2010年3月14日まで東京都庭園美術館で開催中の表記展覧会はイタリアの印象派、フランスのバルビゾン派=印象派の先駆けとも連絡を取り合っていたとも言われるマッキアイオーリ派に注目した企画展です。
結論から言えば、凄く面白い展示でした。彼らの作品に強く魅かれた、ということですね^^
時代的には1848~60年代、イタリアの統一戦争と時期を共にし、志願兵に参加した画家も多く、そういった時代背景の元にフィレンツエにあるカフェ・ミケランジェロ(当時)に集っていた画家達の運動だったそうです。
展示されていた作品の多くはフィレンツエにある”Palazzo Pitti”に所蔵されています。ここの”Gallery of Modern Art"にこのマッキアイオーリ(Macchiaioli)派の作品が展示されているとか…完全に次回フィレンツエ訪問用メモであります^^;
マッキアイオーリはイタリア語のmacchie=spot、染み、から来ているとか。従来の画法でも瞬間的にモチーフの色合いとかを掴むのに筆でドットで色を残し、最終的に仕上げていく、というテクニックがあったものを、この画家集団はその時点でモチーフの”印象”を描き上げていく、という手法を議論しつつ磨いていったため、このように呼ばれるようになったそうです。
まあ、自分達でも”時代の染み”的に扱われるのを良し、としていたそうですから宜しいのでしょう。展示にその”ペナルティとして彼らの作品は客からは不評で余り買われなかった”と記述がありました
一通り拝見した後で気に入った作家は、庭園美術館側でもマッキアイオーリ派の中心画家として扱っていました。以下の3人がそれだったのですが:
<ur></ur>以上、tokyoboyによる全く事前知識無しの論評でしたm(_)m
1つは前述のレーガの作品で目玉的には扱われていない肖像画2点。特に左の「農民の娘」に魅かれましたねえ。
レーガが住んでいた町で何回もモデルを依頼した女性、なんだそうですが、人柄含めなんかいいなあ、と思わせてくれます。
で、もう1つはEugenio CecconiのCommune di Livorno(リボルノの古着回収人)という次の作品。マッキアイオーリ派としては最後の時期に加わった若手画家、ということでこの企画展の狙いとして重要には扱わなかったのでしょうが、展示の最後の方で目立っていました。