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投票用紙発送/カンパニラ

2017-03-16 19:43:57 | 秋田のいろいろ
4月9日投票の秋田県知事選挙を控え、3月10日に、秋田県庁から各市町村向けに投票用紙が発足されたことが、各マスコミで報道された。
国や県単位で選挙が行われる際は、毎回、これが報道されている気がする。それより前の時期には、県選挙管理委員会の執務室内に予定表が掲出されること、県警に選挙違反取締本部が設けられることとともに、選挙前定番の風景。
県に言われるままに、各マスコミが取材して報道しているんだろう。特に予定表張り出しなんて、あえて報道する必要があるのだろうか…

この投票用紙発送は、発売前の年賀はがきが秋田中央郵便局に到着した光景(これも定番)に似ているけれど、作業としては逆方向。
どこかで印刷して納品された投票用紙を、運送会社のトラックを使って各地へ運ぶ作業。報道では、秋田市の県庁第二庁舎において、県職員と運送会社社員が、バケツリレー方式で投票用紙の箱をトラックへ積み込んだ後、選管の書記長(選管の事務方トップをこう呼ぶらしい)があいさつ。最後は県職員が同乗したトラックが出発するのを、残りの職員が見送るというのがお決まりのパターン。
今回は、111箱が「ひっこし専門秋田センター」など4台で運ばれたとのことだが、前回以前の映像を使い回されたとしても、気づかないだろう。
ただ、今回は、第二庁舎の裏側、山王第一街区公園側から道路へ出ていたのが目新しく見えた。以前は、正面の山王大通りから出ていたのでは?


以前から気になっていたのだが、この時にトラックで運ばれる先は、実は、秋田県内のすべての市町村(25自治体)宛てではないようだ。
そこで、今回の報道から、情報を集めてみた。
※各テレビ局のタイトルは各局ホームページ掲載のもので、画面表示とは異なる局もあり。

秋田魁新報 11日付総合・3面「市町村向け投票用紙 県選管、95万枚発送」
「県内の市町村に発送した。」

NHK秋田「知事選投票用紙を各市町村に発送」
「県庁から各市町村に発送されました。」「投票用紙は10日中に県内すべての市町村の選挙管理委員会に届くことになっています。」

魁やNHKでは、報道されたトラックの“出荷”において、25すべての市町村向けの投票用紙が送られたようにも受け取れる。しかし…

秋田放送「知事選の投票用紙 市町村へ発送」
「今日中に県内すべての市町村に届けられる予定です」
「21の市町村の選挙管理委員会に対してはトラックで運ばれ、五城目町・八郎潟町・井川町・大潟村の選挙管理委員会には今日、県庁で直接渡されます。」

秋田テレビ「知事選投票用紙を各市町村に発送」
「南秋地区の4つの町と村を除く21市町村に発送されました」
テロップで「五城目町・八郎潟町・井川町・大潟村は県庁で交付」

秋田朝日放送「知事選の投票用紙を市町村選管に発送」
「きょう発送されたのは、県庁で交付される南秋田郡の4町村分を除く21市町村分の知事選の投票用紙」
「地域振興局や各市町村の選管に搬送されました。」

民放3局はそろって、実はトラックで運ばれたのは21市町村分であることを伝えている。
残りの4町村は県庁で渡す、つまり各町村のほうから、受け取りに来るらしい。

さらに、21市町村はそれぞれの役場へ届けられたのかと思いきや、秋田朝日放送の「地域振興局や各市町村の選管に搬送」というフレーズからすれば、そうではない。「地域振興局」とは、県庁の県内各エリアの拠点となる出先機関だから。
ということは、21のうち一部の市町村は、それぞれの管轄の地域振興局へ出向いて受け取ることになっているのだろうか。
なお、NHKでは、全市町村ではない21という数すら言わなかったものの、積み込み作業をする職員が「仙北地域振興局行き10箱です」と確認している声が拾われていた。(10箱中に、各市町村向けのものが小分けされて入っているのだろうか?)

南秋田郡4町村に関しては、具体的な受け渡し場所は分からないが、もしかしたら選管事務局ではなく、県庁裏の秋田地域振興局なのかもしれない。


以上からすれば、さらに疑問が生じる。
南秋田郡と同一視される男鹿市や潟上市は、トラックで運んでもらえたことになる。さらに県庁の真向かいである秋田市役所にも、わざわざトラックで運ばれたことになる。
この違いは何なんだろう?
「市」あるいは一定の枚数になる自治体には、県側が運んでやって、「町村」あるいは一定枚数以下のところには、各地域振興局で交付するという決まりになっているのだろうか。


あと、今回の作業に当たった県職員は「23人」であることを、秋田放送を除く各マスコミが伝えている。また、民放3局では、県職員は「県選挙管理委員会の職員」としている。
それが当然のことと思ったが、魁では、「県選管と県市町村課の職員23人が」としていた。選管以外からも応援(?)要員が出ていたのだった。厳密に言えば、民放3局は事実を伝えていない。【10月20日追記・この点については誤解があった。県選管は市町村課の中に置かれているのだった。下のリンク先の次の選挙の記事参照。】
NHKは「県の担当者が」と、うまくぼやかしている。

こんなことを揃いも揃ってニュースとして取り上げること自体、疑問というかニュース性は低いと思うけれど、どうせ報道するのなら、もうちょっと詳しく、そして見た人に疑問を生じさせないような表現をしてほしい。

この次の選挙の状況



もう1つ。
10日の秋田放送のテレビニュースで「カンパニラ 収穫盛んに」というのがあった。
羽後町で、花束などに用いられれるカンパニラという花の収穫が行われているという話題。
ABSホームページより
「カンパニラ」なんて聞き慣れない名前だけど、要は「カンパニュラ」のこと(こっちも聞き慣れないけど)。
キキョウ科ホタルブクロ属の花で、学名の「Campanula」が由来だが、植物学的な説明は報道では触れていない。

Googleで検索すると「"カンパニュラ"」は約44万7000件、「"カンパニラ"」は約4020件。JAうごでも「カンパニュラ」表記を使っているようだ。
ABSがあえてマイナーな表記を選んだ理由があるのだろうか。
コメント (4)
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