新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

習近平の憂鬱

2022年10月30日 | 日記

 久しぶりに国際政治のことを書く。きのう一日、ジャーナリスト長谷川幸洋氏の動画を観た。毎回30分程度、ときには1時間近くにわたってロシア、ウクライナ情勢、中国の思惑などを解説している。
 党大会で盤石の基盤を固めたかに見える習近平だが、じつは「終わりの始まり」だとみる。習近平はプーチンに距離を置いている。ウクライナにおけるロシアの敗北は確実で、その結果、プーチンはいずれ失脚する。習近平にとってはその後が問題だ。もしもロシアに親米政権が誕生したら、どうなるか。国際舞台で頼りにしていた同胞がいなくなる。北朝鮮は核をもっているだけで、軍事力はほとんどない。中国は四面楚歌に陥る。長谷川氏はロシアに親米政権が誕生する確率を25パーセントと予測する。あとの75パーセントは、プーチンばりの独裁者が登場して後を継ぐことだ。独裁政治に慣れた国民が急激な変化を好まないことを、ゴルバチョフの失脚にすでに観てきた。
 習近平の権力基盤もじつは盤石なものではない。自分の側近で脇を固めたのはその不安の表れでもある。胡錦濤元総書記を議場から追い出した場面は象徴的だった。自分のやりかたに不満をもつ人たちを体制外に追いやることにより、体制の外側からの強烈な反撃を喰らう可能性を秘めることになった。
 中国は台湾に武力侵攻するのか。米国がロシアを弱小国とし、中国を唯一の敵だとみなしていることは周知の事実だ。台湾と尖閣はひとつ、侵攻するなら同時に対象になるだろうと長谷川氏はいう。ただ、今のところ様子見を続けるだろう。ロシアの二の舞を踏むと中国の経済がもたない。習近平の安定は中国経済の安定とともにある。いまその経済が揺らいでいる。
 さて尖閣諸島に中国軍が押し寄せたら、日本はどうする? 指をくわえてみているか。またまた「遺憾砲」を撃つだけか。


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