気の向くままに

山、花、人生を讃える

母の切なる願い

2018年12月27日 | 人生

以下は感動させられた一郎(仮名)さんの話です。

 

一郎さんが中学生の頃、母は何かあるごとに、一郎さんに「親に感謝しなさい」というので、一郎さんは「親が子供に親への感謝を強要するとはなんと都合のいいことか!」と思っていた。

 

やがて一郎さんは高校3年生となり、大学受験のため土日も家で勉強するようになり、母の日常を目にするようになった。すると、母が普段言っていることと、やっていることの差が目に付くようになり、ますます心の中で母を批判するようになっていった。

ところが大学生になったとき、結婚当初の話を父から聞かされたという。

 

≪父の話≫

母は独身時代はとても元気な人だった。しかし、結婚後、第一子を流産し、第二子は死産、第三子は2歳で亡くし、それから気弱になり床に伏せる日が多くなった。そして思い悩んでいた時、近所の人から勧められ、『生命の実相』を読むようになった。

『生命の実相』を読んで親に感謝することの大切さを知り、母の両親は仲が悪くて、その原因は父にあると思って父を嫌っていたが、父に感謝するようになってから元気を取り戻した。そして第四子が生まれ、第5子が生まれた。それが一郎さんだという。

 

一郎さんは今まで母が床に伏せっていた姿など見たことがなかったので、父からこの話を聞かされて、母にこんな過去があったことを初めて知った。

 

そしてくどいほど「親に感謝しなさい」と言っていたのは、母自身の辛い体験から生まれた、子を思う「母の切なる願い」だったということを知り、母を裁いていたことを心から反省したという。

 

 

わたしの母親は休む暇もなく働きづめだったが、梅雨時のように雨が降り続くときは家の中で縫物をしていて、母がゆっくり座っていることが嬉しく、また母がそばにいることが嬉しかったことが思い出された。

 

私が結婚するとき、母は結婚相手の家を探し、そしてその近所の人たちにその両親や家内のことなどを探偵の如く訊いていたということを、結婚した後で家内からきいた。当時はこれも親の愛とは思いつつも、恥ずかしく「余計なことを」思っていたが、今思えば、ただ有難いばかりである。

 

一郎さんの母は、私の母でもあるような気がして、いや、すべての人の母でもある気がして目頭が熱くなりました。 

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「神の御業の顕われんがためなり」

2018年12月26日 | 人生

昨日はイエス・キリストの生誕日でした。

 

イエスの言葉で好きなのはたくさんありますが、特にわたしが好きなのは次のような話と、その時にイエスが言った言葉で、それはざっとこんな話です。

 

誰かが生まれつき盲目の少年を指さして、「彼が盲目のは親の罪であるか、彼の罪であるか?」とイエスに質問した。それに対してイエス・キリストは次のように答えたという。

「親の罪にも非ず、少年の罪にも非ず、ただ神の御業の顕われんがためなり」と。

 

そして、イエスは少年の目に泥を塗ってやり、少年にこう言った。

「池に行って、その泥を洗え。見えるぞ」と。

そして少年は言われたまま、池に行き目を洗った。するとイエスが言った如く目が見えるようになった、という話です。

 

わたしはこのイエスの言った
「親の罪にも非ず、少年の罪にも非ず、ただ神の栄光顕われんがためなり」という言葉が、イエスの言葉の中でも、特に好きな言葉です。

 

天理教祖はイエスと同じく、

「罪というてないけれど、ちょいとホコリがついただけなり」と、教えられたそうですが、生長の家の創始者・谷口雅春先生は、これをわかりやすく次のように説明されている。

 

「水(H2O)はいまだかつて濁ったことがない。濁っているように見えるのはただ泥が濁っているだけであって水そのもの(H2O)が濁ったのではない。それが証拠に、しばらく静置しておけば泥は下に落ちて、水は元の透明になります」と。

 

人間の本質は、たとえどんなに罪に汚れ、穢れているように見えても、その本質はいろいろな宗派の教祖が説いておられるように本来罪なきものである。そしてすべては「神の栄光(人間の本質)顕われんがためなり」なのだと思う。そうであってこそはじめて、人類は、わたしたちは、明日への希望が持てるのだと思う。

 

昨日25日は「大晦日(おおつごもり)の大祓い」式があり、神官をしつつ、「神の栄光あらわれんがためなり」というイエス・キリストの言葉が思い出されたことでした。

 

 

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何のご縁があるのか

2018年12月22日 | その他

下の瓢箪(ひようたん)の写真は、先日、我が家で開かれた勉強会のとき、参加者の一人が自分で作ったといって見せてくれたものです。

            

彼、Aさんはこんなふうに言っていました。

今年、特に考えがあったわけではなく、ただなんとなくプランターに千成瓢箪を植えた。すると12個ぐらい瓢箪ができた。その瓢箪を家内がゴミと一緒に捨てていたが、それを見たとき、これで何かできないかと思い、考えて出来たのがこれだという。

 

瓢箪の大きさは高さ10センチを少し超すぐらいだと思うが、彼(体重80㎏)に似合わない、あまりにかわいらしい作品なので驚き、感心しながら写真に撮らせてもらった次第です。瓢箪を充分に乾燥させ、全体を白く塗り、その上に花の絵を張り付けたものらしい。しかし、張り付けたようにも見えない。いずれにしても、これで何か作ってみようという意識が素晴らしいし、こんな可愛らしい置物に変貌させた彼の才能にも感心しました。ちなみに彼はわたしと同年です。

 

このAさんとは10年ぐらい前に生長の家で知り合ったのですが、彼の自宅が車で比較的近いのを知り、我が家での勉強会にお誘いしたところ、去年から毎月参加してくれるようになりました。それが縁で、松の剪定を教えて欲しいというので、去年自宅に伺って一緒に剪定したことがありました。

 

それから私は県で、生長の家の行事の月次祭(つきなめさい)や記念祭で、神官を4人の内の1人としてやらせもらっていますが、彼もつい最近、お誘いがかかり、神官の練習に参加することになりました。このようにして私と彼とはこの2年で何かとつながりができてきました。

 

そして彼も同じようなことを感じていたらしく、先日、私に「少し前までお互いにほとんど知らなかったのに、急に縁が出て来たね」と言っていました。

 

ほんと、何のご縁があるのか、これからもよろしくと思っている次第です。

 

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ああ、懐かしい青春の一齣よ

2018年12月21日 | その他

世の中には、じっとしているのが苦手で、何かをしていないと落ち着かないという人がいる。
ところが、私は「忙しい」というのはどうも苦手だ。自分の気持ちの中にはいつも、のんびりどこかへ出かけたい、のんびり散歩したい、ゆっくり本でも読んでいたい、、ゆっくり温泉にでも浸かっていたい、という「ゆっくりしたい」という気持ちがある。

 

ところが現実は何かと用があって、いつも気ぜわしい気がしている。本当はこんな程度では忙しいうちに入らないのだろうが、ゆっくりしたいという気持ちとのギャップがあるから、気ぜわしく感じているのかもしれない。

 

仕事で船に乗っているときは、早く仕事をやめてのんびりしたいと思っていたが、今思えば、船に乗っているときは仕事の事だけを考えていればよかったのだから、仕事のとき以外は案外のんびりしていて良かったのかもしれない。

 

先日の夜、テレビのスイッチを入れたら、歌謡番組がやっていた。少し見ていたら、かつてのアイドル歌手、麻丘めぐみちゃんが「私の彼は左利き」という歌をうたうシーンがあり、とても懐かしくなり、懐かしさに引きずられ、ずるずるとその番組を最後まで見てしまった。
(コマーシャルのある民放を、生で最後まで見るのはまずないことだが)

 

外国の港を出港して日本に向けて走り始めると、誰もが、まるで恋人に逢える日を楽しみに待つように、日本の港に着くのが待ち遠しくなる。そして、日本的情緒、日本的なもの、日本の匂いのするものが無性に恋しくなってくるのだが、わたしがまだ若かったその頃、航海中は朝と夜の8時~12時の当直に入っていた。そして、夜の12時に当直を終えた後、夜食を食べながらよく見ていたのが、娯楽として会社が支給してくれるビデオに録画された歌謡番組たった。それによく出ていたのが、

 

   わたしの、わたしの彼は 左利き~    だったのである。

 

それともう一つ、印象に残っているのが桜田淳子の

 

   ようこそここへ くっく くっく 私の青い鳥~

 

という歌だった。他にどんな曲があったのかまったく覚えていないが、この2つだけは不思議とよく覚えている。夜食を食べながらそれを見ていた時のことや、どんな気持ちで見ていたか、思い出すとその気持ちまで蘇って来るように覚えている。

 

「ああ、日本では今こんな歌が流行っているんだな。華やかで楽しそうだな」という気持ちだ。
見ている自分も、青春を感じ、楽しく華やかな気分になりながら、日本に着くまで毎晩のように見ていて飽きることはなかったのである。

 

そして、その歌声を聞くと、その頃が懐かしくよみがえってくるのである。

 

 ああ、懐かしいわが青春の一齣よ!  である。

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「味噌煮込みうどん」と「あれこれ」

2018年12月10日 | その他

内が退院して2週間になり、少しづつ以前の日常に戻りつつあります。

 

過去、家内がどこかへ出かけて留守になるとき、昼食はたいてい外食していましたが、今度の家内の入院でひとつだけ自分で作るようになったものがあります。スープ付きの「味噌煮込みうどん」を作ることを覚えたのです。

 

たまご、ちくわ、シイタケ、ネギ、キノコ類などを入れて煮るだけですが、寒くなってきたので一段と美味しく、2日か3日に1度のペースで食べている。具は冷蔵庫のどこに入っているかすぐには見つけられないので家内に用意してもらいますが、あとは今も自分で作っています。

 

ついでに書きますが、家内が退院した日、そのお祝いのつもりで食後のお茶をわたしが煎れ、「はい、どうぞ」とやったら、うれしそうに喜んでくれた。それから、ありったけの感謝の思いを込め、「はい、どうぞ」とやっている。なかなか感謝の気持ちをあらわすことができないが、これなら、照れる必要もないので男性の皆さんにはお薦めだ。やってみれば、自分自身がうれしくなることはまちがいない。 

 

ラーメンはわが家のすぐ近くに、今まで食べたどの店よりもおいしいラーメン店がありますが、チャーシューが入っているので、3年ほど前からすっかりご無沙汰しています。外食の時、以前は焼きそばも時々食べていましたが、これも肉が入るので今は食べなくなりました。少しでも温暖化防止になればと思ってのことですが、生きているものを殺して食べるようなことはできるだけしたくないと思うようになったからでもあります。

過去の記事 「肉食を減らすことは平和につながる」
https://blog.goo.ne.jp/suzuhide1123/e/893bd60735d2173622a2c798c5fbaa1b

 

昨日、NHKで放送していましたが、温暖化を防止しなければならないことは各国ともわかっているが、それぞれの国が国益を優先して、なかなか話が前に進まない。それに業を煮やした、ある国の女子大学生が、「温暖化防止に取り組まないことは国民の権利を踏みにじるものだ」と裁判で国を訴えようと仲間に呼びかけ、そしてその資金を募集した。現在日本円に換算して400万円集まっているということを解説委員が紹介していました。そして、その大学生は「温暖化で犠牲になるのは今の大人ではなく、われわれの若い世代だ」と訴えていました。

 

「うどん」の話があらぬ方へ向いてしまいましたが、最初、スーパーでこの「味噌煮込みうどん」を買ったとき、不思議なことに気づきました。

 

はじめに手に取ったのは2人前のもので、値段は「398円」。

ところがそこを立ち去ろうとしたとき、ふと目に留まったのは少し離れたところに同じ包みに入った「プラス1人前」である「3人前の味噌煮込みうどん」がなんと「258円」とありました。

自分が何か錯覚しているのかと思いつつよく見るのだが、どう見ても自分の錯覚ではない。

それで店員に「これ、包みは同じでも、中身が違うのか」と聞くと、「いえ、中身も同じです」という。

同じ店で、同じ品物、いや「プラス1人前」なのに値段はかえって100円以上も安い。「特価品」だからと言われても、同じ品物が同じ店で、値段の違ったまま並んでいることが、どうも私には理解しがたいことで、今でも不思議な気がしています。

 

それにしてもこの「味噌煮込みうどん」、身体がホカホカ温まってうまいです。

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何の縁があって・・・

2018年12月05日 | 人生

もう10年近く前のこと、何かで読んで感動し、メモしていたのを今日ふと思い出して読み、また深く感じさせられるものがあったので、、ここに書かせてもらうことにしました。

 

それはある高齢となったご夫婦の話ですが、奥さんの方にボケが始まり、ご主人がいろいろ奥様の世話をしていました。
そんなある日、奥さんがご主人に向かって

「どなたか存じませんが、何の縁があって私にこんな親切をしてくれるのか・・・ありがとうございます」

と言ったとのこと。

 

話はこれだけですが、なにか感動させられる話であり、また考えさせられる話でもありますね

 

読んでいただきありがとうございます。

 

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