sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

いくら丼

2019-03-31 | お弁当や食べ物
仕事場のビルに、安い博多明太子屋さんが月に2日間くるのですが、
イクラも少し安いので、毎月その日はイクラ丼にして食べることが多いのです。
先週、火曜に来てたので、水曜は朝からご飯を炊いて酢飯にして、
いそいそと会社に持って行き、イクラを買ってイクラ丼弁当にするつもりが、
昼休みに買いに行くと、あれ?・・・終わってる?・・・
今月は、火水ではなく月火だった模様。
月曜の出店に気づかなかったのですっかり火水だと思い込んでた。
仕方なく、イクラなしのイクラ丼を食べました、

自分のスマホの写真の中で、すごく好きな写真のひとつがこの写真。
ああ、イクラ丼。。。

4年生の女の子と人間の弱さ

2019-03-30 | Weblog
4年生の女の子の親による虐待死の件で、
女の子が学校のアンケートで助けを求めた情報を
虐待暴力親に与えた教育委員会の担当者の実名が、新聞に出ていた。
市教委指導課の課長の判断だったという。
情報公開条例に違反する恐れとか、児童虐待防止法7錠に抵触する恐れとか書かれてたけど、
我が身可愛さに、助けを求めてきた10歳の女の子を犠牲にするようなことは、
もう殺人幇助くらいの重さに思えてならない。
その後、女の子は転校して、そこで2度あったアンケートには、
もう何も訴えることはなかったそう。
誰も助けてくれない。何を言ってもひどくなるだけ。
みんな虐待親の味方なんだと、どんなに絶望してただろう。
この世の中に自分の味方が一人もいな位、誰も助けてくれないと・・・

市教委は最初は一度は、子ども本人の同意がないと拒否したのだそうで、
それなのにその後子どもの情報を虐待親に渡したのは、
それが間違っていることだとわかっていた上での行動だったのよね。
どのような影響が出るか心に引っかかりながら渡した、ということだけど、
少しでも反省して気にかけるなら、毎日その子の無事を確認するくらいのことは
しないといけなかったんじゃないの?
その後、その行為は教育委員会の中で報告されたのに、
それを知った担当課も児相も何もしなかった。。。

人間の弱さは仕方ないところがあるとは思う。
だから根性論、精神論で戦えとは言わない。
でもかっこわるくても惨めでも怖くてもなんでも、
子供を売るよりマシな方法は絶対他にあったでしょう。
それをしないのは、弱さではなくずるさなのでは?
保身のずるさ。助かりたい一心のずるさ。

ずるさを含めて、弱さだと言われれば、そうかもしれないし、
確かに人間個人個人の質に頼るより、仕組みづくりの徹底の方がまだ安心できるし、
必要なのはそれだというのはよくわかるんですけどね。
それでも子どもを絶望させ殺させてしまった担当の人を許せない気持ちになってしまう。

2月のつぶやき:後半

2019-03-30 | つぶやき
わたしが、たまに5千円のワインを飲んだり1万円のシャンパンを飲むのは、
確かに贅沢だけど、何十万円何百万円もするワインを飲むのは分不相応(買えないけど)。
自分の中身がそのものに足りてなくて、
十分に味わえない楽しめないようなことやものは分不相応な気がする。


複数の人がいるアウェイの場所では、誰にも気にとめられず知られずに、
ひっそりとしていることができる。
ダンスのクラスで4年間そうしてきたけど、
個人的に人と話すと、つい、自分がほとばしってしまい、そのままの自分が出てしまう。
酒飲みでいつも機嫌がよくふらふらふわふわしている自分が、出てしまう。


猫が、投げて投げてとくわえてくる猫のおもちゃを、下手に投げてすぐ近くに落ちた時の、
猫のがっかりしたような馬鹿にしたような呆れたような顔・・・


夢の中で牡丹雪がきれいに降ってたけど、夢だと思う前に、いやこれCGか、と思った。


猫が寒いかと、珍しくエアコンをつけたら、エアコンの破壊工作に取り掛からんとする猫。。。


カリカリカリカリ。猫が食べる音。ウィークデイのストレスが少しずつ消えていくなー


お風呂で黒いセーターの出てくる短編を読んだ。
書いたあとで作者は、黒いセーターは言葉のメタファーだったのだと気付いたそうです。
黒いセーターだけ持って知らない街で暮らす女性の話。
わたしの黒いセーターは・・・


風邪とか頭痛とか以外の、慣れない感じの具合の悪さが来ると、すぐ極端に、
死ぬのかもとか思ってしまって、慌ててボロボロの部屋着をマシなのに着替えて
(発見された時恥ずかしいし)スマホを近くに置いて、歯磨きしたりする。
死んだらどうしよう?と考えるとあれこれ焦るけど、同時に結構ホッとする。
阪神大震災の時、あー死ぬんだ〜と思いながらかなりほっとして、
ようやく人生終わりだわ〜と思ったし。
痛いのいやだから痛くないといいなぁと思ったけど、なんしか、ほっとした。


すごい鼻水と涙目でなにも見えないくらいの、嵐のようなアレルギーで、
コンサート前にドラッグストア探して走り回り、
やっとすぐ効くはずのお薬を飲んだんだけど、アレルギー激しすぎてあまり効かず。
最後の楽章くらいでやっと目が見えてきたけど、遅いわ。


また、借りた本を読んでるけど、もう何を読んでも
かつての欧米列強わけても大英帝国の悪さに腹の立つばかりなり。(アヘン戦争のくだり)
近代史に関係するものはドキュメンタリーも小説も結局そこにいきつく。
ざっくり言って今の世界の紛争の半分くらいはそこ、
残り半分は東西冷戦時代の米ソから来てるもしね。
遅れてギリギリに駆けつけてその列強の真似して帝国主義やろうとした日本も同罪だけど。


デマは流した方が絶対得なんだよねぇ。あとで否定しても遅い。
それは違います、と丁寧に説明して本人がわかりました、と言ったあとでも
まだまだずっとデマは拡散され続けていくもんな。


粕汁はやさしい味。カレーはもちろんスパイシー。
辛っ!やさしい〜!辛っ!やさしい〜!の無間地獄に堕ちそうやけど、痩せたいんだった。


カールラガーフェルドに面識はないけど、彼のゴージャスな猫のことは気になる。


>「4歳の娘が可愛くない」とSOSを出す母親に、鴻上尚史がまず最初に聞いたこと
>子育ては、「子供を守り、子供の世話をやくこと」ではありません。
>子育ては、「子供を健康的に自立させること」だと僕は思っています。
・・・まさに。


ねこち、かわいいなー。おしゃまな女の子って感じ。
この子は物怖じしなくて好奇心が強いけど、実は乱暴でもなくて、気が強い方でもない。
甘えん坊だけど気ままなところも猫らしくある。
前に飼ってたうさぎも乱暴じゃないけど、気は強ーい女の子だったな。
うさぎが本当に気の強い孤高のお方だったので、猫もそんな感じかと思ったけど、違った。
孤独には、うさぎの方が強い。


猫が、わたしの投げたおもちゃを空中で両手でキャッチもしたし、
空中でパクッとくわえるのもできるようになった!
毎日何十回も100回も投げさせられてるけど、上達を見るのは楽しい。元気だなぁ、ねこち。


一昨日くらいから違和感があった、左足の後ろの付け根が痛いのって、坐骨神経痛ってやつ?
着々と老化しておるなー


カリカリカリカリカリ(猫がご飯食べだした


寂しいという感じを、この頃全然思い出さないので忘れそうなんだけど
(猫は関係ないです。猫が来る前、2年前くらいからそうだった)、
たまにすごく嫌な感じに空っぽな気分の時があって、
これは今何も作っていない自分が嫌なんだなと思ってたけど、
もしかしてこれが寂しい感じの変化系?

色々と麻痺しててわかんないな。



坐骨神経痛をググると、イラストがもれなくお年寄りで、少し悲しい。。。いいけどもう。


小さくてすぐできて、非常に実用的な物を作るのは、だいぶ楽しい。
(猫のおもちゃ量産中)


10軒くらい行くねんで!と友達のハシゴ師匠が言うのを、それは無理〜と笑ってたのに、
9軒行ったわ。ハシゴ堪能したので、しばらくはゆっくりした店で座って飲むのがいいです。


朝起きた時と、夜仕事から帰ってきた時の、猫の甘えがすごい。
30分くらいべったり抱っこして甘やかすと少し落ち着いて、勝手に遊びだしたり寝たりするけど、
わたしが動くと、はっと、また出かけちゃうんじゃないかという顔をして、寝てても何してても
急いで戻って来る。かわいいけど、出かけにくくてつらい。


マンションの廊下に不審者がいて物騒だったんだけど、
その不審者が死ねー!と叫んでいる人の名前はうちの棟にはいないので、なにかの間違いかな?
家の奥まで聞こえるすごい怒号だったので、びっくりしました。数回続いていなくなったけど。


うさぎのドライフードはペレットと呼ぶけど猫のはカリカリと呼ぶのが不思議だったんだけど、
猫が食べる音を聞いて納得。ほんまにカリカリ。
うさぎはあんな風にカリカリ言わないのよ。すりつぶして食べてる感じだった。ふむ。


昔通った女子校は、髪は肩に届いたら必ず左右2つに結ばないとダメ(1つはダメ)。
長くなったら必ず三つ編み。リボン不可。黒いゴムだけ、という規則がありました。
なんでひとつに結んじゃいけないのか、よくわかんなかったけど、なんででしょうね。
あの学校、今もそうなのかな。昔はよき母になるための教育というのをしてたけど、
最近は女性の自立とか宣伝で言ってるから、少しは変わったかなぁ。


西太后の本んを読んでると、西太后の時代もやはり、対外強硬派というのがいて、
中国式の挨拶を拒否されたら、不敬だ!許せん!やってまえやってまえ!と
囃し立てデマを流しヘイトを煽り暴動を扇動する奴がたくさんいたのね〜。
戦争をけしかけるけど戦争になったら痛い目に会うのは自分なのに馬鹿者。
幸い、国が扇動してたわけじゃなかったので(西太后は聡明で戦ったら負けるとわかってた)
なんとか収めたわけですが。というかその辺までしか読んでないので続きはまたあとで。

今起こってるどんなことも、初めてということはなくて、
もう人間は大体の愚かなことは一通りやってきてて、
それをさらに愚かに繰り返したり繰り返そうとしたりしてるだけなんだなぁ。


民意を尿意と空目。真面目な文脈で、申し訳ない。
でもこうして並べてみても老眼の目には似てる・・・


Aラインで裾の広がる長めのジャンパースカート?着てたら、続けて褒められたけど、
みんな年配の女性。


韓国と日本って、双方とも毎年百万人単位の行き来があり、
民間がそうして移動、交流しているのを、見てないことにして、
なんとしてでも憎悪を煽って喧嘩したがってるのが政府やエネチケーってことですね。


植物の絵をちまちまちまちまと描きたいなぁ。老眼と近視と乱視で、
どのメガネかけても全体がよくわからない。それぞれを脳内でなんとか合成するしかない。
目のいい頃にそういう絵をもっと描いておくんだった。
でも若い頃は目は良くても根気が足りなかったのよね。


あー正義が足りない。
正義というものはあめり好きではないですが、それにしても足りなすぎる。
 

個人的な経験の話ですが、いじめた方の100パーセントは反省してないというか、
忘れてるというか、そもそもいじめた自覚も傷つけた自覚もない。


東京の人が東京の地名を日本中どこでも通じる感じで説明なしにポンと言う感じも、
結構びっくりする。

2月のつぶやき:前半

2019-03-29 | つぶやき
ダメダメ感がひどい。仕事前に、朝から土鍋で米炊いていくら丼食べたのに。
朝から土鍋で米炊いていくら丼食べるのは素晴らしいことなのに
ダメダメ感がおさまらない。


若い時と違って今は、ローマの休日のラストは、あのままでいいと思う。


猫の乳歯、今までに落ちてるのを3つ発見。
わりと飲み込んじゃうって本に書いてあったけど、わりと落ちてる。笑
永久歯になってきたので、歯磨き効果のあるおやつみたいなの買ってあげてみたけど、
ほとんど噛まず、おもちゃになってる。
でもすごく楽しそうに遊んでるので、ま、いっか


短歌の本を買って、いいと思った歌はみんな恋愛以外の歌。
なぜ恋や愛の歌になると、つまらないものが増えるんだろう。官能の風味も目新しさがない。
たんにわたしの好みの問題かもしれない。俳句と同じで、上手い写生に弱いのだ。
でも、心情を詠んだものの中で、特に恋愛感情はもう、どれも似通って見えることが多いのよね。
特に官能系になると、いまさら感が。中にはハッとさせられるものもあるけど。
文学や芸術には、いつもハッとさせられたい。
新しさや奇異さではなく、美しさや強さや弱さにしみじみと、ハッとしたいのです。


平日は、仕事(通勤昼休み含め)7時間ちょっと、お風呂や食事などが2時間くらい、
睡眠が6時間ちょっと、猫のご機嫌とってるのが残り8時間。。。猫よ。


猫は野良だったので本当は誕生日はわかってないんだけど、
8月なかばくらいと獣医さんにいわれたので、パンダの子と同じ誕生日に決めた。


おしゃれ花屋さんには冬もおしゃれな洋花が並ぶけど、
町の普通の花屋さんは冬にはお花は少なく菊ばかりが目立つ。
でも2月に入ると、まだまだ寒いのに普通の花屋さんにも明るい色の花が並びだして楽しい。
黄色や白のラナンキュラスは芯のところの緑色が好き。


なぜコロッケに逆らえない。


ワクチンに連れて行っても、猫、あんまり怒ってなかった。
うちの猫、恨みがましいところはなくて(おバカなだけかもしれない)
寂しいと甘えてくるだけなので、性格はいいと思う。
かまってちゃんがひどくて大変ですけど。

と、呑気に書いてたら、いつも真ん中くらいしか登らないカーテンの一番上まで登ってた猫。
すごいねー!
猫の運動神経にはいつも、尊敬しかない。
困ってもいるけど、なんしかすごい。お前すごいよ。尊敬。
暴れん坊で甘えん坊だけど、元気で人懐こくて機嫌がいいだけで、十分やなぁ


いばりちらすおっさんだけにかかる病気があればいいのに。

個人の問題だけじゃなく、世の中のテロや戦争もなくなると思う・・・


映画、マチルドだったっけ。メリーポピンズだったっけ。
続けてみたのでどっちかわからなくなったけど、なくした物の場所という話が出てきて、
「わたしを離さないで」を思い出した。


想像力は万能じゃないのよね。
想像力がすごい仕事することもあるけど、案外すぐそこに限界があることもある。

わたし自身は、自分の想像力は全然足りないと思ってる。
半世紀以上生きてもまだ、世界も世の中も、想像を超えて驚くことばっかりだ。



スタンダードダンスはガバッと脚を広げて突っ込むのに慣れれば、顔は離れてるので
案外なんともないけど、ルンバは密着はしないけど顔が近いので緊張して疲れる。
数センチの距離で見つめ合うとか、照れずにできない・・・
先生はまだ二十歳そこそこできれいな顔の男の子。
18歳の時から見てるけど少し男っぽい顔になってきたかな。
2年で随分教え方に貫禄も出着いてきた。生徒さんは大体還暦以上なので、
孫を見るように見守ってあげてる感じ。


本を、実店舗で買おうと本屋に行ってもいつも在庫がない。
映画化もされてる有名文学作品でメジャーな出版社の文庫なのに。
取り寄せは2ー5日と聞くと、アマゾンで買ったり、Kindle買ったりしちゃうよね。
こういうことは、しょっちゅうなので、どんどん本屋で買わなくなってしまう。


猫からしたら、この大きな生き物はしょっちゅう毛皮の色や質は変わるし、
毛づくろいしないのでしてあげるとダメと言われるし、変なやつに見えるんだろなー。
猫に、セーター毛づくろいされると、お腹に毛がたまりそうなのでいつも止めるんです。


映画「サスペリア」のリメイク版。
辻褄というものがあんまりなかったオリジナルと全然違って、
いろいろ仕掛けはあるようだけど、どうでもいい気がする。
でも新しい方が怖いのは怖いと思います。これ多分次も続きそうな雰囲気。
でももう、ほんまに、いらんわー。私の映画人生にホラーはいらない。


コタツに手を入れると猫が爪をしまった手でさわってきて、見えないけどかわいい。
でももう寝ますよー。猫も寝なさいよー。今夜は何も壊さないでねー。


人が酔っぱらってる様子を見るのは楽しいな。
(自分のバカな酔っ払い姿を見られるのは、翌朝の恥ずかしさが


うさぎが目の前で交通事故に遭う夢で、慌てて病院に連れて行って
待ってるところで号泣してたら目が覚めた。うさぎ、11年ありがとう。忘れてないからねー。
息子も出てきた。ちゃんと手伝ってくれた。
事故にあったうさぎの内臓が見えてたのは、昨日見た「サスペリア」のせいやな。


帰る前に気分を変えようと、読みかけの本を最後まで読むんだら、
つらいつらい本で喫茶店で読みながらボロボロ泣く。でも読み終えた。
世界中の独裁者を憎む。


考えてみると、スパークリングワインを泡と呼ぶのは、案外ちゃんとしてるよな。
フランスでも、シャンパーニュ以外のスパークリングをヴァン・ムスーと呼ぶし
ムスーは泡よね。今はあんまりヴァン・ムスーとは言わないのかな?


本を読むのが本当に遅くて月に2、3冊しか読めないので、ハズレの本は読みたくて、
本の選び方はかなり保守的です。古典とハズレない作家の新作で、もういっぱいいっぱい。
年に50冊くらいは読みたいところ。若い頃は年に100冊200冊読めたのになー。
雑誌を毎月何十冊かと。世の中の情報に、貪欲についつけていけてた時代があったのです。
こんなわたしでも。


家に修理屋さんが来て、遊んでくれない来客は珍しいので緊張してずっと見張ってる猫。


映画化された小説を読み始めたけど、その映画を自分が見たのかどうか、
自分のブログを検索しないとわからないという情けなさ。
5年前に見てた。「悪童日記」。
予告編を何度も見ると、見てないのに見た気になったりするから、感想書いておくの大事
感想には、これは原作が相当面白いかもと書いてたけど、相当面白い。
映画はやっぱりずいぶん、原作の過激に醜すぎる汚い部分を削ってるなぁと思った。
これはこれでいいけど。恐るべき子供たちの話。コクトーじゃないけど。


自分の性質の一番いいところは、大体の人よりいつも機嫌が良いところではないかと思う。
気分転換は下手だけど、自覚があるのでいつも良い方法を考えて試しているし。
いろんなことがあったけど、今週も生き延びたぞい。


わたし、猫とちゅうはしないんですけど(ちゅうは個人的に性的なものなので、
猫とはできない・・・)、お鼻をつんとくっつける挨拶はよくするのです。
酔っ払ってるときにすると、嫌そうな感じでじっとしててくれる猫の、鼻息だけがすーすーする。

猫のおかあさんをやってるし、ぼやぼやぼやきながら猫をかわいがってますけど、
猫が好きだからといって世の中のネコグッズが好きなわけではないのです。
生身の猫はどの子もかわいいけど、キャラクターやグッズは90%は、気に入らない。


アートから遠い人には、政治的なメッセージのある作品って、
メッセージがしっかりしてて強いと、アートとして全くダメでも素晴らしい!って
なっちゃいがちで、作品のメッセージが素晴らしいのとアートとして良いかどうかは
別のことも多いんだけど、それをわかってもらうのは難しい。

逆に、政治から遠い人に、政治的作品について説明するのは案外容易。
政治的なメッセージの方が、アートの文脈や現在地よりずっとわかりやすいことが多いもんな。



自転車で隣町まで台湾朝ごはん。


なんか怒られそうだけど、今日初めてお会いした少し年配の女性に
30代くらいかと思ったーと言われたのを、呟いておく。(ひー。石投げないでー)
あ、酔っ払ってました。


夜中の咳や喉が渇いたりして痰が絡む感じのとき、麦門冬湯を試したら、
すっごく効いて助かる。だいたい2、30分で効く。
お茶やトローチよりずっとすっきりと咳が止まってびっくりした。
鼻炎のアレルギーのときの小青竜湯もよく効く。
葛根湯はいまひとつだけど、ごくごく初期の前に飲むといい気はする。

今日は熱っぽいけど風邪ではないと思うので、補中益気湯を飲んで寝ます。
これも効き目は今ひとつ分からないんだけど、友だちがくれたのでありがたく飲む。


バタバタした日が終わって、一息ついたら、美味しいものが作りたくなってくる。
食べたいより、作りたい。


わたしは本名で生きてるけどナチュラルに差別を見せる人は普通にいます。
わたし個人に直接ひどいことは言わないけど、わたしの見えるところでも、
特定の民族や国を嘲笑する投稿を平気でする人は時々いる。
本人には多分差別している自覚はなくて大体「差別じゃないけど」といいながらしてる。


昼は全然食べたくなかったのに、今、急にプリンが食べたいので、
プリンは特に食べたくないときでも作っておくのが良い。

「別の言葉で」

2019-03-28 | 本とか
先月、お風呂で、ジュンパ・ラヒリの、イタリア語で書かれた本を読んだのですが
なんか思ってたのと違ってすごく安心した。
彼女はインド系アメリカ人?で、英語で書く世界的な作家なのですが、
きっとイタリア語もすぐに習得してしまって、イタリア語でも英語と同じように
彼女の小説の繊細な文章をすいすい書いたのかと思ってたら
そういうわけでは全然なかった。

ジュンパ・ラヒリがイタリア語で書いたと知って以来、
きっと言葉の天才であるのと同じように語学の天才でもあって、
どんくさい苦労も悩みもなく、特別な才能で書いたのだろうと思ってたのです。
いや、努力はしただろうけど凡人の努力とはレベルが違う、
努力の天才でもあるのだろうと、勝手に思い込んでた。

でも、決してそういうわけではなく、何年も勉強しても中々使えない、覚えられない、
いろいろなやり方を試しても、まだイタリア語は遠い、というような
普通の人と同じような過程を同じように経ているのだった。
とても覚えがある。凡人と違うのはその先のことだろう。

ジュンパ・ラヒリは小説を2冊読んで映画化されたものも見たし
原語で読んだ短編もあるけど、この本のほとんどがエッセイだからか、
それともイタリア語で書かれたからか、小説とは随分感じが違ってたけど、
イタリア語をこれだと思ってからの長い年月を書いたエッセイは
やはり良いのです。中身は同じ人間だものね。
2篇だけ入っている短編小説の、黒い服をなくして探す女性の話、
黒い服は言葉のメタファーだというところがとても素直に感じて好きだな。

なんか、心強くなって、またなにか外国語を勉強したい気持ちになってしまった。
英語もろくにできないまま、どんどん忘れていってるのにね。

語学をやるとき、自分は読み書きしないと頭に入らないタイプなので
勉強もそっちから入りたいんですけど、
一度フランス語で絵本を読むというワークショップに参加したときに、
心の準備も何もなしで行ったのに、先生はフランス語しかわからず、
いきなりフランス語での自己紹介を順番にさせられてすごい焦ったことがある。
・・・どうも、自己紹介をしろと言ってるようだ、
あ、端っこの人がジュマペル〜(マイネイムイズ〜)って言い出したぞ!
というレベルでフランス語がわからないまま始まったのですが、
何十年か前のほんの少しのフランス語知識と、英語の強引なフランス語化で、
動詞の活用も冠詞の男女は全部勘で人生最大にデタラメに話してたら、
だんだん楽しくなって子供のように覚えるってこれか!と思ったのです。
いや、子供のように学ぶ英語学習法ってのは大否定しているのですが、
最低限のおぼろげな文法知識と英語の語彙の助け、
それと外国語を話すときの勘があるとこんな風になんだか通じるようになるのかぁ、
とすごく面白い体験だった。
こういう語学のやり方も面白いかもしれないなぁ。

「悪童日記」の本と舞台とトーク

2019-03-27 | 芸術、とか
時々行く読書会で、課題本が「悪童日記」でその原作の舞台を見て
演出家のトークを聴くという会があって、3月初めに、お休みをとって行ってきました。
「悪童日記」は映画だけ見たことがあったので、本を買ってみましたが
するすると読めて、もっと難しい感じかと思ってたのに全然違って驚いた。
そして本の文体や中身も、映画を見てお話は知ってたのに、驚いた。これはすごい。
非常にユニークで現代的。舞台は第二次大戦下のハンガリーを想定してあるのだけど。
そして、映画も良かったけどこの小説の凄さは、全部は表せてないなと。
とにかく読んでほしい。好みは分かれると思うけど素晴らしい文学です。

舞台は、「サファリ・P」という劇団?の公演。
演劇に暗いので、サファリ・Pのことを全然知らなかったけど、いやはや面白かった!
原作では作者は母語でないフランス語で書いていて、
しかも一般的な感情を排したり主観を厳しく制限したりしていて、
簡潔に事実だけを述べるようでありながら、いびつで不思議な文体なのですが、
そういう文体の面白さを舞台にすることを目指したと書かれています。

小説は双子の日記の体裁なのですが、たとえば「僕らは〜が好きだ」とは書かず、
「僕らは〜をたくさん食べる」と事実だけを述べる、と書かれています。
それくらい徹底的に感情や主観を排したら、やはり不思議な文体になっていくのです。
その舞台化ですが、舞台ではなんと俳優に固定した役が当てはめられていないのでした。
五人の役者さんが登場しますが、くるくると役がかわる。
そして何人かの俳優さんはダンサーでもあって、ダンスの場面も動きが素晴らしい。
すごく面白く見たのですが、これ、物語を知らない人が見たら
どれくらいわかるんだろう?というのが、すごい疑問。
誰が誰で何を言っているのか、混乱したままかなりのスピード感で
疾走していくような舞台は、話を知らずに見たらどんななのかな〜と。
それはそれで、全然違う見方になって、面白いのだろうか?すごく気になる。

昼にお芝居を見て、夜にはその脚本演出をされた山口茜さんと
ハヤカワ文庫の編集長の方とのトーク。
舞台の後の、疲れ切ってはいるものの高揚した感じの演出家の方のお話は
舞台の熱気の残り香のような、ライブ感がありました。

この日は、お芝居の後、若い友達の現代アート系の個展と、



京都国立博物館の斉白石の中国画も見にいって
すごく充実した日だった。
斉白石の絵は、わたしがマレーシアで習っていた水墨画の先生を思い出させて
懐かしくて懐かしくて、感傷的になるほどだった。
特に植物の、葉っぱや花の、線、色、筆使い。
先生お元気かしらん。先生の絵も人柄も好きで楽しかったなぁ。

仲良し兄妹猫

2019-03-26 | うさぎとねこ
友達夫婦のおうちに、猫と遊びに行きました。
猫は2匹、うちの猫とほぼ同じ月齢、生後7ヶ月くらいの兄妹猫だそうです。
猫を飼う前に、うちの子を見に来たこともあるご夫婦、
その後すぐにこの兄妹猫を迎え入れて、いまやデレデレメロメロの日々。
大きい方は真っ黒の黒猫男子で、小さい方はハチワレ女子。





一緒に生まれたと思われる猫ちゃんで、最初は同じくらいの大きさだったのに
いまや黒猫兄さんが一回り大きくなっていました。
男の子は、少し大きめになるのかな。
小さい方のハチワレ猫ちゃんは、体重もうちのクロシェと同じくらいだけど
体格や顔つきなど、全然違いますね〜。
どことなく丸くてかわいいのがはちわれちゃん、
うちのクロシェは手足が長く、顔も三角で細いかな。
そして食べることにあまり興味がなく、いつもカリカリが残ってて
新しく入れてあげても気が向くまで見向きもしないうちの子と違って
この兄妹の食事風景は、うさぎを思い出させます。
いれて揚げた瞬間に、カリカリカリカリ!といきおいよく食べて
ほんの3、4分で完食。これは気持ちいい。

猫を飼うまで、ほとんど他の猫に触ったことさえなかったので
こうやって、よその猫を見るのはおもしろいです。
兄妹へのお土産に編んだ、10センチくらいのまんまるボール1つと
小さいおもちゃ2つ、すっごく遊んでくれてうれしかった。かわいいなぁ。

すごくおいしいワインと暖かい食事もいただいて、夜遅く家に帰ると
他の猫の匂いのせいか、いつもベタベタ甘えん坊のクロシェが
全然近寄ってきませんでした。

買ったばかりのカメラで撮ってみたけど、カメラの起動もAFも
すごく速くなってて、これも楽しい。

GR3

2019-03-24 | 写真
GRD2というカメラが、写真をちゃんと撮ろうと思って買った最初のカメラでした。
一眼レフより前に、この28ミリ単焦点を買ったのだった。
高級コンパクトカメラというカテゴリーかな、
機能は多くないけど、とにかく繊細できりっと賢そうに写る。
その後一眼レフを買った後は、GRDは白黒スクエアフォーマット専用にして
たくさん写真を撮りました。気に入ってた。
GRで新しいのがいくつも出ても、10年以上大事に同じのを使ってきたけど
センサーのゴミやらなんやらでここ2、3年は使えなくなっていたのです。
それの新作に少し期待してたら、なんとわたしの誕生日に発売ということで、
誰かくれないかなぁと、あてもないのに1日待って、
もちろん誰もくれなかったので、翌日自分で買いました。
(いや、見にに行くだけのつもりが、つい買っちゃったんですけど・・・。)
でも前のが2007年だから、いくらカメラ買わないわたしでも買ってもいい頃でしょ。
使い倒した前のに続いて、これもめっちゃ仲良くするぞと、
GRだけでなくデジカメ買うの、10年ぶりくらいだからすごいテンション上がってます。
流行に興味がないし、新しい技術にもあまり興味がないので、
好きな感じに写せればいいだけなんですが、
10年前より起動が早いのはうれしいし、あれこれの進化もうれしい。
でも、新しいと、知らない機能が多くてまだマニュアルの半分も読んでない。
ひとつひとつ、これってどういうこと?って立ち止まってます。
たとえば、以前はもちろん、タッチパネルはなかったし、
画像をBluetoothやWi-Fiで送ったりもできなかったもんね。
そして内蔵メモリが増えたのでSDカードとメモリで
データ保存先を選べるのかと調べたけど(デジイチは選べたので)
カード入れたら問答無用にカードに保存されるっぽいとか、
こまごまとしたことをわかるのに、いちいち時間がかかる。

ここ数年、だいたい銀塩と古いデジイチしか使ってなかったので、
絞り、シャッタースピード、露出、それとISO感度、ピントしか触ってなかったし
化石かわたし!?と自分に呆然とする。色々遅れてます・・・。

どんどん新しいカメラやレンズを買って使いこなす人はすごいと思うけど、
わたしは幾つものカメラを憶えて身につけるエネルギーが少ないし、
カメラ買うばかりで全然使いこなせてない人にはなりたくないしで、
10年ぶりに買ったカメラとは、また長く付き合いたいと思います。
同じ誕生日だしね。
ゆるゆると、自分好みの設定にしていかなくては。

映画:たちあがる女

2019-03-23 | 映画


この映画を見たあとに、オーストラリアで17歳の少年が
白人至上の差別主義者フレーザー・アニング上院議員に卵をぶつけて逮捕されたが
その後処罰なしで釈放されたというニュースを見かけました。
オーストラリアの首相は、オーストラリアに差別主義者はいらない、と
少年を擁護するコメントをしたということでした。

この17歳の少年のような人が、この映画の主人公です。
でも、映画の中のアイスランドでは、オーストラリアとは違って、
政府によりこの主人公のほうがテロリスト扱いされてしまうのです。
環境問題への抵抗活動(誰も傷つけてない)をたった一人でやり続ける女性が、
政府による世論操作で「ISと同じテロだ」という烙印を押されるのです。

と書くと、政治的なシリアスな映画と思われそうだけど、
いや、そんな一言では言葉では言い表せない、すごく面白い映画。
個人的には、ほんと好き好き大好きめっちゃ好き。

ひとりで生きている人、ひとりで戦う人というのがそもそも好きで、
この女性が目の前にいたら、恋に落ちると思うくらい、惹かれます。
広い荒野でひとり何かの作業をする女性のシーンから始まりますが
このシーンの景色も素晴らしい。
見渡す限りの草原は美しくどこか空虚で、アイスランドの空の色も独特に見える。
映像は広々として清潔でありながら充実していて、
その後に突然出てくる音楽家たちと彼らの奏でる音楽が、またどこか可笑しく素晴らしい。
この突然出現する音楽家たちの使われ方は、クストリツァを思い出したけど、
クストリツァのようなロマ音楽っぽい熱や騒々しさはなく、でもユーモアや情感はある。

そして物語は上述したように政治的な主題も主人公の運命も決して甘くはないのに、
厳しい中にもどこかユーモアというか抜け感、不思議な風通りの良さがあるし
そのユーモアには抑制が効いていて、でもセンスがよくてなんどもうまさに唸りました。
いやもう全てにおいて絶妙なバランスとセンス!
そして原題は「Woman at War」ですが、たちあがる女という邦題が、珍しく悪くない。
まあ、たちあがる女、戦う女というタイトルで見に来る人は多くないかもしれないけど。

主人公を助けるおじさんと、そのわんこも最高。
おじさんの青い車の色がまた素敵。
この車が花にまみれるシーンがあるのですが、これもまた印象に残る
きれいでユーモアがあって、しかもハラハラドキドキもある良いシーン。
あと室内のシーンでは主人公の家の壁に、ガンジーやマンデラの肖像写真があるのも
その仕組んだわかりやすさが、なんとなくユーモラスなんですよね。

ストーリーは、上述した抗議活動を密かに一人で続ける49歳の女性が主人公。
彼女は合唱団のの指揮、指導の仕事をしていて、ヨガの講師をしている双子の姉がいる。
(これ、一人二役と思うけど同じ顔なのに別人に見える演技のうまさ)
抗議活動が厳重な警戒や追跡により困難になってきた中、
何年も前に申請していた養子縁組の話が来て
状況が変わった今、お母さんになるという長年の夢を叶えていいのか迷いながら
それでも前に進む主人公。でも・・・
この養子対象の女の子は、ウクライナの紛争で親を亡くした4歳の少女。
写真の中の、きりっとした表情に、主人公は自分を見たのかもしれませんね。

そして、驚きと緊張のあと、一見ハッピーエンドっぽく終わりかけるけど、
結局主人公の活動は相手を助けただけだったかもしれないという苦さを
あのラストシーンが暗示しているのかな。
でもきっと主人公はまた、たちあがるだろうと思いたい。

アイスランドの映画は「ひつじ村の兄弟」「ハートストーン」など何本か見ているけど
寒い国らしい自然の厳しさの中に、どこか不思議なユーモアがあるところが似てる。
人口35万人の世界最小の島国だそうだけど、
そして、アイスランドの政治はどんな感じなのかな。
オーストラリアのようなのか、
あるいは日本のようなのか。
映画では
政府や企業は抵抗勢力をテロリスト扱いすることによって、さらなる利権へ突っ走り、
愚かな国民は政府やテレビを信じて疑わない人が増えていきましたが、
ヘイトを扇動するようなことばかりしているくせに自分がさも正義の側に、
大義の側にいるように語るこの日本の首相を見ながら、
見たばかりの映画を反芻しています。

主人公と同じ49歳の監督インタビューより
「環境問題をテーマにした、私なりのアクション映画でおとぎ話です」
「そこに民主的なシステムの脆弱(ぜいじゃく)さが表れています。政治の世界では、ストーリーが重視されます。敵対した相手が国家の場合、“国家の敵”というシナリオが作り出される。公共の利益のために選ばれたはずの民主主義のリーダーが、自らの利益のために権力を操作することが、さまざまな国で起きています」

ジュディ・フォスター監督主演でハリウッドリメイクが決まってるそうだけど
絶対オリジナルの方がいいという自信があるくらい、好き。

「少年が来る」

2019-03-22 | 本とか
ハン・ガンの「菜食主義者」は、すごい小説だと思いつつも、
暗く重く痛いようなぬるぬるした壊れやすさが生理的に気持ち悪くてすごく疲れて、
もうこの人の本はいいわと思ってたけど、
同じ作者の「少年が来る」を借りて少し読み始めたら、まず、
キツい状況下の優しい人のことを、やはりとても繊細に描写していて舌を巻いた。
柔らかい布を幾重にも巻いたような手でするノック、
幼い鳥のようにふわっと抜ける魂・・・参ったなー。うまい。やさしい。うまい。
彼女の文章の繊細さは、気持ち悪さも優しさもどちらも激しく増幅させる。
ここでは互いを思いやる姉と弟の描写がとてつもなく優しくて、
泣かせる箇所でないのに泣けてしかたないし、その後の悲しい箇所ではもう涙ボロボロ。
すごい本だな。「こちらあみ子」並に衝撃を受けています。
描写に大げさなところはなく、どのような悲惨な場面でも筆致は静か。
どのような悲しみも怒りも、やはり静かに書かれていて、
エンターテイメント的な盛り上がりや感動はなく、
そういうところに何も落とし込まない誠実さに感動します。
後半はきつい描写も多く、拷問の激しさ、その中で心を殺される人など
読んでてつらい部分が多かったけど、
この作者の本は、もっと読まなければいけないなぁとしみじみ思った。

独裁的な軍事政権に反対する民主化デモが軍により鎮圧され
大勢の学生や人々が殺され拷問された韓国の光州事件(1980)で
殺された人たち、拷問された人たちのエピソードが、
時間や空間を時々超えながら、行きつ戻りつ語られる小説。
不思議な二人称で書かれていて、最初、読み始めはかなりとまどいます。
「君」って誰なのか。「あなた」って誰なのか。それを語っているのは誰なのか。
でも途中からひきこまれる。
その事件のおぞましさに、立ち向かう人の覚悟に、その末につけられた傷の深さに。
まだ子供と言える少年たちもいた。
性的な拷問を受けた女性もいた。
生き残ってしまったことが苦しい人もいた。
子供を亡くした後悔を一緒背負っていく母親もいた。

光州事件については、映画「タクシー運転手」を昨年見たばかりなので
映画の中のシーンが蘇り、わたしの想像力を助けます。
小説自体には、メッセージを振り回すようなところはないんだけど、
これほどの犠牲を払って、こうまでして手にした民主主義なのか、
と改めて韓国の民主化運動を思う。