正直今回フューチャーの中村さんという方について詳しくは存じ上げておりませんでした。
今回は他の美術館で本展のフライヤーを見かけたことがなく、当館HPでチェックしたのが事前準備、その際見た単色を人の姿を表すのに使う手法を近代美術館収蔵の何方だったかなあ、の作品に似ているな、位での来館。
さてこちらがフライヤー、薄い紙で二つ折りと情報量豊か。これを見ておけば、ではありましたが、展示はこれを凌ぐ迫力で中村直人という作家の魅力を伝えてきます。
冒頭ロビーには木彫の彫刻が展示。これからユニーク。
実際パリに行く前の彼の業績を見るに、1905年長野県上田市生まれ、という事実が大正デモクラシー期に長野という風土の中で芽生えた農民美術、そしてそれらの指導者山本鼎、と出会ったことが強く窺えるなあ、と実感します。
白樺派の巡回展でロダンを見て彫刻を志し、これまで私的には知らなかった吉田白嶺を師とします。この後も彼の作品を見ることになったのはこの場では知らず、この白嶺さんは端正な作品が目立ち、中村さんは直接指導は受ける機会はなく兄弟子からテクニックを学んだ、と言っているようですが、今回の展示ではその影響が明らかな作品が見られました。
さて日中戦争が始まると志願だったのか派遣芸術家として中国に赴き戦争の様子その他の作品を残し、戦後戦争協力者として批判を受けます。
同じ境遇の藤田嗣治と東京で出会い、彼の勧めでパリに渡る…
ホテルの部屋が狭く、部屋を汚さない水絵の具を選んだそうですが、そのグワッシュで書かれた色の鮮烈さが半端ない⁉️
藤田の“白”に対するプロとしてのアピールもあったようですが、これが当時のパリで大変な評価になった、は今回知った話。
などなど写真撮影不可の中で色々書き込んだ今回の入場料は800円。これが無料となって、ぐるっとパス効果は計9,700円と大台が見えてきました。
そして…この展覧会、是非ともお運びを👏❤️💁♀️