になったものである。藤原清輔の生年が間違っているのだけは、直してくれるようい注文した(1108年なのですぞ)。

 17:00過ぎからプログラムの会議。当方から派遣する院生の数が、なかなか伸びないのは、悩みの種だ。45分ほどで終了。その後、国際部長などもお見えになっての懇親会が設定されていたが、私は演習のコンパを入れてしまったので失礼する。

 18:00に「かわうち」へ。結局やってきたのは男女3名ずつだったので、全部おごってしまった。きょうびはアルコール飲まない学生も多い。生まれて初めて酒を飲むという女子学生がいて、炭酸系はいやだと言うから、果実酒を水割りにしてもらった。また、同居人が高校1年の時お隣の席だった方の坊ちゃんというのが混じっていて、どうもやりにくい。いっぽう、九州出身の女子学生は、なかなかいける口であった。たのもしや。店内では、研究室の先輩Mさんたちのグループも飲んでおいでだった。

 明日もまだまだ仕事がある。同居人は大阪出張のよし。


7月29日(日)味付け失敗

2012年07月29日 | 公開

 朝から家族のために、心を込めておかずを作る。冬瓜はまこと、酷暑の候に好適の食材である。今回は長細く切ってスチームケースに入れ、電子レンジに3分かけてから、煮込んで薄く味付けをした。それをボウルにとり、熱を飛ばして、しらすと紫蘇味噌をあえて、冷蔵庫で冷やした。

 しらすを加えたのが失敗。味に魚の臭みが混じってしまった。昨夜のベーコンはうまくいったが、冬瓜と魚は合わないかも。ないしは、う~んと濃い味付けにしちゃうかだな。


7月28日(土)五輪開会

2012年07月28日 | 公開

 オリンピックの開会式を観る。

 さて、炎暑のあまり、りんだもぢりに行くことも断念し、直接、本郷の帝大へ古記録研究会に行く。担当者の1人Sさんは、私の論文を引いてくださったので、G先生に解説せよと命じられた。しかし、改めて条文を読んでみると、変だなあと思われるところが、実は重要な突っ込み所であったことが分かる。研究は、疑問から出発するのだ。具体的に書いてしまえば、なぜ「××父子」という書き方をするのだろう?ということだ。要するに、特にご指名があったということになるだろう。そうすれば、なぜあれほど周到な草稿が残っているのかが理解できる。30年来の疑問の一端が、少し晴れた気がした。

 16:00前に終了。レポートの採点などがあるので、飲み会は失礼して帰路につく。乗り換え駅で生ビール飲みたくなり存じよりの店に入ったら、R大学のO先生が先客でいらっしゃった。

7月7日にご勤務先で講演を頼まれ、客席においでのように思ったのだが、知らん!と言われた。変だなあ?

 夕食を作る。途中でナンを2枚買ってきたので、老母が送ってくれた手作り冷凍カレーを中心に、冬瓜を煮てベーコンを和えたものを冷製にしたり、例のニンニクの茎炒めなどを作る。


7月27日(金)春期打ち上げ?飲み会

2012年07月27日 | 公開

 ざあさんのお誘いもあり、本年度から大学院の講義にご出講いただいているKさんへのご慰労という気持ちもあって、一席を設けた。Kさんの授業終了後、教員ロビーで待ち合わせて「高七」へ行く。あいかわらずお子さん連れのお客さんが多い。

 料理がゆっくり供されたので、お酒が大いに進んだ。先日さぼったおうた文学会の委員会は、大変だったようだ。私は屋形船で暢気にしておったわけだが…。このお2人、ともに学界において資料学の最前線を牽引している実力者である。飲みながらもコピーを取り出して検討なさっていた。

 今度は迷店「つず久」へ行きましょう。ざあさんも楽しみにしていてください。


7月27日(金)朝からご出勤

2012年07月27日 | 公開

 朝から猛烈に暑い。その中を、10:00にK研の副館長殿が来訪されるので、関連領域学科主任として同席せよと、研究科委員長殿のご下命である。先方副館長殿は、かねてよく存じ上げている方であり、ある研究プロジェクトに関する協力要請という内容であった。

 昼食は「maruharu」で摂る。ドライカレーにした。ビールを頼んだら無いという。この暑いのに、殺生である。思わず白ワインを頼んだが、あまり冷えてなかった。

 午後は1年演習の最終回。レポートを出していないのが実質1名居て、説教しようと手薬煉を引いて行ったが、そやつは欠席だった。皆に発言してもらうと、私の漫談が結構面白かったという。早めに仕舞にして、研究室に戻ると、未提出のレポートが提出されていた。よしよし。

 あれこれ雑用にかけずり回る。主任なのだから仕方がない。代講枠の届を早くも提出する。あとは重要業務の調整方で、てんてこ舞い。メールを打っていたら、S社の編集者さんが訪ねてくださった。K元助手の本を刊行してくださった担当者である。先生のお弟子さんで本を出せそうな方は?と尋ねられたから、山里のNさん、神道大のS君と、名前を挙げておいた。それから、電子出版の将来についてしばし語り合った。アメリカではポルノが売上の上位を占めているんだそうだ。そんなことは知らなかった。

 しかし、小中高の児童・生徒がもう夏休みだというのに、こりゃまたいかなる仕儀の最高学府だろう? 悶絶躃地して、遂にあつち死にしそうだわい。

 


7月26日(木)少しぬるいんじゃないか!

2012年07月26日 | 公開

 修士の演習は前期最終回。釈教ネタだったので、K君に担当をお願いした。しかし、詞書の部分をちゃんと読み込んで来なかったので苦言を呈する。この「聖」とは誰か? 「百首歌」の題構成はどう考えられるか? 突っ込みどころ満載ではないか。私なら、これだけで1本論文を書いちゃうぞよ。

 結局、時間いっぱいかかり、後期取り上げるテキストについても目途を立てた。後期は1年の受講生へのサービスに努めよう。さて、授業後にヒアリングの約束がある。大急ぎで研究室へ戻って、関係部署の事務職の方からのご質問にお答えした。ものの役に立ったかしら?

 私は、今の理事会には大いに不満がある。一言でいえば、理系ファッショなのだ。軍事政権?だから仕方がないか。まあ、彼らは人文学なんぞ学問とは考えておらんのだろう。何でも一率、コスト万能。価値観の多様性を全く認めない。これは要するに、一番上に立っている御仁がアホなのである。人文学の敵である。原発再稼働反対運動に倣い、デモでもするか。

   デモはデモでもあのこのデモは~♪

 

 

 

 


7月26日(木)「志ま平」へ行く

2012年07月26日 | 公開

 めっぽうかいに暑い! 暑いのだから、暑いと言っても仕方がない。南方戦地の兵隊さんの苦労を思ひ、しのぐべし。

 久しぶりに「志ま平」へ行く。打った蕎麦を数日寝かせることを始めたそうだ。二色をお願いすると、さまざまに日を経たものを少しずつ食べさせてくださった。なるほど、特に深山は、日を置くと甘味が増すのだな。

 たぐり終わって、蕎麦湯をいただき、ちょっと悪戯をお許しいただく。以前、遠州流のお家元がこちらへ見えた時、蕎麦湯で薄茶を点てたのをお飲みになったとうかがい、是非一度と思い続けていたのである。持参の茶碗で点てて自服してみた。私が最初の客だったせいか、蕎麦湯が薄く、イメージとは違ったかな。まあ、貴重な体験ではあったぞなもし。

 本日は大学院の演習のみ。博士の研究指導は発表したい人がいなかったので、お休みにした。


7月26日(木)言わぬが花

2012年07月26日 | 公開

 昨日の教授会で笑っちゃったのは、副学部長殿が施設使用に関する全学の方針と、学部の対応についてご説明あそばした場面であった。要するに、現状のままにするということだったのだが、ある御仁が的外れな質問をし始めたので、啞然とした。秘すれば花、言わぬが花だ。ここは日本ぞ。以心伝心の美風が分からんか。まあ、仕方が無い。

 1年生のクラス担任なぞをしているせいで、進級のための必修講義のレポートを期限までに出しそびれたがどうしたらいいか?と、相談が何件かきた。この科目の単位が取れていないと、2年次に専門コースに進級できないのである。

 まずそうしたことに対処できる権限が私には無いことを明らかにし、ともあれ事務所へ泣きついてみることを勧め(取り合ってもらえないことは明らかなのだが)、その上で、秋学期に単位未取得者向けの科目が設定され自動登録されることを伝えた。自分で一応じたばたしてみること、そして、期限を守らなかったため結局ダメだったという体験が、今後の学生生活にとって実に重要な教訓になると思うからだ。ダメなものはダメなのである。それが世の中ぞ。


7月25日(水)教授会

2012年07月25日 | 昔日記

 12:10から教室会議。主任として宰領する最後の定例教室会議である。40分ほどで終了。積み残し議案がいくつか出来するも、今週中に処理できる目処を立てた。例によって神速で議事要旨をまとめて送信する。

 14:00からは教授会。現政権?最後の定例教授会だから、終了時まで出席して拍手しなければならない。次期イスンマン政権?の副学部長は、AB先生とA先生ということになった。常識的な線であるが、花はない。閣僚の顔ぶれに期待しよう。A教授にはご就任祝いを差し上げた。片方の学部長兼任のよし。おやおやと驚いた次第。たくさん手当がもらえそうで、よかったね。

 私の高等学校長就任も承認された。しかし、現学部長殿、本性を現して同じ事を3度言い始めたので、しらけたぞよ。18:15に終了。U教授節が出なければ18:00には終わっていただろうに…。拍手をして2年間の労をおねぎらい申し上げたが、着席者の数はずいぶん減っていた。こういうしきたりをきちんと弁えている人たちが、本当に信をおける教授連ということだ。だいたいは出身者と知る。


7月24日(火)すっぽんを食う

2012年07月24日 | 公開

 社会人講座の前に、O社長から三越本店で今日まで行われている茶道具の個展を教えていただいたので、まずそちらを参観した。O社長のお師匠様の個展だそうだ。

 さて、どこでりんだもぢるかと思案、人形町の某有名店の前まで行ったが、あまりの高さにビビッてしまい断念。社会人講座の開かれる校舎のすぐ近くに開店した「菅雅」というお店に入ってみた。あなご天を注文すると、これからこれを捌きますと、生きたのを網ですくって見せてくださった。お蕎麦もなかなか美味しい。デザートのアイスまでごの値段なら、お得である。

 社会人講座は次回で夏学期を仕舞いにするが、大学で会議が入る予定なので、受講生の皆さんとの懇親会は本日ということにしていただく。9名ほどで銀座のホテルのラウンジに移動。ビールを2杯飲む。よなよなエールというのを最初に飲んでみたが…。

 さて、今宵はO社長のお誘いですっぽんを食いに行くことになっている。銀座一丁目から地下鉄に乗り、市ヶ谷で乗り換えて大久保へ行く。O社長に8man先生と、3名で卓を囲んだ。ナチ親衛隊のSSマークみたいなのがついた紹興酒が実に美味しかった。すっぽんを堪能。8man先生から、南部式拳銃のホルスターをいただく。A師匠からの双眼鏡といい、このたびの老生の出征を祝って?次々と軍装品を頂戴するのも、本ブログの効能かも知れない。さて、軍刀はどうするかな。


7月23日(月)授業最終週

2012年07月23日 | 公開

 やっとこさウチの学部の春学期の授業最終週である。朝いち演習は「理解度の確認」を行う。これを「試験」と言ってはいけない。続く講義も、落ち穂拾いのような話をして、レポートちゃんと出すようにと言うと、もう時間になった。

 昼飯は「たかはし」で刺身定食の鮪をいただく。午後はA君相手の特殊演習。来週は修士論文の口述試験となる。

 郵便局へふみの日の切手を買いに寄った。Tea大のA教授が選定というわけだが、もともとのアイデアは私が出したものだからな。80円と50円のシートを買う。皇嘉門院別当が入っているが、明日は社会人向け講座で皇嘉門院藤原聖子の話をする予定だから、これを持って行こう。ふと見ると、古事記1300年の記念切手も売っていて、なんとなんと八重垣神社の壁画が入っているではないか! さっそく購入に及ぶ。隣の研究室の、万葉専門のT教授にこの切手のことを申し上げたが、ご存じではなかった。早速買いに行くとおっしゃっていた。方丈記800年の切手は…まあ出ないだろうなあ。

 なんだかんだと調整を要する案件が目白押しで、かけずり回って了解をとる。責任者も交替していただかなくてはならないが、そのあたり事務方の根回しも行った。

 18:00からは教科書会社の会議。F先生からチェコ土産のチョコ(シャレではない)をいただく。う~ん、これを食うと虫になりそうだ。

 帰路、M先生とお話しすると、やはり東大は13週で学期を行っているそうだ。慶大も同様と聞く。東大・慶大以外は15週とは、どういうことなのであろうか? 文部科学省にお尋ねしてみたいものだ。


7月21日(土)学会から屋形船クルーズへ

2012年07月21日 | 公開

 昼は結局、S庵でりんだもぢった。キャンパスに一番近い蕎麦屋で、江戸時代創業の老舗であるものの、ずっと敬遠してきた。女将はずいぶんお歳をめしたなあ。蒲田の手前を注文する。

 別キャンパスでおうた文学会の例会。E学部のT教授がお手回しくださったので、お手伝いは不要とのことだったが、早めに会場に顔を出す。その前に博物館をのぞき、蹲壺などを鑑賞。私の骨壺のほうがいいモノだと思った。

 最初の発表者K君は私が研究指導担当の院生である。何を言っているかよ~分からなかった。頭はきれいに丸めてきたけれど、やはり袈裟着て発表した方がずっとインパクトがあったろう。2本目は、N大学Yさんの緻密な発表。先週のシンポジウムとのからみでご質問を申し上げた。そして、トリのS大学T氏の司会をさせられた。今日は老生、なんだか大活躍だったな。

 委員会はサボって浅草へ行く。年に1度の高校の同期会「松江どげだ会」が開かれるのである。「駒形どぜう」近くのカフェ集合で、屋形船に乗った。松江からはM子さんが来ていた。さっきまでT教授と一緒だったんだよと報告。M子さんはT教授とTea大学の同期生なのだ(ということは、T教授と私は同学年ということになる。T教授の方が早生まれだけど)。

 雨があがってよかった。東京スカイツリーや、お台場の夜景を楽しむ。青い東京タワー。

 屋形船の天麩羅は美味い。昨今、天麩羅粉が優れているせいだろうね。

 蜆汁が供されたので感激した。宍道湖産とのこと。もちろん全員、身までほじくって食っておった。

 しかし、この歳になると、話題は、それぞれの持病と、死んだヤツの想い出話ばかりになるなあ。


7月21日(土)面接

2012年07月21日 | 公開

 1030からの面接のため出勤。社会学のS先生にロゼワインをいただく。「キンキンに冷やしてお飲み下さい」とのこと。ありがたし。今日は涼しいので、また炎暑の候にいただきます。

 面接は1時間ほどで終了。書類を処理しておしまい。これから昼飯食って、午後は学会である。K君が前座だからな。


7月20日(金)夕食は結構豪華かも

2012年07月20日 | 公開

 我が家の夕食は、皆が寄ってたかっておかずを作るので、とにかく品数が多い。隠岐のサザエが送られてきたから、これを食ってしまわなければと、メインはサザエさんとあいなった。

 黒バイ貝の煮付けはうまくできた。例によって冷たい汁を張る。モロヘイヤに胡麻ドレッシングをあえたのと、皮付きジャガイモと鶏肉の煮っ転がしは同居人の作。鯨ベーコンは高いから、3枚だけ出す。

 まず貝より始めよ

 賀茂茄子まで出てきたから、もう言うことはない。娘も存外早く帰ってきた。こうなると日本酒にすればよかったが、同居人は赤ワインがお好きなので、ニュージーランドのメルローを開ける。

 食後は薄茶を点てる。その茶碗、一体どこで買ってきたのよ!と同居人に問い詰められた。はい、本日4200円也で衝動買いに及んだ、見立て物にてござ候。めくじらな立てそ(くじらベーコンは食ったが)。手島英則という神戸の作家さんの作だとか。形がシャープで、模様の線もすてきだったし、見込みに稲妻のような模様が走っているのが何とも言い難い風情。銘は「晩立」と付けることにいたそう。永久百首題ですな。