気の向くままに

山、花、人生を讃える

スター・デーリー 番外編(つづき)

2009年11月25日 | スター・デーリー

昨日の続き、

それは、デーリーが刑務所を出て、街頭演説をしていた時のこと。
一人の20代の女性が彼に近づいて来て、こう相談を持ちかけたそうです。
「私は酒場で働いていて、そこから抜け出したいと思うのですが抜け出せないのです」
デーリーは答えて言う。
「あなたは20代だというが、40代に見えるじゃないか。もう2年もここにいると、あなたは完全に破壊されてしまう。なるべく早く出なさい」
彼女「どうしたら抜け出せるでしょうか?」

そこでデーリーは、その女性と共に喫茶店へ行き、先ず祈ったそうです。
そして、次の如く言いました。
「ただちに街頭演説をせよ。そして今まで自分がどんな者であったかを、自分のところへ酒を飲みに来る人々に告げることだ!これができたら、あなたはこの酒場から出ることができる!」
すると、その女性は震えながら答えた。「あなたが一緒についていてくれるなら・・・」と。

そして、彼女は街頭演説に立った。そして「神」という言葉を口に出そうとした。が、どうしても出なかった。どんなに力を入れても、声にならなかった。スター・デーリーも、声が出せるよう彼女を励ました。そして努力を続けた。ようやく声が出た。その声は側にいるスター・デーリーにしか聞こえない小さな声だった。が、その瞬間、「神の精霊が天下り、ほとばしるように話し出した」とのこと。

その彼女の前には500人以上の人々が集まってきていたとのこと。話したことのない彼女が、ほとばしるように演説を続け、やがて彼女の話が終わった。終わった時には、「彼女はもう元の彼女ではなく、すっかり真人間に変わっていた」とのこと。そして、彼女自身だけでなく、「友達を1人救って、酒場から出ることもでき、その上9人の男を教会へ引っ張って行った」とのことでした。

私は、最初、スター・デーリーのこの話を読んだとき、いきなり20代の女性に街頭演説をさせるとは、ずいぶん無茶な思い切ったことをさせるもんだなあと思いました。が、谷口雅春先生の文章を読んで、スター・デーリーの、最初は声も出なかったということを知り、なるほどなあと思いました。

スター・デーリー自身が、同じ経験をし、失敗しているからこそできたことだなあと納得し、失敗に見えても失敗ではなく、その失敗と見えることが、このようなところで生きてくるんだなあ、無駄は一つもないとは本当なんだなあと、教えられた気持ちになりました。


○人間には愛が絶対に必要である。ただ愛のみが、すべての罪から人間を自由にするのだ。
・・・・中略・・・・
愛が、私の身体を閉じ込めていた刑務所の扉を開いたように見えるのだが、実は、愛が私の心の中にあった扉を開いてくれたのであり、私の魂の中から手錠をほどいてくれたのである。私の魂の中の扉が開かれ、私の身体が刑務所から解放され、自由の身になったのである。その上、愛は私の身体の病をすべて取り去ってしまった。肺病、心臓病、アルコール中毒などはすっかり消えてしまった。当時の私は唾を吐くと血が出ていて、半死半生の状態であった。愛こそ、この世の完全な“癒しの薬”である。

○誰の魂の中にも、完全な愛が既に宿っており、その愛にふれると、たちどころにどんな難問題でも、どんな病でも消えてゆき、癒されるのである。愛しがたい人もあるが、その人々を愛することによって、神と間断なく触れ合うことができるのだ。


このような文章に接すると、わたしは感動させられながらも、その一方では、自分には愛がないなあということをつくづくと感じさせられ、ちょっと悲しくなります。そしてまた考え直し、「いつかは・・・」と心に誓いつつ、遠い未来の自分を夢見ながら、ともかく信仰の道に入らせていただいていることを有難く思います。(合掌)

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