寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3372話) 「15の夜」

2022年09月02日 | 行動

 “小学校六年生の息子は肝臓の「肝芽腫」で入院中。通常はもっと幼い年齢で患うものだそうですが、息子は昨年末以降、手術や化学療法を受けてきました。そんな息子の支えとなっているのがギターです。新型コロナウイルスの影響で面会もままなりません。そんな中、院内で勉強を見てくれる先生がギターを弾けることを知り、音楽が好きな息子は自らギターをやってみたいと言い出したと聞きます・
 息子は練習を重ねて大好きという尾崎豊の「15の夜」をつま弾けるようになり、春以降、小児科病棟でのコンサートにも出ています。難病と闘う子どもたちを元気づけようとする息子の姿は今や私たち保護者の安らぎでもあります。七月上旬、初めての単独コンサートを院内で開き、息子の伴奏で医師や看護師の皆さんが合唱してくれました。集まった患者の中には感動のあまり涙ぐんでいる人もいました。
 息子はギタ-を通じて周りの子どもの患者にも積極的に声を掛けていて、「将来医療に従事したい」と夢を語るようになりました。こう導いてくれたのは病院の全関係者のおかげで、とても感謝しています。”(8月9日付け中日新聞)

 愛知県清須市のパート・須田さん(女・41)の投稿文です。肝芽腫という病気は知らず調べてみました。子どもに多いガンで、治癒率は高いようです。須田さんは5年生で発症、今治療中と言うことです。そんな中での出来事です。院内でギターを弾ける先生に出合い、自ら希望してギターを習い始める。そして今や院内でコンサートを開き、入院患者に勇気を与えているという。子どもは素直で恐いもの知らず、その積極性を生かせばこんなこともできるのです。その代表例の気がします。
 一般に世の中、この逆に動くことが多いのではないでしょうか。病気治療中です。まず親が心配して許しません。そして本人も甘えて消極的になります。そしてこれは何も子どもに限りません。病気になれば消極的になって何も不思議ではありません。わが家では今、ボクよりも妻が大事になっています。8月29日に白内障手術で入院し、昨日無事手術を終え退院しました。そして、次の治療が待っています。案ずるより産むが易し、弱気にならないように祈っています。


コメントを投稿