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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:後妻業の女

2016-09-24 | 映画


パソコンで打つと、変換が、後妻はすぐ出るけど後妻業はすぐは出なかったので
よくある仕事ではないようです。笑

予告編では、なかなかテンポよく面白そうだったけど
ある友達は、全然つまらなかったと言ってて、さてどうだろうと見てきた。
(彼女は昭和の任侠映画の外連味を求めていたようです)

大竹しのぶは、本当はあんまり好きではないのです。
いい女優なんだろうけど、みんなが褒めててもわたしにはなんかあざとく見えて。
でも→「海街ダイアリー」の自分勝手な母親役はとても良くて
この「後妻業の女」役も、そっち系の女の役で中々よかったですね。
けろりと罪悪感のひとかけらもない役で、自分の中に葛藤などもない女役です。

後妻業というのは、年寄りの後妻に入り財産をせしめるもの、くらいの認識で
ちょっとえげつないコメディかなと見に行ったんだけど、少し違いました。
結婚相談所の所長が仕組んで、大竹しのぶがそれに乗るんだけど
年寄りの後妻になるまではコメディとして見られるんだけど
(以下ネタバレ少々)

・・・結局殺人の話なのよねこれ。
老い先短い年寄りと結婚し遺産をゲット!というだけなら軽い詐欺?のコメディ。
病気で死にそうな年寄りを、助けず放置して死なせる、ここまではまだ
ブラックだけどコメディの範囲で描けるかなぁ、と思う。
で、まだ元気な人を、暴力的に殺すシーンがあって(大竹しのぶが直接手を
下すわけじゃないけど)そこから、なんだかモヤモヤしてきちゃった。
これね、人を暴力で殺すことをコメディとして見せてしまえるほど、
ドギツイ映画でも外連味のある映画でもないんですよ。
中途半端さのある映画なので、殺人をなんでもないコメディの中に入れてしまうと
なんだか笑えない。わたしだけかなそんな風に思うのは?
殺人ありありのコメディがダメだって、道徳的なことを言ってるんじゃないです。
そういうコメディには、もっとどぎつさやエグさや型破りな悪さが必要だと思うのに、
この映画にはそれがないなということですね。
永瀬正敏の探偵も、悪さが中途半端だったなぁ。
結局、狂ってる人間が出てこないんですよね、みんな悪い人間でも、案外まとも。
大竹しのぶの息子役は普通におバカの役だけど、狂気じゃない。
(熱演だけどあの演技はよくわからない。下手なの?演出なの?)
殺人がらみのコメディなら、狂ったブラックな世界がないとねぇ。
大竹しのぶだけは、その罪悪感のなさ自覚のなさ自分勝手さでまともじゃないけど。
結婚紹介所所長の役の豊川悦司は、アップの顔の人相が本当に悪くて、
彼のことは好きなのにアップで見るのがつらいくらい汚くて、よかったです。
バブルの頃にいたようなお金と女が好きで、あくどい青年実業家ですね。
他の俳優さんたちも、みんなベテランの錚々たる面々で、映画を支えています。

どうしても、殺人をコメディにしてるのに十分な強度というか狂度がないことに
もやもやし続けてしまったけど、見ている間はそれなりに楽しみました。
予告編は、かなりうまく派手にどぎつく作られているのに、
映画自体はそんなに型破りではないわけですが、でもまあ面白かったかな。

お金持ちの後妻って、ちょっと良さげに思うけど
わたしには後妻業は無理だなと思いました。笑

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