彦四郎の中国生活

中国滞在記

友あり、遠方より来たる❶―福州の「西禅寺」(超高い、見事な「報恩塔」は一見の価値あり)―

2017-05-03 20:43:49 | 滞在記

 4月27日(木)、同じ福建省内の龍岩市にある「龍岩大学」の教員・鶴田さんが福州に来た。龍岩市から福州市まで新幹線で3時間ほど。2月下旬に、龍岩市と福州市のほぼ中間地点にある「泉州市」で待ち合わせをして泉州の古街を歩いたことがあった。

 28日(金)、この日の授業が終った夕方 彼と久しぶりに再会し 市内の「黄岐海鮮坊」という海鮮料理店に行った。この店は安くて美味しい。何品かの海鮮料理を注文し、ビールを瓶ごと飲みながら乾杯をする。1品が山盛りなので、食べきれないくらいだった。蟹(かに)も注文する。2時間ほどいたが、飲んだビールは10本あまり。値段は320元(約5000円)。これだけ食べて飲んでも一人160元(約2500円)。店は大勢の客で賑わっていた。中国社会のいいところの一つだが、こういう料理店に 家族同士が2〜3世帯が集まって(おじいちゃん・おばあちゃんや小さい子どもも)、一緒に食事を楽しみ酒を飲むという光景が普通に見られることだ。今の日本が すでに失った光景であるが、中国では健在している。

 福建省といってもかなり広い。韓国の1.5倍、北朝鮮と同じ面積がある。日本の国土面積の1/3。私は日本の京都に住んでいるが、中国はだだっ広いので、他の「省」に行くのは、京都から北海道や沖縄、又は他の国に行くような感じとなる。龍岩だと、京都から東北の福島に行くか九州の熊本あたりまで行くような感じとなる。「友あり、遠方より来る」である。

 日本では「今日一杯やろうか!」と誘え、気軽に会える「友」は近在に けっこう多くいるが、中国では 今は 2〜3名だけが福建省内にいるという感じだ。中国に赴任して4年近く。せっかく「友」となれても 日本に帰国してしまったり、他の遠い遠い省に転勤したりと 残された者のさみしさも味わう中国生活。異国の地方に暮らすとは そういうことなんだなと思う。

 翌日29日(土)、午前10時にアパート近くの福建師範大学正門前で待ち合わせをして、市内の「西禅寺(さいぜんじ)」を案内することにした。バスを乗り継いで、30分くらいで到着した。この寺院は唐時代の887年に建立されている歴史のある立派な禅寺である。中国でも重要な寺院の一つらしい。中国最大の玉仏(廬舎那仏)[奈良東大寺の大仏のような]を安置した「玉仏楼」という堂に行く。隣の堂には「千手観音」の仏像があった。この堂の前で、おばあさんが 祈願の紙を燃やしていた。老若男女、熱心に祈る人が多くみられた。この寺院にはたくさんの大きな堂がある。

 境内にある樹齢何百年もの「カジュマル」の樹木。この木の下から見る「報恩塔」という15層以上はある高くて立派な塔は見事だ。

 広大な寺院の周辺には高いビル群が立ち並び寺院を取り囲む。そう、この寺院は大都会のど真ん中にある寺院である。大きな堂の中に「五百羅漢」の像が置かれていた。五百の像が 一体一体 すべて違う像だ。不気味な雰囲気をかもしだしていた。

 中国風の小さなアーチ橋から報恩塔や五百羅漢が置かれた堂を眺める。池には「八ッ橋」がかかる。池の亀が石の上で日向ぼっこをしている。「親亀の上に子亀」ではなく「親亀の上には、何匹もの親亀」が乗っている。

 昼過ぎに福建師範大学前に戻る。今日はこの大学の体育館を会場に、「動漫コスプレ大会」が開催それているので、コスプレ姿の人も見える。アパート近くの食堂(日式食堂)に入り昼食をとる。日式味の「カツ丼」は美味しい。鶴田さんにもこの味は好評だった。食堂前で、採れたての緑のバナナを売っていた。コスプレ姿の女の人たちが食堂に入って来た。昼食後、私のアパートに行き 休んでもらった。休憩後、「動漫コスプレ大会」に向かう。