逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

ムペンバ効果?の解説?

2008年07月15日 | 疑似科学・ニセ疑似科学批判
『NHK等のひどさ、視聴者の酷さ』

9日放送のためしてガッテンを偶然見てしまい余りの非科学性に愕然としています。
100度の沸騰水の方が20度の常温水より早く凍る。
だから早く氷が欲しい時は一度沸かしてから冷凍庫に入れるほうが早いなど、余りに馬鹿馬鹿しすぎて怒る気も失せる代物でした。
此れは、実際に実験すれば沸騰水の方がNHK主張とは逆に2倍の熱量が必要です。(時間は比熱(熱伝導)の関係でその差はもう少し小さい)
冷蔵庫さえあれば簡単に結論が出ますが、それ以前にムペンバ効果は物理学の法則に明確に反している。
反科学的は話で『オウムの空中浮遊の話』のNHK版であることに、みんなは気付いていないのでしょうか?。
ひょっとしたら有るかも知れないと思っていないでしょうか。

本当に誰かが『ムペンバ効果を 再現出来たと』すれば、熱エネルギーの法則の真逆になると言う単純な現実を理解しているのでしょうか。?
この話では、自分たちがアインシュタインの相対性理論の原理クラスの物凄い話をしていると言う自覚が全く無い。
NHK番組自体はお笑いですが、この事で、日本の学校の科学教育の致命的欠陥があらわになった大事件ですね。

ムペンバ効果が再現できれば、ビキニの核爆発級のエネルギー革命です。
家庭の冷蔵庫で核融合が出来るとでも思っているのでしょうか。?
そういえば、茨城県の東海村ではバケツの中で、核の臨界が起こっていましたね。
無知ほど怖いものは有りません。まさに無敵です。

此れでは、9・11事件で決して起こる筈の無い不思議なビルの崩壊現象が起きても、いくら物理学の法則に反していても、アメリカ政府発表を信じている,善良な人達が沢山いる事も、ブッシュが再選される事も、何でもかでも、ありうる話ですね。


数少ない『ムペンバ効果』を解説している北海道大学の学生?でフェアバンクス元在住の人のブログ内容ですが「ひょっとしたら有るかも知れない」と思っているらしい。
熱湯を空中散布すると瞬時に結氷するのはNHKで番組内でも再現していますし、私自身も何度も経験していて知っています。
しかし、空中で水滴が結氷する話とムペンバ効果の話は、当ブログでも何度も指摘していますが、似ているようで全く違った現象です。
北海道の大学研究機関で研究者を目指す学生のブログらしいが、無責任極まりない内容で、此れが日本の科学力の現実のカと思うと。お先真っ暗。暗澹たる面持ちである。
(この学生が科学ではなく文学か神学などの研究者である事を祈らずにはいられません)





『判りやすく説明』

(1)NHKは一般の家庭の主婦や高年齢層では絶大な信用を得ている。
特にあの番組は家事の実用に役立つので視聴者が多い。

(2)あのNHK「ためしてガッテン」は、名前のとおり普段であれば、試して(実際に再現して見せて)合点(視聴者が納得)する、番組です。
レベルは低いが、一応は(これまでは)実用的な科学番組です。

(3)NHKの説明では『誰にでも出来る』家庭の冷蔵庫で素早く氷を作る裏技としてムペンバ効果を紹介していた。

(4)ムペンバ効果の成功例を、番組内で幾つも紹介(説明)していた。

(5)番組内でお湯と水の入ったビーカーまで用意して実験?していた。

(6)しかし、最期の(冷蔵庫内で)氷を作っていない。(ムペンバ効果の再現に失敗?)

(7)不思議な事に、ありもしない、お湯から作った氷の話(ムペンバ効果)を、視聴者全員が信じている。(放送したのがNHKなので、ヒョットシタラと信じているのでしょうか。?)

(8)私の記事では、NHKが、番組内でムペンバ効果を再現していない事を何度も何度も、明確に指摘しています。

(9)この、NHKの手口はインチキ商品を騙して売りつける香具師や、手品師の技術内容と全く同じものの応用である。

(10)もしも誰かが、ムペンバ効果を、家庭の冷蔵庫で再現できれば、オウムの空中浮遊も実現できる程度のトンデモナイ話で、今までの物理の熱力学の法則に明確に反している。

(11)だからオカルトと同じで、ムペンバ効果が、再現できるのは信者だけである。





『解らないから説明しろ』は子供のわがまま程度で、まともな質問になっていない。
①自分が、何が解らないのか。?
②どこが如何解ら無いのか。?
③何が知りたいのか。?
明確でなく、ただ漠然と『解りません』では駄目ですね。
『ムペンバ効果を説明せよ』ですが、私はこれ以上懇切丁寧に説明できないほど、説明しています。
単に、NHKは香具師です。
再現できない現象の説明に、これ以上の説明が要るでしょうか。?

疑問や質問は、正しく発せられた時には半分以上はその時点で答えが出ているものです。





『熱湯が凍る』

空中に散布された熱湯が瞬時に結氷する現象や過冷却なら幾等でも説明出来ますがが、多くの質問者は、あの実験には興味は無かったようです。

不思議な事柄が幾等でもあるアメリカの大学のサイトの検索なら、世界(宇宙)が4000年~4500年前に出来たと言う科学的説明?まで幾等でも読めます。
NHKだから、大学の研究機関のサイトだからと言って物理の基本原則を踏み外したゲテモノは駄目です。



『エネルギー総量不変(不滅)法則』

NHKが目くらましに出していた、過冷却は、マイナス0・4度でも凍らない不思議な現象ですが、今回のムペンバ効果とは何の関係も有りません。(実験室では-10度 以下でも可能)
水の沸点が100度Cで凝固点は0度C。 1CCの水の温度を1度上げる熱量が1カロリーです。
熱とは、『熱エネルギー』とほとんど同義語で、凝固熱(融解熱)は1CCあたり約80カロリー(79・7)ですから、1CCで10度Cの冷水を凍らせる為のエネルギー量は、マイナス90カロリーが必要で、100度Cの熱湯では180カロリーが必要です。
だから、同じ冷蔵庫で冷やせば、ムペンバ君がやってもNHKがやっても、誰がやっても物理学上では熱湯の方が冷水の2倍の熱量が必要ですし、時間もそれなりに、かかります。
確かに熱伝導で冷却する場合に、温度が高い(温度差が大きい)方が早く冷えます。
同じ10度の温度低下でも、100度から90度に下がるより、10度から0度に下がる時間は確かに遅い。
此れはマイナス20度の冷凍庫なら、100度の熱水は温度差120度であるのに比べ、10度の冷水は温度差が30度と4倍もの温度差に違いがあるからです。
温度差が倍でも単純に時間差が倍になることはありません。
結氷の時間差は、相の変化の熱エネルギー(潜熱)が大きいために水温の温度差程には顕著に現れません。




『熱湯の空中散布実験』

空中に散布する実験では、融解熱(凝固熱)と同時に、蒸発に伴う蒸発熱(気化熱)の2つが関係してきます。
物質の相を変えるために必要なエネルギーを潜熱と呼んでいますが、液体から個体、液体から気体と2種類あるが、この二つには熱量に多きな開きがあるんですよ。
0度で凝固し固体化し始め、100度で気体化するんですが、水の場合には0度の冷水でも気化しますし、0度以下の個体(氷)からでも気化します。(昇華現象)
しかし水は、温度が低い(冷水)ほど気化し難く、温度が高い(熱湯)ほど気化し易い性質を持っている。
空中散布では容器に入った水とは条件が大きく違い、表面張力の関係で、細かい粒になり表面積が大幅に増えるため気化(蒸発)しやすく成る。
100度→0度の温度変化には1CC当たりマイナス100カロリーが必要です。
この時に、水の気化熱(蒸発熱)は、その5倍以上の大きな熱量なんですが、しかし、同じ水の凝固熱は8割程度の小さい熱量なんですよ。
空中散布した熱湯が瞬時に結氷する不思議は、凝固熱と気化熱と言う二つ潜熱の熱量差が 6倍以上である事が原因しています。
だから空中散布実験では熱湯の方が、一部分を気化することによって、冷水より大幅に温度を低下させる事が出来る訳です。
この時、水では、空中散布しても重さが変わりません。
しかし同じ量の熱湯では条件が違い、空中に散布した熱湯の凝固した氷の量は、熱湯の一部が気化して大気中に逃げている為に、元の水からは少なくなっています。重さを量れば簡単に確かめれます。

此れはたぶん中学生(高校生?)程度で習った筈です。
まあ、たしかに私も余り人のことは言えません。三角関数程度は覚えていますが、微分積分はあやふや、インテグラとはなにものぞ、解をすっかり忘れてしまっている。




『第四の権力』

科学万能の21世紀の世の中、日本国で人々に此れほど反科学が持て囃されている現状は・・・・・言葉を失います。
小学生程度の科学知識も無い人が、最先端のインターネットを操る危うさ。
私もある程度は解っていた心算ですが、ここまで日本国民の多くが無知だとは驚きの一言です。
酷すぎます。
3年前の参議院で法案を否決されて、衆議院を解散した小泉純一郎の郵政選挙の時の話。
あの時、不思議な事に、マトモな良識ある有識者ほど『自民党の敗北』という間違った予想を立てていた。
確かに、国民に少しでも正常な知恵や良識が有れば『自民党勝利』の目は有りませんでした。
自民党大勝利直後に、亀井静香は談話の中で『国民はみんなアポ』と発言している。
正に亀井静香の言葉は真実ですね。

NHKなどのマスコミの権威の方が、物理学の法則よりも遥かに権威があるんですよ。
ある意味、マスコミを握った者は『独裁者』でも何でも成れそうです。
あ! 小泉純一郎がいたのをウッカリ忘れていた。
もう日本のファシズムは始まっているのかも知れませんね。
どれ程強力な独裁国家の国家権力といえども、物理学の法則に反する事は出来ません。マスコミは『第四の権力』どころの話ではないようです。
マスコミの力は、国家権力を遥かに凌駕しています。

確かに相対性理論の原理では質量がエネルギーに変換しますが、普通の世界で、エネルギーが勝手に増えたり減ったりしたら大変な事になりますよ。
しかしNHKは物理学も完全無視。
ニュートンやアインシュタインを アホ扱いしている。

高温の水の方が低温の水より早く凍るムペンバ効果が本当なら、ある日突然温暖化の結果、海水温の高い赤道付近が全面結氷してシロクマが走りまわります。

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14 コメント

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再放送は今のところ無いようです。 (カーク)
2008-07-15 21:20:04
正直、NHKの見解を聞きたいところです。
私は受信料を払っているので、当然その権利はあると思います。
返信する
再放送は予定されてますよ (kaetzchen)
2008-07-15 21:26:33
カークさん,私のブログを参照されて下さい.(^^;)
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深読みですが、 (カーク)
2008-07-15 21:42:45
kaetzchenさん、了解です、確認しました、ありがとう。
さて、本題です。
これはNHKを陥れるワナであると思うのですが、いかがでしょうか?
トロイの木馬状態ってヤツです。
誰かの差し金で、このようなウソの情報を放送させた。視聴者にそれを告発させて、NHKを崖ふちに追い込み、政府の言いなりになるように、放送法を変えてしまう。
公共放送のNHKを国営のNHKにするためのワナではないかと私は思うのです。
これからの経過は、要注意であると思います。
気をつけなければならないでしょう。



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カークさんへ (kaetzchen)
2008-07-15 21:49:58
再放送は今夜 (16日) の 午前3時30分~4時13分 とのこと.案外,他の番組とすり替える可能性もありますが.
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気付かれましたか(^^;) (kaetzchen)
2008-07-15 21:54:04
ちょうど私の発言と入れ違いになってしまいましたね.>カークさん

トロイの木馬説は「陰謀論」だから,言おうか言うまいかとうずうずしていました(笑) さすがにカンが鋭いですね.私も BPO の方とメールで話し合っていて,可能性としてはありうるとの見解でした.BPO も積極的に市民がマスコミのおかしさを追求してくれないと,ただCMを流すだけで終わってしまうと残念がっていました.
返信する
正直、BPOに (カーク)
2008-07-15 21:59:07
タレこもうかと思っていたんです。うーん、一度我が家の冷蔵庫で実験したほうがいいかなと思うし、再放送でしっかり確認しないと揚げ足をとられるかもしれんなどと考えすぎです。
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読んでガッテン (あくつ)
2008-07-16 00:42:53
一連のコメントから、ようやく私なりに番組の再現ができました。

冷蔵庫で早く氷を作ることができるといいながら、それをしなかった。代わりに冷凍室内でビーカーに入った水を放り出して凍る様子を「ムペンバ効果」として紹介していた。

ということなのでしょうか。やっと、ブログ主さんのお怒りが理解できたような。眠いので再放送を観ることができませんが。天下のNHKにも学力低下の波が押し寄せた程度のことかな・・・。
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コメント有難う御座います (ブログ主)
2008-07-16 09:06:52
カークさん。
再現実験は良い事だと思いますよ。科学的態度の第一歩は懐疑する心と実践です。
冷凍庫の電気代は嵩みますが、たぶん怒りが倍加する効用が期待できます。
理論的な怒りも勿論大切ですが、体感的な怒りの方が行動を起こしやすい。
NHKの見解を直接聞く、BPO に告発する等の直接行動は是非御願いします。
今回は多くの視聴者はキツネにつままれたままで、いらいらしているでしょう。
ただ誰も行動していません。
このブログは、NHKをインチキを告発した数少ないブログなのに、アクセス数が少なすぎる。
2ちゃんねるの非難?告発まであったのに、嫌がらせコメントも少なすぎる。
昨日は1時間当たり最大10で平均では1桁ですよ。参加者は3人ほどの極少数の慌てモノ。
昨晩でも10ほどです。少なすぎると思いませんか。?
私は最悪の場合は、万の桁を予想していたんですよ。期待していただけに、拍子抜けです。


kaetzchenさん。
私が覚えているモノが、何時の間にか変えられているんですよ。困ったモンです。
ミリバールもヘクトパスカルに変わりましたが、1CCはもう使用していないで1センチ立法になっているんですか。
今でも使っている用に思うが?、実用的には便利な単位ですよ。
それから『この説明で分からない奴は白痴だ』のようなと挑発的なコメントは駄目ですよ。あれは削除させてもらいます。


あくつさん。
極初歩的な手品の手法です。
やってもいない事柄を、実際に起こった事柄だと視聴者(観客)に信じ込ませた。

同じ事を「ためしてガッテン」がやってしまった。本当に美女がトラに変わったり、真っ二つになったり、瞬間移動出来ると思いますか。?
あの番組が、バラエティー番組の娯楽なら誰も怒りませんし、観客も実際に起こった事だとは認識しません。
しかしあの番組はレベルは低いが一応は科学的な実用知識を売り物にしている。此れはみなさん、怒らないといけません。
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カークさん (ブログ主)
2008-07-16 13:56:51
トロイの木馬説も魅力的な、説得力ある説ですが、
私のは、NHKのニュース番組の偏向を憂いた政策スタッフが密かに遂行した、『放送を簡単に信じてはいけない』と言う高度な政治メッセージ説です。

今時のNHK職員募集では高偏差値の大学卒以外は募集していないでしょう。
まさか、物理の法則を全く知らない、義務教育も満足に受けていない無知蒙昧な人が成れる訳がない。

それとも、これ等はみんな考えすぎで、単に大学の質が落ちているだけかもしれないが。・・・
答えを知りたいような知りたくないような不思議な気分です。
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再放送、観ました。 (カーク)
2008-07-16 20:05:38
NHKは家庭の冷蔵庫での実験はまったくしていませんでしたね。

大きな冷凍倉庫で、お湯を投げて瞬間に凍ってしまう事を見せただけでした。
しかも、その原理はちゃんと説明していなかった。
水の表面積が急激に広くなり、熱交換で急激に冷やされ凍ってしまうのですよね。
私はひょっとしたら、もっと低い水温でも凍ってしまうのではないか?何てことも考えました。

しかし、それにしても、番組のつくりかたとして、ムペンバ効果の挿入は唐突で、終わり方も中途半端ですねぇ。


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