プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

井上ひさし「夢の泪」

2024-05-10 19:46:53 | 日記
新宿の紀伊國屋サザンシアターで上演された
「夢の泪」です。
こまつ座制作 井上ひさしの作品。
演出は栗山民也
ラサール石井 秋山菜津子らの出演です。

「東京裁判三部作」の第二作として作られた作品。
こういう難しい題材は苦手なのですが
そこは、さすがの井上ひさしさん。
私のような者にも、分かりやすく話を進めてくれます。

時は、敗戦の翌年
伊藤菊治(ラサール)と秋子(秋山)という夫婦。
共に弁護士。
秋子の方は、女性弁護士の草分け。
そう言えば、今、朝ドラの主人公も、そうですよね。
秋子の方が、弁護士としては腕が立つようですが
この2人に、「東京裁判」の弁護士という大役が回ってきた。
松岡洋右の弁護。
弁護料は莫大。
早速、準備を始めようとした2人だが、資料が集まらない。

こうした話と並行して
2人の娘•永子の恋人
学生でありながら、組長の父の後を継がなければならない健
日系人の将校クラブ専属歌手 ナンシーとチェリー
彼らの人生模様が描かれていく。

井上ひさしのモットーである
「むずかしいことをやさしく•••」
という精神が、よく表れた作品でした。

佐瀬稔「女子高生コンクリート詰め殺人事件」

2024-05-10 09:45:07 | 日記
佐瀬稔さんの
「女子高生コンクリート詰め殺人事件」
です。

訳あって佐瀬さんの著作をネット検索していたら
この本が出てきました。
昭和から平成へと変わる時に発覚した事件だったのですね。
同時期に、綾瀬で起きた「母子殺人事件」
この事件が、「女子高生」事件の影響で
迷宮入りしたということも初めて知りました。

本は、4人の犯人の生い立ちなどについて
詳細に明らかにしていきます。
リーダー格だった最年長のA。
柔道の腕前を買われ、高校に推薦入学するものの
イジメに遭い挫折。

そのA少年の下に集まった3人の少年も
それぞれ鬱屈した人生を送っている。
家庭内暴力. カツアゲ•••
など、よくある転落への道を辿ってしまう。

そして、問題の少女を襲う事件。
監禁した家の母親に気づかれそうになるが
何度となく言い訳して誤魔化す。
ルポを読んでいると、引き返すチャンスは
何度かあったのに  とは思います。

一番恐ろしいのは、反省の意を示した
4人の犯人のうち、3人までが再び罪を犯している。
言葉もありません。