Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

■ミサ聖祭はラテン語でなければならないのか?ベネディクト十六世教皇のラテン語奨励はいいアイデアか

2007年07月05日 | ミサ聖祭
アヴェ・マリア!

■ミサ聖祭はラテン語でなければならないのか?濱尾枢機卿様は、ベネディクト十六世教皇のラテン語奨励を”いいアイデアではない”とおっしゃっているそうだ。

【答え】天主の礼拝のために司祭が作業服ではなく特別の祭服を着るように、聖なる典礼の言語も俗の言語ではないことが極めてふさわしいと言えます。何故なら、俗っぽい言葉づかいは聖なる行為にふさわしくないからです。ローマ典礼ではラテン語がほぼ二千年の間、典礼の言語でした。宗教儀式のために俗言語以外の「聖なる言語」を使用すると言うことは、東方教会でも、多くの非キリスト教の宗教でも見られることです。
 歴代の教皇様たちはラテン語をいいアイデアであるとおっしゃっています。


◆非カトリックの諸団体も自分たちの儀式用の「聖なる言語」を使っているのか?

【答え】日常会話の言語が流動し変動していくにも関わらず、宗教儀式に関する言語は固定化するということは全人類にどこでも見られることです。ギリシア離教教会では、古ギリシア語を典礼に使いますし、ロシア離教教会でも古スラブ語を使います。イエズス・キリストの時代ではユダヤ人たちが既に古ヘブライ語を典礼に使っていました。そしてこの古ヘブライ語は、日常生活の言語ではありませんでしたが、それについて私たちの主イエズス・キリストも使徒達も非難したことはありませんでした。イスラム教では祈りの言葉として文語体のアラビア語を使います。この文語体は必ずしも一般大衆に理解されているわけではありません。日本でも仏教のお祈りをお坊さんは普通、日本語では唱えません。一般の日本人はそれを当然のこととしています。異教のローマ人たちも、その神々への儀式を執行する時には、普通の人には理解不可能の古代の言い方を持っていました。


◆宗教儀式のために聖なる言語を使うというのはどうして世界中で認められるのか?

【答え】宗教儀式のために聖なる言語を使うというのは、人間には自然的に聖なるものに対する感覚を持っているからです。人間は、自然と、宗教儀式は自分の思う通りにするものではないと本能的に理解するからです。つまり人間は受け嗣いだものを尊重してそのまま伝えなければならない、それを歪めてはならない、と理解するからです。何故なら、神聖なことがらは変わらないと理解するからです。宗教において聖なる変わらない言葉を使うということは、人間の心理に極めて合っていることだからです。実際、永遠で完全な天主の本性の現実は不変であります。

■各国語でミサをした方が信徒らが理解しやすいのではないか?

【答え】ミサ聖祭では、いかなる人間も完全に理解できない絶妙な玄義がなされます。天主の玄義のこの神秘的な性格は、全ての人間に完全に理解されるわけではないからです。従って、ミサ聖祭の或る部分は一般の人々には聞けないような司祭の囁くような声で唱えられます。東方典礼では、イコノスタシス(聖画をおいて至聖所と一般会衆とを分ける壁)でその神秘を表現します。天主に対する宗教儀式であるミサ聖祭は、その神秘の部分が必ずしも全ての人々に理解されるとは限らないラテン語で表現されていると言えます。
 それに引き替え、日常生活の言語でミサをした場合、ミサ聖祭をあたかも理解してしまったかのような表面的印象を与えますが、聖なるものを俗化してしまうだけで、ミサ聖祭が一体何か、その本質は何かについて、またミサ聖祭が聖なるものであることについてさえも人々は一般的によく分からなくなってしまいました。

============
ブログランキング <= クリックで応援して下さい。兄弟姉妹の皆様の応援を感謝します!
============
■ 現在、教会に危機は存在するか?
■ 教会における現代の危機の責任は、司教様たちなのか?
■ 教会における現代の危機の責任は、司教様たちなのか?(つづき)
■ イエズス・キリストは、市民社会の王であるか?
■ イエズスは「自分の王国はこの世からのものではない」と言われたのではないか?
■ 第二バチカン公会議はどこが特別なのか?
■ 新しいミサの第二奉献文(Prex eucharistica II)は、極めて古代のものではないのか?
■ どのように御聖体拝領をすべきか?
■ 現在手による聖体拝領を拒むことは、進歩への跳躍と発展をも拒むことであるか?

最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さざえ)
2007-07-05 12:50:12
神父様 ご無沙汰致しております

長らく謎だった(?)Motu Proprioのタイトルがようやく出たようですね(信頼度の高いメディアが報じたとの事)。

Summorum Pontificum

返信する
Unknown (さざえ)
2007-07-05 12:59:14
神父様

連投で申し訳ございません…
ヘンな絵文字が勝手に貼りついておりました…

ご質問でございます。
1962年のミサ典書は、日本では入手可能でしょうか?

少しずつでもみなが神なる言葉に触れるようになって、聖なる教会が蘇ってほしいと願っております。
返信する
書き込みを感謝しております (Fr Thomas ONODA)
2007-07-05 13:09:33
アヴェ・マリア!

 さざえさん、こんにちは!
 お元気でいらっしゃることと存じます。
 可愛い絵文字付きのメッセージをありがとうございます。さざえさんの書き込みはいつも知性的で面白く拝見させて頂いております。

 I.MEDIAによると、
 http://www.imedia-info.org/imedia/public_html/?page=detail_depeche&id_dep=8485
 Motu Proprio のタイトルは、"Summorum Pontificum" とのことだそうですね。

 さざえさんから紹介して頂いたブログにも
http://rorate-caeli.blogspot.com/2007/07/motu-proprio-summorum-pontificum.html
 そのことが書かれていましたね。

 私の思うには、もしも、聖伝のミサが廃止されていないこと、従って、いかなる司祭も自由に捧げることができるということを教皇様が確認する自発教令が今回出るとしたら、兄弟姉妹の皆様が教皇様のために捧げて下さった多くのロザリオの祈りのおかげだと思っています。

 明日は初金ですね。イエズスの至聖なる聖心に憐れみを求めましょう。

 聖母の汚れ無き御心よ、日本の司教様たち神父様がたを守り給え!
 日本のカトリック信徒の方々のために祈り導き給え!

 ネットだけではなく、いつかどこかでさざえさんとも実際にお目にかかることができれば嬉しく存じます。天主様の祝福が豊かにありますように!

 ワンガヌイ(ニュージーランド)にて

返信する
ミサ典書 (Fr Thomas ONODA)
2007-07-05 13:17:18
アヴェ・マリア!

さざえさん、こんにちは!

 連投に気づきませんでした。コメントの連投はいっこうに構いません。

 1962年のミサ典書は、今の段階では日本では入手がインターネットでするのが容易ではないでしょうか。ローマでは既にこの自発教令を見越して、ミサ典書の再版が始まったと風の便りで聞きました。

 多くの日本の神父様がたが、聖伝のミサに立ち返って下さるといいですね。お祈り致しましょう。

天主様の祝福が豊かにありますように!

返信する
Unknown (Unknown)
2007-07-05 17:54:24
神父様

ミサ典書のご案内、ありがとうございました!!
早速今晩、ネットで典書探しに行って参ります。

…晴れガエルの絵文字だけを貼ったつもりでしたのに、稲妻とは、rorateの管理人も言っているように、嵐が来るのはこれから(Motu Proprioが出たあと)という予告なのかも知れません…!?
rorateブログ、お読み頂いているのですね

神父様には必ずいつかお目にかかれるものと確信いたしております。それまで、マリア様のお取次ぎを願いながらたくさんお祈りを捧げようと思います!




返信する
Unknown (アンジェルスの愛読者)
2007-07-07 08:12:18
おはようございます。
さざえ様、もう1962版ミサーレは見つかりましたか。

司祭用ならラテン語のみ、Roman catholic books www.booksforcatholics.com/

信者用ならAngelus Press
www.angeluspress.orgに羅英でございます。
司祭用は神父様も使用していらっしゃいますが大きいです。
V II以前は司祭用ポケットサイズ(16.5X11X2.5cm)も出版されていたのですが・・・。
私は両方持っております。(ポケットサイズはある神父様から入手)

もし大阪での御ミサにいらっしゃるのであれば、お見せいたします。
返信する
Unknown (Unknown)
2007-07-07 13:43:06
アンジェルスの愛読者様

おはようございます

ご案内ありがとうございます
お気遣いに心より感謝申し上げます。

Missale発見いたしました
最初に見つけた所では「完売」だったので、あらら…と思ったのですが、「カトリック・ファミリー・カタログ」という所でようやく購入できました(ポケット版です)。
www.catholicfamilycatalog.com/index.html
何故か国際便なのに送料ゼロでした。

ラテン語のお祈りも少しずつ覚えたいと思っているのですが、発音やアクセントがわからないので、やはり実際にお祈りを聴く機会がほしいと思う今日この頃です。
アンジェラスの愛読者様にもいつかきっとお目にかかれますように!
返信する
Unknown (さざえ)
2007-07-07 13:43:51
またしても名前を忘れました。
上記コメント、さざえです
返信する
さざえ様 (アンジェルスの愛読者)
2007-07-08 09:19:02
どういたしまして。
ミサーレ発見されましたか。
おめでとうございます。

「カトリック・ファミリー・カタログ」
私も訪れてみました。
あれ、司祭用はNovus Ordoですね。

Daily Missal 1962をお求めになりましたよね。
ミサーレが届きましたら出版社を教えていただけませんか。
おそらくBaronius Press版と思われます。
いつか私のAngelus Press(聖ピオ十世会の出版社)版と
比べてみたいものです。
返信する
Unknown (さざえ)
2007-07-08 22:49:34
アンジェルスの愛読者様

はい、Daily Missal1962を購入致しました
出版社の件、了解致しました。
届き次第お知らせいたしますので、お待ち下さい。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。