
「カラマーゾフの兄弟」と同じ映画館で
ロシア映画特集と言うことでやっていました。
実は一番見たかったのはこの映画。
トルストイの名作で、何もかもすばらしい本ですが
映画は中々見る機会がない。
オードリー・ヘプバーンが出てるアメリカ版は
DVDで借りて見たけど、3時間もかけて
粗筋追ってるだけみたいな映画でがっかり。
しかも美術やセットも、なんだか空虚で
重々しさも奥行きもない。
それで、ソ連が国の威信をかけて作ったと言う
この映画を見たいみたいと思っていたのでした。
古い映画なのでフィルムが変色してるのか、
最初から最後まで画面全体かなり赤紫がかってて
緑の情景なども想像で補うしかなかったのは残念だけど
もう、素晴らしい映画!
わたしの中でヴィスコンティの「山猫」と並んで
トップの映画と言っていいです!
舞踏会のシーンなど
「山猫」と比べるのは、いくらソ連が威信をかけてても
コクなのかなぁと、ドキドキしてたけど
劣らない!全然劣らないっ!全く遜色ない!
ヴィスコンティの美意識もすごいけど
いや、むしろ、ひとつの美意識に支配されず、
国の威信をかけて贅沢に作った完璧な画面と
エレガント極まりないヒロインのダンスに、
文句のつけようがない。
ソ連と言う国の底力、ロシアの底力が
あますところなく現れている映画です。
「戦争と平和」は長い話だから、
4時間の映画にするにしてもずいぶんエピソードを削らねばならない。
小さなエピソードでも原作の人物造形が素晴らしいので、
削るのは大変だったろうなあ。
しかし、それでも想像以上に素晴らしかった。
ちなみに、今回見た4時間ほどのものは「総集編」というもので
完全篇は7時間以上あるのだそうです。
完全版を、色味再現したニュープリントで見れるなら
7時間でも8時間でも覚悟して見に行く!
東京でもどこでもいいから、やってくれー!と思います。
キャスティングですが、あの素晴らしい原作を傷つけてないどころか
ものすごくぴったりな配役で、感激した。
ピエールをアメリカ版では人気男優にやらせてたけと、
原作では人生に迷って迷走する不器用な太った大男で
アメリカの人気俳優はまるで逆なので、
それだけで何もかもぶちこわしていた。
ハリウッド版も3時間くらいの長さなのに、
中身が薄っぺらなメロドラマみたいで、
ソ連版を見ると、改めて、ダメな映画だったのがわかる。
ヒロインのオードリー・ヘプバーンだけは素晴らしいと思ってたけど、
いやはや、ソ連版のヒロインの可憐なこと、美しいこと、
まさにナターシャ!
このヒロインは、探すのにかなり難航したらしく
ヒロイン不在のまま映画を作りはじめたそうだけど
よくぞ見つけた!と思います。
確かバレリーナで、華奢な子どもっぽい少女の中にある
ロシアの大地の血を感じさせる踊りまで、
ナターシャそのものの演技をしていました。
この子がのちに映画「ひまわり」で
マストロヤンニのソ連妻役をやっていたと知り
そういわれれば、と。
「ひまわり」ではもう可憐な少女ではなかったし
美貌とも思わなかったけど、ちょっと繊細な感じのある女優ですね。
ストーリーだけど、長いのでとても書ききれない。
ナポレオンの時代の話です。
戦争や政治の話題をしながらも、何事もないかのように
相変わらず華美なパーティと社交にあけくれる貴族の様子と、
戦争のシーンを交互に描きながら、
ロシアの勝利に向かうこの時代のすべて、
貴族から農民まで人々のすべてを書き尽くし、
時代を動かしているものの正体というものについて考察した大作ですが、
とにかく半端なく多い登場人物とそのエピソードのすべてが
それぞれ深く描写されている原作から、
その深さを失わせずにまとめあげた力は素晴らしいと思います。
人間の気高さも愚かさも過ちも偉業も、全部詰まってる。
ああ、7時間版見たいです!
ロシア映画特集と言うことでやっていました。
実は一番見たかったのはこの映画。
トルストイの名作で、何もかもすばらしい本ですが
映画は中々見る機会がない。
オードリー・ヘプバーンが出てるアメリカ版は
DVDで借りて見たけど、3時間もかけて
粗筋追ってるだけみたいな映画でがっかり。
しかも美術やセットも、なんだか空虚で
重々しさも奥行きもない。
それで、ソ連が国の威信をかけて作ったと言う
この映画を見たいみたいと思っていたのでした。
古い映画なのでフィルムが変色してるのか、
最初から最後まで画面全体かなり赤紫がかってて
緑の情景なども想像で補うしかなかったのは残念だけど
もう、素晴らしい映画!
わたしの中でヴィスコンティの「山猫」と並んで
トップの映画と言っていいです!
舞踏会のシーンなど
「山猫」と比べるのは、いくらソ連が威信をかけてても
コクなのかなぁと、ドキドキしてたけど
劣らない!全然劣らないっ!全く遜色ない!
ヴィスコンティの美意識もすごいけど
いや、むしろ、ひとつの美意識に支配されず、
国の威信をかけて贅沢に作った完璧な画面と
エレガント極まりないヒロインのダンスに、
文句のつけようがない。
ソ連と言う国の底力、ロシアの底力が
あますところなく現れている映画です。
「戦争と平和」は長い話だから、
4時間の映画にするにしてもずいぶんエピソードを削らねばならない。
小さなエピソードでも原作の人物造形が素晴らしいので、
削るのは大変だったろうなあ。
しかし、それでも想像以上に素晴らしかった。
ちなみに、今回見た4時間ほどのものは「総集編」というもので
完全篇は7時間以上あるのだそうです。
完全版を、色味再現したニュープリントで見れるなら
7時間でも8時間でも覚悟して見に行く!
東京でもどこでもいいから、やってくれー!と思います。
キャスティングですが、あの素晴らしい原作を傷つけてないどころか
ものすごくぴったりな配役で、感激した。
ピエールをアメリカ版では人気男優にやらせてたけと、
原作では人生に迷って迷走する不器用な太った大男で
アメリカの人気俳優はまるで逆なので、
それだけで何もかもぶちこわしていた。
ハリウッド版も3時間くらいの長さなのに、
中身が薄っぺらなメロドラマみたいで、
ソ連版を見ると、改めて、ダメな映画だったのがわかる。
ヒロインのオードリー・ヘプバーンだけは素晴らしいと思ってたけど、
いやはや、ソ連版のヒロインの可憐なこと、美しいこと、
まさにナターシャ!
このヒロインは、探すのにかなり難航したらしく
ヒロイン不在のまま映画を作りはじめたそうだけど
よくぞ見つけた!と思います。
確かバレリーナで、華奢な子どもっぽい少女の中にある
ロシアの大地の血を感じさせる踊りまで、
ナターシャそのものの演技をしていました。
この子がのちに映画「ひまわり」で
マストロヤンニのソ連妻役をやっていたと知り
そういわれれば、と。
「ひまわり」ではもう可憐な少女ではなかったし
美貌とも思わなかったけど、ちょっと繊細な感じのある女優ですね。
ストーリーだけど、長いのでとても書ききれない。
ナポレオンの時代の話です。
戦争や政治の話題をしながらも、何事もないかのように
相変わらず華美なパーティと社交にあけくれる貴族の様子と、
戦争のシーンを交互に描きながら、
ロシアの勝利に向かうこの時代のすべて、
貴族から農民まで人々のすべてを書き尽くし、
時代を動かしているものの正体というものについて考察した大作ですが、
とにかく半端なく多い登場人物とそのエピソードのすべてが
それぞれ深く描写されている原作から、
その深さを失わせずにまとめあげた力は素晴らしいと思います。
人間の気高さも愚かさも過ちも偉業も、全部詰まってる。
ああ、7時間版見たいです!
なかなか 深いものが あります!!
この 映画 ロシア版だったのですね・・・・高校生の時
見たもの・・・
映画BSでやってたんですね。
あー、7時間版、見たいですーーーー!