さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

光を当てる方法は、他にもっとあるはずだ 住吉5大タイトル戦雑感 その2

2016-11-25 05:27:17 | 関西ボクシング


住吉観戦記、続きます。その1はこちら


四つ目のタイトルマッチはWBCユース、バンタム級。19歳同士。
デビュー4戦目の丸田陽七太が、フィリピンの若手ジョー・テホネスと対戦。
テホネスは小柄なサウスポー、7戦6勝(2KO)1敗。

初めて直に見る丸田陽七太、まずはバンタムでは抜きん出た体格にびっくり。
サウスポー相手に正対して、左ジャブをボディへ、右ストレートを上へ打つワンツー、これが当たる。
「クロンクの選手やあるまいし、ほんまかこれ」と、思わず驚きが口をついて出ました。

序盤はよく左ジャブが出て、相手が詰めてきたら右ダイレクト、と冷静に対処していた丸田ですが、
少し攻めが間延びし始め、テホネスに接近される。4回には連打で攻め込まれ、ヒットを許す場面も。

しかしここから徐々に立て直す。左ボディから上にダブル、トリプルと連打。
ジャブや右による突き放しは物足りないが、要所で左のレバーパンチが決まる。
これは狙っていたようだが、乱発はしない。少し悪い展開だったが、冷静さも見える。

7回、テホネスが攻めるが、ここでワンツーから左ボディへとつなげる。
綺麗に決まってテホネス、ダウン。丸田のKO勝ちとなりました。

ちょっと攻め込まれ、苦しい部分も見えた試合でしたが、19歳、4戦目の選手としては
終始冷静で、狙いもしっかり持って闘っているように見えました。そこは感心させられました。
遠い距離からでも、いろいろと当てられるパンチがあり、攻めのパターンもある。魅力的な選手でした。

今後は抜群の体格を生かした、厳しい距離構築をベースにしたボクシングを実現してほしいところです。
その課題は、やはり体力強化と、それにまつわる転級のタイミングでしょうか。
将来、上を目指す際に、今と同じ階級のままというのは、非現実的でしょうしね。


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さて、五試合目はOPBFスーパーウェルター級。
IBFアジア王座獲得歴もあり、IBF世界上位に位置するサウスポー、細川貴之が、
OPBF11位、日本12位の大柄な強打者、大石豊を迎える防衛戦です。

両者向かい合うと、体格差がありあり。大石は元々、新人王戦の頃はミドル級。
その中でも大柄な部類でしたから、元々小柄な細川と比較すると、かなり大きく見えました。

序盤は細川が動いては外し、捌く展開。大石は「左は飾り物」という感じ。
今時こんな選手珍しい、と思うほど、序盤は見事に右一本。右ロングを振って追う。

しかし細川、動いて外すのはいいが、大柄な大石が身体ごと飛び込んでくる迫力に押され気味で、
肝心の攻め手が見つからない。右ジャブがいまいち決まらない。
左アッパーを覗かせるがヒットせず、威嚇の効果も薄い。元々攻めは及び腰の選手だから仕方ないのか。

大石は果敢に右で攻め、時折ヒットも。打ち終わり、露骨に前にのめるが、迫力で乗り切る。
4回終了後の採点は三者三様。正直、採点しようもない、と見える回もあり。

中盤も細川が外して軽打、大石がボディにも右を散らして攻勢、少し左も、という具合で一進一退。
8回終了後、採点は微妙。僅差でどちらか、或いはイーブンか?と思っていました。
その途中採点が、2-1で大石リード、と出る。

9回以降、ここでやっと細川が奮起。前戦で斉藤幸進丸の攻勢を止めた最大の武器、
左アッパーのレバーパンチを繰り出して攻める。加えて、懐に無理矢理入ってボディ連打。

追い詰められてからやっとこれか、いかにも「ほっそん」の試合やなー、と思って見ていたら、
10回にバッティングで細川カット、ドクターチェック。事情が変わってくる。
結局、11回、二度目のドクターチェックで負傷判定に。

判定は2-1で大石の攻勢、右のヒットを支持。新王者誕生となりました。
スーパーウェルター級は日本王者が野中悠樹、そしてOPBFがこの大石豊と、
日本、東洋の王者が共に井岡弘樹ジム所属ということになりました。珍しいでしょうね、こういうのは。

しかし、厳しいようですが、今日の大石豊の試合ぶりもまた、非常に今後が心配なものでした。
とにかく左は格好だけ、右を強振して前に、という闘いぶり。
体格を利した、果敢な、という形容もありましょうが、今回は体格差ゆえに細川貴之をある程度
抑え込めたとしても、相手が変われば、とてもこのボクシングでは...と言わざるを得ません。

王者として、攻略しにくいという点では、かなりのレベルにある細川を、この選手が陥落させるとは
ちょっと想像していませんでした。そういう意味では拍手したいと思いますが。


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ということで、タイトルマッチと称した試合を立て続けに見終えた感想としては、
残念ながら、その看板に見合わぬ試合がほとんどだった、というところです。

アジア地域に乱立する地域タイトルは、昔日の矢尾板貞雄、関光徳、村田英次郎らが保持した、
「アジア最強」のグレードを、とうに失っている。その現実はボクシングファンなら皆、知っています。

では、そこまでの知識、というのが不適当なら、「ボクシングそのものに、そこまでの関心を持たない」
個々の選手の応援団や後援者にとっては、どうなのでしょう。

普段、六島ジム主催で興行が行われる小規模会場、住吉区民センターより一回り以上広い、
住吉スポーツセンターは、二階席はさておき、一階のアリーナ部分はまずまずの入りに見えました。

しかし、閑散とした二階席から眺めていると、ボクシングとしてどう、というよりは、近しい存在の選手が、
いかに頑張るか、勝つか負けるか、というところにのみ、観客の意識が集中している印象でした。
そして「お目当て」の選手の試合が終わると、会場を去るか、移動して会場内で談笑するか、
或いは試合後挨拶回りをする選手と、記念撮影をする、というような光景が見られました。
リング上では他の選手が、オリエントやらアジアパシフィックの頂点を争っている、そのさなかに...。


まあ、皮肉はほどほどにして、WBOアジアパシフィック王座が「導入」されることは、
選手や関係者諸氏にとって、どういう意義があるのでしょう。
チケット販売に多少のプラスがあるのかもしれませんが、あまり大きな違いでもないように感じます。
そして、いざ実際に、今回見たような内容の試合を、タイトルマッチとして見た観客が、どのような感想を持つものか。
それはボクシング「業界」にとって、プラスの影響ばかりではないように思います。

加えて、国内上位対決を経ない「裏ルート」によるWBO王座挑戦が増える、という批判もあります。
国内上位での厳しい試合を経て、或いはそこに参戦するために、このタイトルを「活用」するのでなく、
そういう意志がまったく感じられない陣営による「利用」は、出来ることなら見たくありません。

しかし現状は、大晦日の世界戦興行に組み込まれた、伊藤vs渡邊戦のような上位対決が実現する程度です。
これもまた、普通に見れば、単に上位ランカー対決に過ぎない、とも言えますが。


ボクシングを会場で観戦するたびに、選手の応援、後援といった、近しい観客の比率が、
ボクシング全体に関心を持つファンと反比例して増えている、と強く感じます。
その傾向の上に、新タイトルが導入されることは、ある一定の枠の中では、興行事情にかなうことかもしれません。
チケット販売の難しさ、その現状は、想像以上のものなのだと思います。

しかしこれは、結局のところ、究極のその場しのぎ、というしかありません。
他に業界全体で考えないといけないことが、いくらでもありそうなものですが、
そういう方向へのまとまりは見られず、個々の事情を満たすものがあれば、それに飛びつく、
という流れへと収斂されていくのみ、と見えます。まあ、いかにもという感じではありますが。


試合内容については、酷評したものもありますが、選手個々はそれぞれに、
持てる力を振り絞って闘っていました。その事実を否定するものではありません。
しかし、彼らの健闘に対し、光を当てる方法は、もう少し違ったものであるべきではないのか。
そんなことを思った、長丁場の観戦でした。


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余計なものは見過ごせば済む、と思っていたが 住吉5大タイトル戦雑感 その1

2016-11-24 09:27:54 | 関西ボクシング




ということで昨日は住吉スポーツセンターで観戦してきました。
OPBF2試合に加え、WBOアジア2試合に、WBCユースがひとつ、
パンフレットには「五大タイトルマッチ」と謳われていた興行です。

先日の神戸、OPBF4試合を越える数のタイトル戦が見られる、わーい、という気持ちで
会場に足を運んだわけではありません。
タイトルというかお題目はさておいて、ランカー同士の試合や、重量級の強い豪州勢への挑戦や、
世界挑戦経験者同士の対戦など、カードとしてそれなりに見所はある試合が多い、という
あくまで「中身重視」での選択をしたつもりでした。

で、見終えて思うのは、見過ごせることと、そうでないことがあるな、ということです。
各試合の経過と雑感、とりとめもないですが、毎度の通り。


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第一試合、日本ライトフライ級11位、木村翔と、日本フライ級12位、坂本真宏の対戦。
これがWBOアジアパシフィックのフライ級タイトルマッチ、12回戦として行われました。

両者、初回から正対して打ち合い続ける。積極果敢、しかし共に甘い防御。
展開を変えたり、ペースを上げ下げしたり、という変化はほとんど見られず。

木村は序盤からハンドスピードでまさり、ヒットを重ねるが、パンチの威力に欠ける。
対する坂本は、ここ数試合と同じく、試合開始の時点で動きが重い。
ひとしきり打たれたあと、重いパンチで反撃する、いつものパターンに。
パンチは重いが切れが無い。防御に回ると、動きがなく、ガードを絞って凌ぐ以外、手立てがない。

場内は坂本のヒットのたびに、その威力を見て歓声を上げましたが、
残念ながら木村が目に見えて効いたり、止まったりせずに、連打で攻め続けている以上、
目に見えてもいないダメージを過大に評価するわけにはいかず、
そうなると単にヒット数の比較が基準になる。それは明白に木村の方が上でした。


しかしこの両者、日本ランクの数字通り、闘い方に幅がなく、相手の良さを全部引き受け合う闘いぶりで、
これは到底、タイトルを冠するレベルには遠い段階の選手だ、と言わざるを得ませんでした。
ことに終盤。常に先手を取られて打たれ続ける坂本。そこそこ速いが単調なせいで、手が途切れると打たれる木村。
双方が疲労した状態で振り回したパンチが、まともにヒットして、それぞれにぐらついた場面などは、
ボクシングのスリルではなく、キャリアの浅いボクサー同士が、分不相応なラウンド数を闘わされることが
どれほど危険か、ということを、より如実に表現し、露呈していました。

タイトルやお題目関係なく、若手同士の好カードだから良い、という「見過ごし」方は、
少なくともこの若手対決には当てはまらないと、否応無しに思い知らされた一戦でした。
双方共に、終始果敢に、闘志に満ちた闘いを貫いただけに、余計にそれを痛感させられたというか。

判定は2-0で木村を支持。この2者の木村支持のスコアは私のそれと一致していました。
116-112、ラウンド数では8対4です。まずは妥当な印象で、そこは安堵しました。


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第2試合は、向井寛史vsインタノン・シスチャモアン。世界挑戦者同士の対戦。
体格面で厳しいという判断か、スーパーフライ級に戻した向井。興味深いカードでした。
これもまた、WBOアジアパシフィックのタイトルマッチでした。

インタノンは後のIBF王者アンカハス、前WBA王者河野に敗れている選手ですが、
アンカハスを一度はぐらつかせたり、河野戦では粘り強いところを見せたこともあり、
簡単にはいかないかも、と思っていましたが、試合が始まると、向井が圧倒しました。

初回から向井の右リード、ジャブが冴える。力みなく飛ぶ後続の左も鋭い。
インタノンを寄せ付けない勢い。
2回も右のヒットが重なる。向井の左アッパーがレバーに入り、インタノン倒れる。
立ったが向井、即座に詰め、右フックを叩くと二度目のダウン。インタノン立てず、KO。

向井は最近の好調ぶりを、115ポンドに落としても維持していました。
インタノンの調子がどう、闘志がどう、という話以前の問題で、相手がどうであったとて、
この向井寛史の好調ぶりからすれば、いずれ同じような結果になっていたことでしょう。

向井は浅いキャリアで厳しい成り立ちのタイトルマッチを数多く闘い、敗れてきたことで
本来持っているセンスや技術を過小評価されているきらいがありますが、
私は「この子は、本当はもっと、出来る子や」とずっと思っておりました(^^)

論議を呼んでいる最中のものではありますが、やっとタイトルマッチと呼ばれる試合で、
良い内容と結果を示したと思います。
出来れば、この勝利をきっかけに、国内にも強豪の多い上位陣との対戦を実現し、
さらに評価を高めるようなキャリア構築を臨みたいものです。


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4回戦と6回戦が挟まったあと、三つ目のタイトルマッチはOPBFミドル級。
王者ドワイト・リッチーと、挑戦者の太尊康輝の対戦。

西田光をポイントアウトしたリッチー、巧いがパンチが無いという話でしたが、
その試合ぶりはまさしく、ポイント収集に専念する、という風。

長身のサウスポー、太尊は強引に攻め込まれるのが嫌なはずだが、
突き放すための右ジャブが少なく、左狙いばかりで単調。

これならリッチーは、右リードで入って、左返して、左サイドに回ればいいようなものだが、
最後の段階で左に回らず、まっすぐ下がるものだから、太尊の左が飛んでくる。
どうもサイドステップが苦手というか下手で、前後の動きが中心。
巧いというより、やれることの限界の中でポイントを拾う、という選手のようでした。

序盤から両者、攻防共に手立てに乏しい。
リッチーは右から入るが腰高で、踏み込みも弱い。
攻めには迫力が無く、精度にも欠け、ミスしてはクリンチ、の繰り返し。
太尊も左狙うあまり、手数が出ない。

5回、途中採点で2-0太尊リードと聞いたからか、リッチー少し出る。太尊左合わせる。
6回、攻め込むのでなく足を使い始めたリッチーが、遠くから右を伸ばす。太尊手数減る。

正直、経過らしい経過もない、内容の薄いラウンドもあったが、8回太尊の左ヒット、リッチーがダウン。
左周りのサイドステップがないところを追われて打たれたリッチー。ダメージはさほどではない?

さらにリードを広げられた9回以降、リッチーはこつこつ右当ててはクリンチ、という感じ。
これはこれで、彼なりに挽回を図っていると見るべきなのか。
11回、太尊は疲れからか、徐々にスローダウン。最終回、身体が伸びたところにリッチーの右。
やっとそれなりに迫力のある攻めを見せたリッチーだが、もう遅かった。

採点はダウンもあって3-0で太尊。しかし内容的に、充実した試合とは言い難い。
リッチーの「貧打」「拙攻」にも救われた、という印象。
何より手数をさほど出したでもなく、全体的に省エネボクシングと見えたにもかかわらず、
終盤の失速、最終回の劣勢は反省材料。決め手のある相手なら、どうなっていたかわからない試合と見えました。


以下、その2へ続きます。
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採点基準は必ずしも強者を支持しない コバレフ僅差で敗れる ウォード苦闘の勝利

2016-11-20 15:47:47 | 海外ボクシング



ということで、WOWOWオンデマンドをお昼前から見ておりました。
せっかくの生中継ですが、前座3試合がいずれも長く、さすがに疲れてくるパターン。
もったいないことですが、あれこれあって中座もしつつ。メインの際はそういうわけにいかないですので。


ということで今年最高の好カードと言われた一戦でしたが、私はコバレフが勝つんだろうなあと思っていました。

単に当てる巧さ、外す巧さでいえば、天性のアンドレ・ウォードに対し、丁寧さのセルゲイ・コバレフという対比。
その巧さはそれぞれに趣が違えど、ほぼ互角であろうと。
ならば、パワーでまさる方、6~7割の力で探り打ちをしてもなお、強打といえる力があるコバレフが有利だろうと。
試合が長いときの雑さ、心身の構えの「強度」に少し波があるところが不安なれど、
ウォードがそれを乗り越えて、過半数のポイントを集めることは難しい。
そんな予想をしていました。


私の見た経過と採点は以下の通り。簡単に。



初回 コバレフ、ジャブ相打ちで下がらせる。またジャブ、ウォードの目のあたりに。最後もう一発。
当てる巧さは互角だが威力が違う。コバレフ。

2回 ウォードは力を込めて打たないと止められない。動いて外したいが難しそう。
右打ちに行ってコバレフの右カウンターでダウン。コバレフ10-8。

3回 ウォード足掴んで押し込む。こんなことでもしてコバレフを乱そうとしている。
ジャブ一発だけ、懐に入るが手は出さない。攪乱か。コバレフワンツーで脅かす。コバレフ。

4回 ウォードクリンチ、ホールドしてボディ叩く。コバレフ右アッパーや右ショートで迎え打ち。
ウォード左フック強振。依然として苦しいが。ややコバレフ。

5回 ウォードジャブ、右ダイレクト。コバレフも左ジャブ、右合わせる。ウォード外して動く。
コバレフ手を止め、見てしまうとウォードに余裕が出る。手を出しながら見たい。ややウォードか。

6回 ウォード足抱えて揉み合いに持ち込む。相撲か。みっともないことこの上ない。
コバレフ鋭い右カウンターを数回覗かせる。ボディへジャブ、前進。コバレフがペース支配したと見る。

7回 ウォード左ジャブ。もう一発。ジャブのヒットで歓声。苦戦、苦境の証明でもあるが。
コバレフ最後、スイッチして右サイドへ出ながら左ジャブ。ウォード。

8回 ウォード揉み合いからボディ攻める。コバレフ少しペースダウン、クリンチの際も抑えきれない。ややウォード。

9回 ウォードが上手くボディへジャブ当てる。揉み合い増える。両者構え崩して誘い合う。
コバレフワンツー見せるがヒットせず。ウォード。

10回 ジャブの応酬、右相打ち。ウォード、アピールのため右手回すがそこにコバレフの左。ややコバレフ。

11回 ウォード左フック。コバレフ右、前に出て追う。もつれてスリップダウン。コバレフ疲れている。
ウォード左ヒット、ウォードの回。

12回 ジャブ、ボディの応酬。ボディの効果でウォードか。コバレフも同じだけお返しはしていたが。


ということで、私の採点は、ココココ ウコウウ ウコウウ で6対6。2回のダウンの分だけコバレフ。
114-113、という数字になりました。


試合内容自体は、コバレフの強さによって緊張感が保たれてはいた、と思います。
コバレフは、緻密さやペース維持の部分で若干粗を見せましたが、あの体格と強打を持つ選手としては、
かなり丁寧に闘えている方だと思いますし、今回もその良さは見られました。

ウォードについては、それ単品では悪いけど見てられない、というくらい、魅力に乏しいボクサーです。
ただ、技術レベルは抜きん出ているので、強いのと当たったときだけは見てみよう、という位置づけでした。
しかし今回、序盤から倒され、その打開策にも「何をしてるんや、みっともない」と思うような場面もあり、
しかもそれが奏功したとは思えなかった。にも関わらず勝者は彼でした。



では「こんな判定、おかしいやないか!」と思っているのかというと、実はそうでもなかったりします。
これがまた実にややこしいところなんですが、競った回が逆になれば、あり得る採点なんだろう、と
同時に思っていたりもするわけなんですね。

試合後、採点発表までの間、自分の採点を見て、えらくウォードに甘いな、と思いました。
印象としてははっきりとコバレフだったので、自分としては、かなりの「オマケ採点」でした。
しかし実際は、さらに競った回がウォードへと流れた採点だったようです。
正直、結果聞いてびっくりしました。
多分、4回や10回あたりも、ウォードに振ったジャッジがいたんでしょうね。最終回は当然ながら、でしょうか。


その昔、ハグラー対レナード戦を見て以降、何度もこういう採点を見てきたような気がします。
結局、現行の採点基準というものは、勝者の可能性、多様性を確保しようとするあまりに、
競った試合展開における「強者」の強さを、必ずしも支持しない傾向にあるのだと。

あのハグラー、レナード戦を、ボクシング界全体が、ハグラー的なものに背を向け、
レナード的なものに靡いていった分岐点なのだとすれば、今回のウォードもまた、その極地にいる一人なのでしょう。
もっとも、今日のウォードのボクシングは、その内容において、昔日のレナードのそれとは、比較にもなりませんが。


採点自体は、そういうことで、アタマではなんとなく「こういうこともあるのかな」くらいに思ってはいます。
しかし、せっかくの大試合、好カードが、なんともつまらんことになってしまったなあ、という残念な気持ちもあります。

細かいことは全部うっちゃって、これはやっぱり、コバレフの勝ちにしたほうが、色々と収まりが良いというか、
気分としても良いように思うんですよね。どないなもんですかねえ。



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己を信じて「勝負」をした結果 山本隆寛、強敵ヤップの強打に沈む

2016-11-12 12:59:23 | 関西ボクシング



ということで昨夜は神戸にて観戦してきました。
OPBFタイトル4試合同時開催、とメディアにも割と大きく取り上げられた興行、
まずはそれぞれ、簡単な感想から。


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この日、事実上のメインイベントは、試合順で言えば4つのOPBFタイトル戦のうち、ふたつめでした。
バンタム級王者の山本隆寛が、強敵マーク・ジョン・ヤップを迎え撃つ一戦。
関西を中心に、上位選手を悉く破ってきたMJヤップ、昨年末には大森将平挑戦が立ち消えになる
不運に見舞われましたが、やっと掴んだタイトルマッチのチャンス。
調子も意気込みも十分の強敵ですが、山本は敢然と挑戦を受けました。

初回、両者気合い充分、距離を外さず、踏み込みひとつで当たる位置取りから、
シャープなパンチを繰り出す。山本ちょっと前にのめったところにヤップの右。
しかし山本怯まず出る。左右ボディを狙っていく。


山本はあまり動かず、出入りするというよりは攻め込む型。
最近の好調ぶりは、そのうち関西リングの枠を越えても通用するのではないかと
思わせるほどのもので、この強敵相手との闘いでも、意欲満々、という風。
しかし、この闘い方だと、ハンドスピードは生きても、足や身体捌きの速さは出ないなぁ、
それを承知で「勝負」しているのだろうけど...と期待半分、心配半分でした。


2回、山本出て、ヤップが迎え撃つ。山本は自分から出てなお、左を下げるときがある。
ジャブが出ているうちはいいが、止まるとヤップの右が来る。右アッパーものぞかせるヤップ。
山本はぎりぎりで外しては打って出る。ヤップ左フック好打。

3回、リスキーながら意欲的な闘いぶりの山本。打ち合いの中、左ボディが好打。
ヤップ目に見えて後退の足とジャブ、という型に変わる。ここは山本、少し追撃が甘かったか。
4回もヤップはジャブと足中心。両者右のヒット応酬。ヤップのカウンター、山本ボディ。

5回、ヤップの右がクリーンヒット。山本効いてふらつく。追撃でダウン。ダメージ甚大。
立った山本、ふらつきながら反撃、凄い闘志。しかしヤップも必死の形相で詰め、右で棒立ちにさせ、さらに追撃。
二度目のダウン、もう止めるべきだったが、続行。左でぐらついてやっとストップ、TKOとなりました。


それぞれに「評」する言葉はさまざまにあるのでしょうが、まず何よりも、両者は持てる力を惜しまず出し切り、
純度の高い「勝負」を見せてくれました。そのことを何より先に書き記し、両者に拍手を送りたいと思います。
これぞプロのボクシング、暇割いて身銭切って見に来るに値する試合というものだと。


試合後、キャンバスにうずくまって号泣のヤップ、壮絶に散った山本、そのコントラストは強烈なものでした。
試合運び自体は、もう少し動いて出入りして、という発想であるべきだったかな、と見えた山本隆寛ですが、
自分の評価をさらに高めようという意欲の元、強敵相手に勝負した姿は、堂々たるものでした。

そして異国で闘い続け、ついにタイトルマッチで勝利したMJヤップの歓喜と涙も、感動的でした。
好調の山本に攻め立てられながらも、正確で強烈なカウンターを繰り出し、見事に打ち勝った。
素晴らしいチャンピオンの誕生でした。今後の防衛戦も大いに楽しみです。
日本の上位陣は、是非、逃げたり避けたりせず、どしどし挑戦していってほしいですね。
この選手に勝てば、ファンの間でぐっと評価が上がりますよ。いや本当に。


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ライト級は中谷正義が、一階級下ながら元王者のアラン・タナダを7回TKOで下しました。

長身の中谷が、短躯のタナダを遠い距離からジャブで突き放し、右を狙う展開。
中谷はちょっとだけ入られてるかな、と思った序盤を経て3回、右ストレート、左フックなどを再三好打。
上下左右、全種類のパンチをヒットさせてペースアップ。
4回また右。5回右がまたインサイドに入り、タナダ後退。6回は赤青コーナーで一度ずつ詰め、打ちまくる。
7回、驚異的な闘志のタナダだが、中谷の右ストレートが右の顔面(普通は左側ですが)を捉えると、後退。
中谷連打で攻めたところでストップでした。タナダはあれだけ打たれてまだやる気で、不満そうでしたが...。

心身共に驚異的なタフネスを持つ挑戦者相手でしたが、中谷は出すべき手をほぼ全て出して、
しっかり打ち込み、仕留めました。
若干「突き放し」の部分は、完璧とはいかなかったかもしれませんが、相手の頑張りも凄かったです。

中谷は国内や東洋のライト級では、まず盤石の実力を示し続けています。
そろそろ、今より一段上の試合、いきなり世界とかじゃなくて、それに繋がるレベルの相手との試合に
臨むべき時期に来ていると思いますが...そういう話が、彼の周辺にあるのかどうか。そこが心配です。


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最初に行われたミニマム級の王座決定戦は、真正ジムの山中竜也が、元WBO王者メルリト・サビージョに判定勝ち。
元WBO王者に勝って東洋獲得、という試合でしたが、サビージョは元王者の肩書きが泣くような覇気のなさ。
動きも最軽量級とは思えぬほどスローな印象で、切れが無い。
山中はサウスポーに対し、正面の位置から遠回りのはずの右リードで入るのですが、これをサビージョが外せない。
正直、見ていて「何やろ、コレ」と思う序盤戦でした。

中盤から少しジャブが出始めた山中、左から入ると良い流れが増え、打っては動いて、リードを広げる。
しかし、好打は軽打で、しかも大半が単発。いいの当てても、追撃なし。
セコンドも打ち込ませるつもりはさらさらないようで「狙うな」「無理するな」という指示ばかり。
というか、それこそワンツーすらなく、本当に一発のみ、という感じの回もあり。
8回後の途中採点を聞いたサビージョが少し奮起するも、最後はまた山中の単発ヒットが目につく。

正直、場内の寒々とした雰囲気にマッチした、物足りないところだらけの凡戦でした。
間違っても、タイトルマッチとして、及第点とは到底言えないでしょう。
選手や陣営、後援会にとっては大勝負だったのでしょうが、第三者というか部外者にとっては...という。

試合後、この勝者が、高山勝成負傷により設けられたWBO暫定王座決定戦に出る運びだ、と知りました。
なるほど、話としては何も変なことではない。そういう風に整えられている試合だったのでしょう。
しかし、しかし...ですね。何とも言い難い気持ちです。


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順番としては一番最後だった久保隼は、韓国の林ジヌクに4回TKO勝ち。
王座獲得の見事なKO、初防衛戦の凡戦と来て、今回はまた、ワンサイドのKOでした。

しかし、KOになるか判定になるかは知らず、試合が始まると、勝ち負けだけはすぐに予測がつきました。
林は久保と同じくらいの長身で、リーチも長いボクサータイプ。
見るからにパンチ力に欠け、何よりも久保の懐を取りに来る意志がない。
苦手なインファイトをせずに済み、長い距離で闘えて、自分よりスピードが劣り、パワーも無い相手。
久保にとり、世に言う「手が合う」相手なのだ、ということが一目見て明らかでした。

久保は要所で長い左ストレートを決め、左アッパーとの組み合わせも出る。
林が来ると、下がりながら左を当てる。長い距離での当て勘は非常に良い。
4回、左で倒し、追撃でストップ。完勝でした。

しかし、こういう相手なら、こうなるだろう、という以外、あまり思うところの無い試合ではありました。
まあ、肩書きや世界ランクを抜きにして見れば、まだ、こういう段階の選手なのだ、と見るべきなのでしょう。
良いところを生かしつつ、徐々に成長していくことを期待、ですね。


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普段は真正ジムの主催興行が行われる、神戸中央体育館において、4つのタイトルマッチのうち、
井岡ジム勢のふたりは、結果だけなら明暗を分けた、となるのでしょうが、それぞれに内容のある試合を見せてくれました。

しかし、それと比べて真正ジムから出た二人の試合は、内容的に薄く、相手も物足りないものでした。
会場で直に見ていると、その差は観客の反応の違いに、如実に出ていました。

この日の会場の入りは、4大タイトルマッチということで、選手の後援や応援の人たちが、
普段よりは大勢やってきて、普通の興行のときよりも盛況なのではないか、という事前の想像とは違いました。
まあ、普段の入りよりは、あれでも多少は良いのかな、というところでしょうか。

そこへ持ってきて、まさか対フィリピン選手対策でもないでしょうが、場内は暖房が入っておらず、
二階席で見ていると、冷えたコンクリートの寒々しさが身に応え、鞄の底に眠っていた使い捨てカイロを取り出しました。
ラグビー観戦かい!という感じです。

最初の山中の試合を見終えたころは、そういう感じで非常に辛いものがありました。
それを忘れさせてくれたのが、山本隆寛とヤップの一戦でした。中谷の試合でも、それは継続していました。
しかし、最後の久保の試合になると、また場内クールダウン、という風でした。

そういうわけで、主催者の方には、次回は是非、暖房入れてくださいませ、とだけお願いしたいところです。


ところで来週、関西ローカルで一時間枠の放送があるとのころです。
こういう実際の雰囲気と試合内容から来る印象が、どのように巧みに編集されているものか、ちょっと興味があったりもしますね。
あと、割とぶっちゃけ気味?なところも含めて好評な、長谷川穂積の解説も楽しみです(^^)


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国内事情の縛りを断つ、復調と快勝に期待するが 井上尚弥、河野公平と新旧対決

2016-11-09 19:11:39 | 井上尚弥



一部で、すでにWBO総会で承認された、という話が出ていたカード、
井上尚弥vs河野公平戦が正式発表されました

年末の世界戦ラッシュ、主にTV局の要望から、普段は出ないような予算が出て?
色々豪華なカードが実現してきたものですが、井上尚弥の場合は色々難しい側面もあるようです。

強豪選手、対立王者たちから断られてばかり、という話は、実際はどうかわかりませんが、
年末という特殊な時期に、井上のホームで対戦となれば、先方がより良い条件を求めたりもするでしょう。
あれこれあった?末、可能性あり、とされる名前が挙がっては消え、WBA王座を失ったばかりの
同国人と対戦することになりました。

出来ればもう少し前に、WBOとWBAの統一戦として実現していて欲しかったとは思いますが、
国内の新旧対決としては充分、今でも興味を引くカードではあります。
記事にもあるとおり、非常に対照的なキャリアを持つという意味でも。


予想となると、井上がベストならスピードとパワーで圧倒すると思います。
しかし仮にベストでも、河野を簡単に倒しきれるかどうかはわかりません。
もしそうなったら、やはり井上はその桁外れの実力を、改めて示したということになるでしょう。

で、もし前の試合のような状態だったら、となると、それは大変なことになる...かもしれません。
あまり想像したくないことではありますが。


予想はおいて、ファンとしての希望、願望でいけば、国内の興行事情、TV局との誼に縛られた話は、
この河野戦において快勝することで打ち止めにし、米国進出へのステップにしてほしい、というに尽きます。

河野を軽視するわけではないですが、世界の115ポンド級が、ロマゴンとクアドラス再戦や、
エストラーダの転級や、果てはゾウ・シミンさんまでがロマゴン戦希望を謳い上げ...と
あちらの西海岸では、あれこれ賑々しくトピックスが出ているのに対し、こちらはいつまでも...です。
試合を観戦しに行って、写真撮ってきて、それだけですからね。

仮にロマゴン戦が実現して、それが日本での開催になるとしても、それまでにあちらのリングで
一度くらいは、実際に試合をして見せないことには、前向きな展望など持てるはずがないと思います。
日本のプロモーター諸氏も、井上尚弥の実力を信ずるなら、一試合くらい興行面の権益を「捨て」て、
その代わり、その後に大きな実入りを狙って勝負する、くらいの決断をしてもらいたいものですね。
まあ、ひょっとしたらそこに不安を抱いているのかもしれませんが。


改めて、そういう後ろ向きな想像を蹴散らすような復調ぶりで、容易ならざる粘り強さを持つ
前王者の河野公平を破ってくれたら、本当に嬉しいことです。
前の調子で、いきなり現在の他団体王者とぶつかるのは不安でしたが、
さりとて河野とやるというのも、また違った困難ではあるでしょう。
だからこそ是非に...という気持ちです。

しかし、河野公平もある意味、挑戦者の立場で、吹っ切れた気持ちで、果敢にぶつかってくることでしょうね。
正直、難儀なことやな...と、井上ファンとしての立場で思います。
井上の状態次第で、容易ならざる試合になるであろう、と想像していますが、はてさて。


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八重樫東の相手は、ひょっとしたら日本人から選ばれるかな、と思っていたら違って、
11月29日に決まる暫定王者と対戦とのこと。

IBFが指示したって話になってますが、またえらい無理言うものですね。
ホンマかいな...とまず最初に思いましたが。
メインが日本人対決になったしわ寄せが、こっちに来たんかな、とか。

メリンドとファーラン、東洋上位の対決ですが、どうなりますか。
ファーランが来てくれた方が、八重樫にとっちゃ楽でしょうが、はてさて。


この日はタパレスvs井上拓真もあって、まずまず豪華なトリプルになりました。
またも有明ですが、頑張って観戦しに行く予定です。
前座にはまたあれこれとあるのか、ないのか。
井上浩樹がそろそろ、ひと山作るような試合に出るかどうか、でしょうかね。


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で、大晦日京都は島津アリーナで、と噂だったTBS興行、おそらくメインカードが発表されました
当ブログではずいぶん前から待望久しかった、夢の対決が実現です。

しかし、凄いコメントするもんですね。ツッコミ待ちですか、と言いたくもなろうというものです。

試合自体にはさほど興味はありません。正月三が日のうちに、録画したやつを見ることになるでしょう。
正直、同時に開催されるであろう、あとひとつ(或いはふたつ)の方に、気を取られてしまっていることでしょうが。


そういえば、岐阜のフェンテスvs田中戦は、また関西では放送無しでしょうか。
そろそろなんとかしてもらえませんかねぇ。
毎日放送に要望メールでもしようかな。





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「復帰戦」としては上々、されど今後は? パッキャオ、まずは破綻なく勝利

2016-11-06 15:20:21 | マニー・パッキャオ



ということでWOWOWの生中継を見終えました。
タイトルマッチ三試合、ひょっとしたら飛ばされるのかな?と「邪推」していた
大沢の試合含め生中継、ありがたいことです。

今後もオンデマンド含め、生中継があるようですので、楽しく拝見したいと思います。
まずはとりとめも無く今日の感想文を。


マニー・パッキャオは、7ヶ月ぶりの「復帰戦」でした。
計量の映像を見ると、ちょっと身体に張りが無い、筋肉量が少し減ったか?という感じ。
実際、試合始まってしばらくは、動きが切れないなあと見えました。

ジェシー・バルガスは、セミセミでノニト・ドネアに勝ったジェシー・マグダレノ同様、
広めのスタンスで踏ん張って迎え打ち、後ろの足をこまめに動かして後退、
困ったらクリンチ、という流れを作ろうとしていました。
しかし2回、パッキャオの右足の上に、自分の左足が乗ってしまった瞬間に打たれ、
実質片足でしか踏ん張れない、不運な状況で喫したダウンがあり、
そこから少しずつリズムを失い、目論見が狂った感がありました。

4、5回あたりは、待ちの展開で、リズムやテンポを落とす試合運びが出来ていましたが
6回くらいになると、見るからにスタンスが狭まり、踏ん張りが利かず、迎え打ちの威力を落としてしまう。
このあたりから、パッキャオがそれまでよりも踏み込んで打つ頻度が高まり、
終盤は再三にわたって攻め込まれてしまいました。

パッキャオは若干幸運な?感じもありましたが、序盤のダウン奪取から、
徐々に調子を上げ、中盤以降もペースを落とさず、終盤はさらに好打を重ねる「復調」ぶり。
爆発的な追い上げはなかったものの、左ストレートの速さと右回り、右リードジャブの切れなど
往年の片鱗をちりばめつつ、きっちり差を付けて勝ちました。
中に一つ、何ソレ採点が混じっていたのには驚きましたが。

もし、練習不足の影響が出るようなら、途中まで好調でも、突然の失速というような事態が
いつ起こっても不思議は無いと思って見ていましたが、そのような心配は無用でした。
パッキャオはやはり、このあたりの相手なら、順当に勝つ力を普通に持っている、
その事実を改めて見た、復帰戦としてはまずまず、上々の試合だったと思います。

しかし、今後の試合について、名前の挙がっているテレンス・クロフォードや、
ウェルターの他団体王者との対戦などがあるのだとすると、この試合の出来では不安でもあります。
まずまず良かった、破綻は無かった、というレベルでは、これらの相手に勝てはしないでしょう。

かつて当たり前のように、試合の度に見せていた「驚異」のマニー・パッキャオを取り戻せるか否か。
そこが成否を分けることでしょうね。

もっとも、彼がそのような彼自身を取り戻して闘い続けることを、本当に心底から希求しているのか、
それが若干、疑問だったりもするのですが...。
もしそこまでの覚悟があるのなら、議員との両立状態のまま再起することはないんじゃないかなぁ、という。
まあ凡百の身に、これほどの巨大な「星」の心情など、計り知れようはずもないですが。



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セミファイナルのオスカル・バルデスvs大沢宏晋戦は、ワンサイドの展開で進み、終わりました。
内容は、事前の想像通りだった部分と、そうでなかった部分とがありましたが。

まず、王者バルデスの様子が、開始早々から奇異に見えました。
動き自体は前見た通りかな、と見えたのですが、顔色が何だか悪く見える。
スピードの差でリードしている展開なのに、気づけば2回にはもう口が開きっぱなし。
動きも、コンビを打つ動作は滑らかなのに、全体的にはブツ切り、細切れの印象。
その止まっている間に、大沢のジャブを出させてしまい、攻勢を切られる場面も。

対する大沢は、序盤から勝負を、と言っていたそうですが、スピードの差、
それも手足や身体の運びというより、いつどこ打つか、の「判断のスピード」で大きく劣り、
打つ決意をする間が見つからず、後手に回っては打たれ、の悪い回りに追いやられてしまいました。

元々はライト級でキャリアをスタートさせた大沢が、体格の利を生かせる場面は
残念ながらほとんどなし。優勢なのに苦しそうな表情をさらして闘うバルデスに、
何とか押し込んで攻められないか、と思って見ていましたが...。

4回にダウンを奪われ、7回に左フックで効かされて詰められ、ストップ。
心情的な部分で、地方の小さなジムからベガスの大舞台に立った事実を称えたい気持ちもありますが、
試合自体は善戦健闘とはいえない、厳しい評がなされて然るべきものでした。残念です。


試合後の報道などを見ていないのでわかりませんが、バルデスは何か重篤な負傷か、
体調不良の状態にあったのではないか、と見えました。
もしこの状態のバルデスに、細野や下田、天笠あたりが挑んでいたら...と
言うても詮無いことを思ってしまうほどでした。


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ノニト・ドネアの敗戦は、いよいよ彼の身体的限界が来てしまったのかな、という印象でした。
ドネアよりも分厚い上体のサウスポー、マグダレノは、広いスタンスで踏ん張り、
左(アッパー含む)と右フックの迎え打ちに専念し、クリンチやホールドで接近戦を抑えて、
後ろ足から小さく後退のステップを刻み、懐を深く使う、迎撃ボクシングでドネアの切れ味を封じました。

メインのバルガスは、体力不足とダウンの影響から、早々にこの構えを崩してしまいましたが、
マグダレノはバッティングによる出血にも動じず、終盤まで持ちこたえました。
10回くらいになって、すこしスタンスが狭くなり、迎え打ちの威力が落ちたところを攻められましたが、
最後まで踏ん張って、中差の勝利を収めました。

以前なら、相手が来れば鋭い「合わせ」のカウンターがあり、相手が引けば旋回してサイドから崩す、
自在な攻撃ボクシングを見せてきたドネアですが、相手の体格や懐の深さに苦しんだせいもあり、
どうにも攻め口が直線的で単純でした。これではいくら個々のパンチが切れても勝てん、という感じでした。


軽量級の歴史において、これだけ攻撃指向が強く、なおかつ技巧の冴えを見せ、
多くの強敵と闘い、勝ちまくってきたチャンピオンは、そうそういるものではありません。
ジョフレやゴメスに匹敵する戦慄的な強打を持ち、原田同様に大幅な階級間移動をこなし、
過去に類例なきほど、数多くのスペクタクルな勝利を重ねてきたノニト・ドネアの
偉大なキャリアにも、とうとう終焉の時が来たということなのかもしれません。
敗れた相手がリゴンドーのような驚異的な強豪でも何でも無い選手だったこともまた、
そのような思いを強くする一因ではあるのでしょうが。



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岐阜も大晦日/タイトルはともかく/メキシコで健闘/延長戦/長谷川の進退は

2016-11-01 04:51:01 | 長谷川穂積



年末、大晦日開催のタイトルマッチがまたひとつ発表になりました。
WBOライトフライ級、ドニー・ニエテスがフライ級に転じたため、
空位の王座決定戦が、モイセス・フェンテスと田中恒成の間で行われます

フェンテスは強豪王者ニエテスと過去、1分1敗の選手。
まずは充分、決定戦としてはレベルの高い相手ではないかと思います。
少なくとも「何ソレ」としか思うことの無いようなタイトルマッチとはちょっと違うと。

期日は当初29日、名古屋と出てたのが、大晦日岐阜、で愛ドームになりました。
田中恒成にとっては地元ですね。
過去にはジムの大先輩である杉田竜平や、恩師の石原英康がこの会場で世界戦を闘っています。

「石原先生」の試合は私も会場で見ました。勝ってた試合だったのに、あれは惜しかった...。
田中恒成には、恩師の無念を晴らす勝利を期待します。


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当初はこんなにいろいろと、タイトルマッチが連なるという話では無かったはずですが、
再度発表し直された11月23日、大阪は住吉の興行が、なんだかえらいことになっています。

業者、業界が認めたが、コミッションはまだごにょごにょ、みたいな感じの
WBOアジアパシフィック戦がふたつ、そこに丸田陽七太のユース戦も加わり、
5大タイトルマッチが実現と相成りました。

正直、昔日の東洋王座のように、世界への有力挑戦者たりうるレベルの選手が争奪する
価値の高いタイトルではないことは、誰もが百も承知でしょう。
もっとも、それはOPBFにしてからが同様なわけですが。

ただ、タイトル云々というのを抜きにして見れば、若手、中堅、ベテランがそれぞれに、
見所のあるカードに出る、という意味では、悪く無い興行ではあります。

細川vs大石は国内ランカー対決。リッチーvs太尊は、豪州勢へのチャレンジマッチ。
若い丸田の試合ぶりは、直に見たことないので楽しみです。
向井は世界戦経験のあるインタノンと。坂本は日本4位、木村翔とのランカー対決です。

まあ、厳しく言えばこのくらいのカードを組むのに、大層にタイトルを付けないといかんのか、
という気もしますが、それはこの際、大人の態度で見過ごすとしましょう。
住吉「区民センター」ではなく、住吉「スポーツセンター」にて、当日は観戦しようと思っています。
間違えちゃいかんので、覚え書きとして書いてみました。


個人的にちょっと心配なのは太尊ですね。前戦の韓国人との試合は、非常に不出来...
というか、この内容で負けにならんのか、と思うようなものでした。
それが次にタイトルマッチとは...復調に期待はしますが、なかなか厳しいような気がします。
長身、そしてサウスポーの利点を生かして、突き放して、上手く闘ってほしいですが。


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真正ジムの川島翔平、メキシコであのクリスチャン・ミハレスに惜敗
ていうか、動画見たら、これで負けとはなかなかえぐい、という感じがしました。





全体的に、無理に出ず、さりとて引かず、自分のペースやバランスを崩さないで闘った
川島の確かさが光った試合でした。
ミハレスが再三、わざと横向いて誘い、来たとこを打とうとしているのを、
きっちり無視(笑)しているあたりは、敵地なのに冷静沈着で、感心させられました。
もっとも、その冷静さゆえに、敵地で若干きつめの判定を食らってしまったわけでもありますが。
この辺は難しいところですね。


川島は、真正ジム勢の中にあって、長谷川は別枠として、全体的な完成度でいえば、
ジム随一の存在だと思います。
遠い距離で闘えるときの久保隼のような切れ味には欠けますが、
攻防のバランスが良く、見ていて「据わりの良い」選手ですね。
今回は敵地メキシコで惜敗も、名を上げた一戦でした。

見ていて、久保隼あたりに、こういう形で試練の試合を組むというのも、
悪く無いかなあ、とか思ったりもしました。
懐に入られたら出来ることがほとんどない現状では、当然厳しいでしょうが、
そのような課題を克服するための試練こそ、彼には必要なのかな、と。

ちなみに現地のTV解説の採点は、12ラウンズ中、ほとんど川島優勢になっていました。
肝心の公式採点が、ちとアレでしたが。この内容でミハレスが7つ取っている、とは...。


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まだ現役だったのか、と驚いたプエルトリコの強打、ファンマ・ロペスと
ウィルフレド・バスケスJr.の一戦は、ファンマ11回TKO勝ち

...は、いいのですが、試合後「延長戦」が闘われた、という話です。
その様子がこちら

いかんですな。これはいけません。
まあ、肝心の試合を見ていないのに、これを先に取り上げる自分の行いも、
充分いかんなぁ、と自省はしつつ、紹介してみました。


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最後に長谷川穂積TV出演。関西ローカルの「マルコポロリ」という番組。
以前も長谷川を取り上げたことのある番組で、再現VTRとスタジオでのトークで構成されています。

東野幸治が、意外と言っては失礼ながら、笑いを取りつつも、肝心なところでは
長谷川にしっかり話をさせていることに、ちょっと感心しました。
進退は今月中、と言っていますが、まあそのうちに、ということなのでしょうね。

※公式動画ありましたので張り替えます。これはありがたい。


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正式発表/抜粋しました/生き残り戦/久田哲也ホールで勝つ!/スコスコ?

2016-10-24 06:39:23 | 話題あれこれ



ということで年末に向け、例年の通り、あれこれと噂話が賑やかになってくる頃です。
あんな試合があるらしいで、これは決まった、もう発表あった...
こういう話が聞こえてくると、そろそろ来年のカレンダー買うとこか、
年賀はがきの予約も始まってるなぁ...という感じで、もう一年も終わりが近いことを実感します。
こんなことを言っているのはボクシングファンだけかもしれませんが。


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ということであとは発表のみ、という話だったジェスリル・コラレスと内山高志の再戦です。

内山のコメントは、あの序盤KO負けからすると、かなりの強気ですね。
まあ弱気があっても、それを口にするわけもありませんが。

前回も書きましたが、初戦の結果を分けた真実が何であったか、その答えが否応無しに問われる、
普通以上に重く、大きな意味を持って語られるであろう一戦です。
様々な労苦を乗り越え、この一戦に臨む両者の姿からは、一瞬たりとも目が離せないことでしょうね。


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田口良一の相手は、WBA3位、16戦16勝13KO無敗のカルロス・カニサレス

陣営や本人が、自分から「あえて強豪を選んだ」的なコメントをしていますが、
レコード見ると、強いと言えそうな相手は、現WBA1位ロナルド・バレラくらいで、
後はろくな戦績の相手がいません。
とはいえ、強い選手ほど相手から敬遠されるものでもあり、どんなんかなと動画探したら
とりあえずバレラ戦がみつかりました。

こちらはフルラウンドの動画。
赤グローブ、白と黄緑のトランクスがロナルド・バレラ。
黒グローブ、白地に黒のベルトラインがカニサレス。

冒頭、6秒ほど欠けています。2ラウンドめが「1R」と誤表示されています。





小柄なカニサレス、右ロングをダイレクトで当て、距離を詰めると左フックの好打も。
この左フックはコンパクトで鋭く、要注意。小柄だが足を使ってよく動く。
大柄な相手と闘うことに慣れている?

しかし攻めの際に、ジャブで崩して入らず、右ダイレクトから入ることが多い。
けっこう当たるが、中盤以降は前にのめる場面が増える。
足を使いながらの左はけっこう出るのに、この辺はまだ「未整備」なところか。

WBAフェデラテンの11回戦で辛勝した、という試合でしたが、
全体的に雑で粗く、未成熟な段階の選手に見えました。
ただ、この試合が昨年10月、デビュー10戦目。その後6勝を積み重ねていますから、
大きく成長している可能性もあります。
小柄ながらスピード、パワーを感じますし、個々のパンチには光るものもありました。


しかしこの試合に関しては、世界上位の試合としてはどうかいな、と
見ていてがっかりした面の方が多いです。
正直、途中から飽きてしまって、辛くなってきたので、ラウンド間に流れる
リプレイ映像を勝手に抜粋して、ハイライト動画を作りました。
忙しい方のための動画です。音声が一部消えていますが、素材がそうなのでご了承ください。






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体重超過問題を経て再起した村中優と、MJヤップに連敗してキャリアの危機にある久高寛之が
ホールで対戦とのことです。生き残り戦、という表現になるのでしょうね。

村中の方はともかく、久高に関しては、そういう段階を通り過ぎているのでは、と勝手に思っていました。
まだ、なおも闘いへの意志が消えていないのだとしたら、そのこと自体には、畏れの感情しかありません。
紋切り型の表現では追いつかないような感情が沸き上がってくる試合ではありますが...。

久高寛之の闘いが、どのような形で続き、終わるのか。
会場には行けないですが、ネット配信などがあれば、何とか見届けたいという気持ちです。


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今年は見に行けなかった最強後楽園、一試合中止があった模様ですが、
あと三つはなかなかのカード揃いでした。

最大のトピックスは、なんといっても久田哲也ホールで初勝利、ですね(^^)
田口良一、堀川謙一(再戦)と、いずれも敗れていますが、三度目の正直です。
これでついにタイトル初挑戦が決定。以前から対戦を呼びかけていた拳四朗戦になるのか、
或いは...いずれにせよ、是非勝ってもらいたいと心底思う選手です。さらなる健闘を!


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最後に、長谷川穂積卓球に挑む、という動画です。





東京五輪期待の星、木原美悠選手に果敢に挑む長谷川の勇姿...と言いたいところなれど、
途中から実に大人げないというか、あの王座奪取の感動を返してくれというか。

まあ何もそこまで言わんでもいいかもしれませんが、
とりあえずエンヤの歌をそこで流すな、とだけは是非言っておきたい...(^^;)


しかし、卓球の世界では相手を寄せ付けず勝つことを「スコスコにする」と言うんですかね?
まあ、なんとなく「スコスコ」な感じ、ではあったかもしれませんが...。



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復帰表明/疑念もあるが冥福を/返上/また二世登場/共に歩む

2016-10-14 05:15:44 | 話題あれこれ



内山高志が自ら再起表明をしました
ジェスリル・コラレス戦はほぼ決まり、大晦日開催となるとのこと。

本人の言は様々に報じられていますが、やはり序盤あれよあれよと攻め込まれ、
そのまま負けてしまった試合内容に悔いあり、ということのようです。
予想外の先制攻撃、スピードのみならずパワーや体格も想定外だったということでしょうか。
その部分さえ読み違えていなければ...という気持ちなのでしょう。

しかし、仮にその想定さえ違わなければ、というのが、あの敗戦の真実だったとしても、
それが一度結果として出た以上、二人のボクサーが再び相まみえる時には、
その結果そのものが真実に取って代わり、両者の間に、大きな差を生んでしまうことも多いものです。

ジェスリル・コラレスと内山高志の間に生まれたひとまずの結果もまた、
そのように作用するのではないか。
それとも内山高志が、自らの思いどおりに、勝てるという確信をもって、
あの敗北を無きものとし、雪辱を果たせるのか。
正直、内山にとって、これまでになく心身共に厳しい挑戦となるでしょう。

しかし、王者となったコラレスの側から見ても、ひとつの防衛戦も挟まず、
王者としての経験を積むこと無く臨む直接再戦は、かなりの試練です。

それぞれに立場は違えど、大晦日のリングで、両者は共に過酷な状況を経て、
それぞれのやり方で固めた拳を再び交えることになります。
ありきたりですが、目を離せない緊迫の一戦となることでしょう。

まずは正式発表を待ちますが、これもまた、直に見ておきたい...という思いが強まっています。
我ながら馬鹿で、困ったことだなぁと思いますが...。


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アーロン・プライアー死す
一見、八方破れながら、実は巧く精密に、相手の急所を狙い打つ「シンシナティの鷹」。
その勇姿は鮮烈な記憶と共にあります。

70年代を席巻した中南米の雄、アントニオ・セルバンテスとアレクシス・アルゲリョを下し、
80年代のアメリカ覇権奪還「パックス・アメリカーナ」の一翼を担ったヒーローの一人でもありました。


しかし現役時代、最盛期から疑われていた薬物その他の疑惑が、
彼を手放しで英雄視する気持ちに影を落としているのもまた事実です。

アルゲリョとの第一戦における、致命的と見えた被弾の数々をものともしない反撃は、
今見ても驚異ですが、それを支えたものが、我々が思う範疇を越えた何物かだったのだとしたら。
どうにも割り切れない気持ちも残ります。

しかし、現役晩年から引退後の様々な問題から立ち直り、経済的に恵まれているとはいえないながら、
穏やかな晩年を過ごしたとのことです。
日本の中量級としては史上希なる逸材、亀田昭雄との邂逅を描いた「神様のリング」には
その様子が詳しく描かれていて、嬉しく思ったものです。

また、時間があれば読み返してみようと思います。ご冥福を。


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嫌な話題絡みですが、薬物云々というと、この話ですね。
タイソン・フューリー、ついにふたつの王座返上

試合内容への評は様々なれど、クリチコ攻略を果たし、ふたつのベルトを引っさげて
対抗王者との対戦をアピールし、クリチコとの再戦も決まっていたというのに、
残念なことにこの有様です。

繰り返しですが、これまでの試合ぶりを見るに、クリチコに成り代わって時代を画す、
というような器だとは思っていませんでしたが、今後次第でそれも変わる、変えうる立場にはいたはずです。
しかし、何もかも全部、台無しになってしまったようですね。残念なことです。


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中部初の世界王者、畑中清詞の子息が、プロデビューとのことです。

ジュニア世代のアマチュアとして活動していたという話でしたが、タイトル獲得、
大会優勝には手が届かなかったようです。しかし42戦のアマチュア歴があるとのこと。

さすがに、父ほどの天才、逸材というわけにはいかないでしょうが、
若くして父と同じ道をゆく決断をしたことには、敬意を払わねばならないでしょう。
順調に伸びていってほしいものです。

それにしても、80年代後半、低迷期の日本ボクシング界に差した曙光として、
高橋直人と共に現れた10代のスーパーホープ、畑中清詞の息子が、もうプロになるんですね。
そら、歳取るはずや...という感じです(笑)。


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共に歩めるか、という記事です。

なんというか、色々味わい深い文章です。
薄汚い駆け引きと、目先の欲得しか頭に無い人たちの話でも、
書きようによってはそれなりに、いっぱしのお話に出来るものです。
ある意味、実に行き届いたプロの仕事、という感じです。

しかし、共に歩めるか、ですか...まあ、業界の方々がどうしようと、
わしゃもう知らん、好きにしなはれ、と言うしかないですけどもね。


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「15」の縛り/徒花/OPBF×4/笑顔/笑顔その2

2016-10-08 21:00:17 | 話題あれこれ



今週はあんまり良い話題がなかったですね。
細野悟はIBFイリミネーションに惜敗。映像はまだですが、残念です。
日本スーパーフライ級タイトルマッチは、接戦ではあっても白熱とはいかなかったようです。
中川健太の試合ぶりは未見ですが、木村隼人に勝ったのだから、良い選手のはずですし、
今後が楽しみですが。

とりあえずそれ以外の話題を。あまりいい気のしないものも含みますが。


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別府優樹、14連続KO勝ち
15戦目を来年1月に終えたら、その次に日本タイトル挑戦を希望とのことです。
記事によると、新記録がかかる16戦目で、日本タイトルに挑みたい、ということですね。

以前にも少し書いたことがある、連続KO記録更新の是非ですが、
私は、別に弱い相手に勝って、記録更新となっても、
それはそれで仕方が無いことではないか、と思っています。


浜田剛史の15連続KO記録を、弱い相手に勝って破るとは何事だ!という意見は、
なるほど心情的にはあるのかな、と思う話です。何を隠そう私も、浜田剛史の偉大さについては、
話し出したら長いクチです。何せファンになって間もない頃の「直撃世代」ですから。

地方ですから映像はなかなか見る機会がなかったですが、主に佐瀬稔氏、田中誠一氏らが
渾身の筆致で描き出す不屈の琉球武士、浜田剛史の姿は、それこそ我が心中において、極限まで肥大していました。
しかし、実際に世界戦で見たその姿は、両氏の描いたそれをはるかに超越した凄まじさでした。
今なら「カリスマ」だなんだというところでしょうが、私にとってはもはや現人神目前、という世界でした。

しかし、それとこれとはまた別だ、とも思うのです。


たまたま若手のボクサーがKO勝ちを続けていて、その数字が「15」に近づいたら、
浜田剛史の記録を持ち出して、強い相手と闘え、という必然性は、どこにあるのでしょうか。
KOの数がいくつであれ、次の試合をどのレベルの相手と組むのかは、結局は陣営が
責任を持って決めねばならないことであって、15試合だからどう、というのは無関係でしょう。

もし浜田剛史が、今井房男をKOしていたら。ジョンジョン・パクインを4回にフィニッシュしていたら。
そうしたら、それから20年、30年の時を経て、連続KO中の若いボクサーが、強敵との闘いを
あと数試合先送りにしても許されるのでしょうか?こう考えると、ますます無意味な話に思えます。

実際、連続KOで注目された選手が、その数字とは別の部分で、技術的に未熟だったり、
経験不足と見えたまま、強豪選手に挑んで手痛い敗北を喫した、という例も、過去に見たことがあります。
その選手のキャリアにおいて、まだ「勝負」する段階は先であっても、誰も彼もが浜田右へ倣えで、
15試合を目処に、実力的に厳しい試合を闘った結果、その選手のキャリアが壊される可能性だってあるのです。


別府優樹とその陣営が、今後について、実際にどういう決断を下すのか。
そして、彼の現状が、どのレベルの相手と闘うに相応しいものか。
試合映像を新人王戦でしか見たことがないので、何とも言いようがありません。
しかし、世評がどうあれ、陣営には、選手に必要な経験を積ませ、強くなるために然るべき道を進んでもらいたい。
改めて、ただそれだけを願います。


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タイソン・フューリー、いろいろ大変なことになっているそうです。

以前、クリチコ戦前に、ドーピング問題についてあれこれ語っていましたが、
これではドーピングどうこう以前の問題です。

クリチコ攻略の試合は、内容自体はスペクタクルとはいえずとも、それなりに快哉を叫んだ部分もあったのですが。
好悪はそれぞれにしても、強烈な個性の持ち主で、王者としてどういう闘いを見せていくのかと思っていました。

報じられているあれこれが事実なら、ホントにがっかりですね。
ずいぶん図体のでかい徒花がおったな、で終わってしまうには惜しいように思います。


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11月11日、金曜日とはいえ平日に、神戸で大変な興行があります。
OPBFタイトルマッチ4試合、一挙開催。なんとも賑やかな。


そういえば、その昔、府立体育館で、世界戦とOPBFと日本を全部合わせると5大タイトルマッチ、
という興行を観戦したことがありますが...あのときは色々ありました。

世界獲る前の、はしっこくて強かった、故チェ・ヨーサム。
まだ頼りなかった本田秀伸。大東旭、マーチンさんに歓喜のKO勝ち。
町田和久、強豪ラフィー・モンタルバン(マンゴロー・イシマル)に強烈KO負け
(今考えたら、律儀にもよく受けたものです)。

そしてメインイベントが、語るも悲しい山口圭司KO陥落。
帰り道、寒風吹きすさぶ難波の街をとぼとぼ歩いたときの情けなさと来たら、本当に...(嘆)

まあ、それはともかくとして、ボクシングにまつわる喜怒哀楽を、全部ひっくるめて
顔面に叩きつけられたような、今にして思えば、ある意味凄い興行ではありました。


今回のカードは、山本vsヤップが事実上のメインでしょうが、中谷正義も試合の機会が巡ってきましたし、
久保隼の捲土重来にも期待しましょう。山中のサビージョ戦は、これまた試練の一戦でもありましょうし。

当日はなんとか会場に駆けつけたいなと思っております。しかし終了時間がどうか。
終電がけっこうシビアだったりするのですよね、神戸中央だと...。
最悪、途中退場も覚悟せねばなりません。悩ましいところです。


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なかなか味わい深いツーショットですね。

写真というのは恐ろしいもので、にっこり見交わす顔と顔、のはずなのに、
一見した構図とは裏腹の印象が、しっかり見る者の目に焼き付いたりするものですね。

しかしまあ、いつまでもようやるなぁ、という感じですね。
まあ、他に行く道無い人と、他に持って行くとこ無い選手の、ある意味良い組み合わせなんでしょうけども。


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おまけ、というか、もひとつ笑顔の写真

この記事に、この写真のセレクト、どうなんすかね。
やっぱ、悪意を感じてしまうんですが...私の心が歪んでいるせいでしょうか。




コメント (7)
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