そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

12月12日(月)たのまれごとあり

2022年12月12日 | 公開
 12月10日は学会の会場校を引き受けた。運営委員長が弟子?なので、弟子の頼みは、断れない。(^^;) 委員長としての最後の仕事だったし…。実は午前中、もものくわいのレクチャーを頼まれていたのだが、主任審査委員を務める博士学位申請論文の公開審査会を開催しなければならず、博士課程在籍の院生に代講を頼んだ。

 公開審査のほうは10:00に始めて、1時間半ほどで無事終了。そうこうしているうちに学会の運営スタッフがお見えになり、会場へ案内する。キャンパス内の掲示を一人で行い、入口に一本足を立てた。

 この学会は通常、3名の研究発表が行われてきたが、コロナで2名というのが続いた。それが久しぶりに3名揃い、ハイフレックスながら会場へも多くお越しで、資料の増刷を頼まれた。リモートも含めて、優に100名を超える参加数は、大盛況と言える。N委員長、よかったね。❤

 発表の真ん中は、私が研究指導をして学位を取らせた人。わざわざ京都から聴きに見えた先生もおいでだった。質疑も活発で、別の見方、また新たな情報など、論文化に向けてまことに有意義なことであった。この質疑を聴いた院生などには、極めて教育的に意味があるとも思った。

 トリの発表者は、毎年集中講義に呼んでいただき、お世話になっている岡山の女子大の先生で、ご挨拶して、ささやかなお土産をお持たせした。この女子大へも、学位を取らせた人が専任として着任している。もと同女子大の専任だった東大のK先生も、聴きに来ていらっしゃった。

 研究発表後は委員会。つつがなく終了し、発表者のうち2名、そのほか委員など12名ほどで、メトロ駅近くで飲んだ。ほんとうはいけないのかもしれないが、学会後は、こうでなくてはならない。

 12月11日は荊妻と文楽を観に行った。その前に有楽町で、古井戸秀夫さんがかかわった市川團十郎の浮世絵展を観た。ものすごく充実した展示だったが、13日までが会期である。銀座まで歩いてメトロに乗り、三越前の離島キッチンで昼飯を摂って国立劇場へ。

 ツべタナ・クリステワ先生と一緒に鑑賞。燕三、宗助師匠に、目いっぱい拍手したら、ツべタナ先生にいぶかしまれた。荊妻の三味線の師匠なんですと、ご説明する。

 さてさて、ひとつ面倒な頼まれごとを受けた。亡き師匠から、頼まれたことを断ってはならぬと、教育を受けてきたから、受諾するしかないなと内心思っていたが、内容を少し誤解してしまった。意図がはっきり分かったので、覚悟を決める。しかしそうなると、私の手持ちのコマは一切使えないし、思い浮かんだ方々けメールを送る。1人から即座に返事が来た。ありがたいことである。まあ、召集されたら、戦死覚悟で出征するしかない。私はそういうメンタリティの、世代なのだ。(^^;)

 もう余命いくばくもないが、世のため、人のためになることと思う。惜しんではなるまい。

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