情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

表現の自由を侵害するのは、バウネットの信頼を保護することか、NHK上層部の編集権を保護することか?

2008-06-21 10:48:38 | NHK番組改編事件
 最高裁判決によって編集権が守られたという誤解をしている方がいるので、上記のように図解してみました。あなたは、「政治家の圧力を受けた上層部の編集権」と「現場のスタッフの編集権を信頼したバウネットの信頼」のいずれを保護することが、表現の自由の保障につながると思いますか?

 なお、グリーンピースの件については後日、紹介できると思います。一言だけ書いておくならば、彼らは逮捕当日、新宿署に事情を説明するために出頭をすることにしていたところ、その直前に任意での事情聴取の機会もないままに逮捕されました。





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16 コメント

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Unknown (真実)
2008-06-21 13:47:00
最高裁判決によって編集権が守られた…

そのような判断をする方がいるのですか?
理解しかねますね…

いい加減グリーンピース擁護は見苦しいですよ…
任意での事情聴取がなく逮捕なんてケースは珍しいことではないと思いますし窃盗をすれば逮捕されるのは当然です。
勿論、鯨肉を横領した側も同様です。
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マジで、見せシメ国策逮捕が多いですって! (田仁)
2008-06-21 21:45:35
例えば、元々警察官の暴行が原因の西成騒動で、釜合労委員長を逮捕した、とかってば明らかな別件逮捕(道交法違反)ですし。
そう言えば、実は姫路菓子博(’08年4~5月)で、既にそんな予行演習ッポイ光景を見てしまいましてねぇ。
憲法記念日の催しに、平和運動団体が駅前でビラ撒き演説してたら、従来は構わなかった位置への駐車が県警に『交通妨害』とイチャモンつけられて。
まあハラスメントで、通りすがりに駆け寄って事情を聞いて、事を大きくするパフォーマンスしたら、その時は諦めて貰えたんですけどね…。
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Unknown (Unknown)
2008-06-22 11:13:11
相変わらずトンチンカンな論理を組み立てている。
ココの弁護士は自分の法解釈が正しいと己の「願望」をつらつらと書いているが、

最高裁で結果は出た。
最高裁は政治的云々は不問。
期待権など認めない。
である。

ココの弁護士の願望などはハッキリ言ってどうでも良い。
たとえ悪法でも法なり、それも最高裁のお墨付きが得たならば、
日本国内にいるならば何人もそれに従わざるを得ない。

GPの出頭云々に至っては、ココの弁護士の「願望」はもはやお笑い。
出頭の意思が有ろうと無かろうが、警察は今まで逮捕してきた。
その判断が不法だったとして、損害賠償が認められたケースは9割9分ない。

己の「願望」を声高に唱えるのは結構だが、その「願望」と「法的判断」や「見通し」とは分けて論じて欲しい。

例)
これは「願望」を申し上げるのであるが云々。
だが実際の「見通し」はこうであろう云々。
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Unknown (Mitsu)
2008-06-22 19:58:32
上層部が政治家の圧力をうけ、焦ったその上層部の命令によって完成したフィルムが変更させられていくという動き・過程には、第三者としてその場面を想像しただけでつよいストレスを感じます。バウネットと現場のスタッフの間には、番組作成に関する共通したイメージ・合意が存在したわけでしょう。そこに同じ会社の人間とはいえ、これまで製作に全然関わっていない者が政治的判断で介入してくる、一方的な命令をくだすということは、理不尽以外のなにものでもない。そんなことがまかりとおると、製作現場から表現の喜びなどは一瞬にして吹っ飛び、やりきれない屈辱感、信頼関係の喪失など、莫大な負の遺産だけが残ることになる。そのことは容易に想像できます。だから、NHKの上層部は政治家に何をいわれようとも「今になってから現場介入はできないのです。私どもにも、その権限はないのです。」ときちんと述べるべきだったと思います。その逆の行動をとったのですから、NHKは表現の自由を守ったのではなく、表現の自由を侵害した、傷つけた。そうとしか考えることはできません。
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ああ、無情! (デカルト)
2008-06-23 04:10:53
なんで警察は、この日新丸の横領乗り組み員たちを、GPより前にマークしなかったのか? 職務怠慢だ!

長い間、怪しいことしてきたのに、見て見ぬ振りしていたのなら、警察も共犯だ!

「その鯨肉は、お土産にあげたものです。」って?
ジャンバルジャンの神父さんじゃ、あるまいし。

警察は共同船舶を、ちゃんと調べたのか?
共同船舶は代金を、いつ払ったのだろう?
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Unknown (元キシャ)
2008-06-23 15:56:53
>いずれを保護することが、表現の自由の保障につながると思いますか?

立論が根本的に間違っています。

本件裁判は「取材対象が期待していた通りの番組が放送されなかったことについて、取材を受けた側は放送局に対して『期待を裏切られた』ことを原因として損害賠償を求められるか」という図式です。
背景関係に、どのような思いをこめたにせよ、この論理構造に基づいて『取材を受けたもの』が『取材したもの』の意思を縛れるかどうかについての法律判断が下されたのです。

そもそもを言えば「外部の意向が内部の意思決定に介入すること」がすべからく表現の自由への挑戦なんです。その主体が政権与党の偏向議員だろうが、野党共産党の議員だろうが、はたまた民間の論客だろうがNPOだろうが、です。

しかもヤメ蚊さん、仮にご自分の描いた図の右上に「共産党」、左下に「反共主義者」を代入しても、同じ論法を持ち出せますか?
例えばハマコー元代議士とか。予算委の議事録からも削除された、例の不適切発言のドキュメントを、テレビ局が製作しようとしてハマコー氏にベタ付き取材したとして。

(Mitsu)さんのコメントは、「外部(有力政治家)からの意見で軸がぶれたのは間違いだとする意味で正しく、「今になってから現場介入はできないのです。私どもにも、その権限はないのです」との考えは正しくありません。
現場介入は、何時いかなる段階でも可能です。その権限も有しています。それが「編集権(番組内容の変更)」であり「編成権(番組自体を放送しない)」です。
それを否定することは、例えば関テレの「あるある」事件で全責任を現場に負わせ局としての責任を免れる議論につながります。会津若松市から抗議されたTBS番組について、社としてのTBSが謝罪をする必要はないという論理を正当化します。

「被取材者が、その期待を拠り所に、放送局の番組内容が意に沿わぬことを抑止する権利」が否定されたこの最高裁判決は、別に「政治権力が、放送局の番組内容に介入することを許容」などしていません。単に判断していないだけです。

裁判所は判断してもいないのに、勝手に『判例』を作らないでいただきたい。そういう『判例』が生まれたのだと勘違いした政治家連中や、そういう政治家のシンパが横槍を入れるのに余計熱心になりますから。

予算・決算を国会に、会長人事を内閣に握られたNHKの「政治権力に対する弱さ」を改めさせなんとするならば、それ相応の戦術や論理展開が必要です。
こんな、表現の自由全般にハレーションを起こしかねないような稚拙な戦術は、迷惑千万なのです。
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前提条件相違 (hatena?)
2008-06-23 18:01:35
>デカルト様

 GPJが『告発』したのは「東京地方検察庁」です。
 
 捜査担当検察官が、共同船舶、乗組員の事聴取を行いました。
 ということで、「業務上横領」の件に対しては、「捜査権」は東京地検に存在しました。

 警察がでしゃばることはできません。
 
 GPJの告発が警視庁なら、警察も捜査します。
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ひと言だけ (ヤメ蚊)
2008-06-23 20:50:08
【仮にご自分の描いた図の右上に「共産党」、左下に「反共主義者」を代入しても、同じ論法を持ち出せますか?】

共産党が与党となり、放送局に圧力をかけたとしたら当然同じように批判します。何党であっても同じことです。
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元キシャさんへ。 (東西南北)
2008-06-24 02:30:01
 NHKへの与党政治家の介入は、NHKの編集権は無論、国民の知る権利を侵害していませんか?表現の自由は、国民の知る権利があって、報道機関の編集権があるのであって、政権政党に対するものですよ。

 政権政党所属の政治家の介入及びそれに屈したNHK幹部が、現場の制作者の編集権と視聴者・国民の知る権利が侵害したのであるから、現場の制作者の告発と視聴者・国民が連帯して裁判闘争をしたのではないですか?

 現場の制作者は視聴者・国民の知る権利を実現することが仕事であるのだから、政権政党の介入を許すことは、そのまま、視聴者・国民の知る権利の侵害となりますよ。だから、現場の制作者はNHKの幹部に抵抗したんじゃないですか?

 政権政党の介入があった場合には、次の裁判からも今回と同じような見地から提起することが正道ではないですかね?現に高等裁判所では勝訴しているわけです。

 現場のジャーナリストも現場の編集権と国民の知る権利を主張して今回のように闘えばいいんじゃないですか?現場の編集権を政権政党の圧力、介入から守ることが、報道機関の経営者、幹部の職務じゃないですかね?そういう突き上げを労働組合運動でストライキも視野にして実現していくしかないのじゃないですか?

 マスコミの労働運動なんてまったく報道されないし、闇ですが、マスコミ労働組合運動と国民が団結して国民の知る権利と報道機関の報道の自由を守るしかないというか、王道じゃないでしょうか?
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共産党は (作務)
2008-06-24 05:11:25
残念ながら、与党になれば「そのような体質」になる可能性が大きいですね。権力に酔っ払う人間は非常に危険なのです。
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