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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

中村敦夫「狙われた羊」

2023-03-11 10:29:36 | 日記
中村敦夫さんの「狙われた羊」です。
俳優として名高い中村さんですが、小説も書いてらしたんですね。
初めて知りました。
それもそのはず、この小説、書かれたのは30年前だそう。
今回復刊したのは、昨年の安倍総理が狙撃された事件が
きっかけなのでしょう。

国際キリスト敬霊教会が舞台。
この教会の信者(シープ)たちの乗るライトバンが
事故を起こすところから、話は始まります。
事後処理に追われる幹部たち。

私立探偵の牛島のところへ、松本安吉という男が訪ねてきた。
息子の武志を取り返してもらいたい という依頼。
5か月前に姿を消した息子は、どこかの宗教団体に入ったらしい。

中道葉子という女子大生。
秋田から出てきたのだが、周りの学生たちとは
馴染めない毎日を送っている。

こうした彼らの生活を追いながら
新興宗教側が、どうやって彼らに近づいていくか
マインドコントロールしていくか
などを、作者は描いていきます。

30年前に書かれたものとは思えない臨場感のある
小説でした。
彼らの手口は変わっていないということなんでしょう。


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