現実問題、インド洋で給油を止めるわけにはいかないと、国民の大半が考えている。自民党はそこを付け目に、小泉郵政選挙と同じ、一点突破の大勝負をしようということだろう。
ねじれ現象は変わらないが、「国民の支持」という大義を取り付けることができる。
民主党も、現実は分かっているが、建前上、テロ特措法そのものは続けるわけにはいかない。別の形で日米関係をつくる必要がある。
自民党は、その変化球を投げる瞬間の隙を衝こうというわけだが、はたして、「江夏の21球」のように、小沢は21世紀の球を投げられるだろうか。
小沢の21球は、突然、指をひねって、球筋を変える必要にせまられた。
9回裏2アウト2-3。3塁からホームスチールを狙う自民党は、現状の日米関係の危機を訴える。
投げる小沢は、アメリカ支援を新しい日米関係のカード球にしたい。
しかし、対米カードである以上、投げる前に球種を明らかにはできない。国民にも見えないそのスキに、自民党は国民に「日米関係を損ねたら大変なことになるゾ」とホームスチール。
国民は、どっちを信じるだろう。
自民党の言い分は、これまで通りだから分かりやすい。
民主党の球筋は、アメリカに、タダでは言うことを聞きませんよという駆け引きに出ることだ。
これまで通りでは、アメリカは日本の立場を無視して、米朝関係、米中関係を勝手に進めている。安保理でもじゃまをし、相変わらず原爆投下は当然だったと言い、挙げ句の果てに慰安婦決議までした。
しかし、民主党が力を持ったことは、日本をアメリカの「都合のいい女」から変身させることになった。
日本では、参院選で自民党は「お灸を据えられた」と、首をすくめて見せたので、国民の多くが「気が済んだ」。
そこで、次の総選挙で、「民主に任せたら、日本はどうなるかわかりませんぜ、いいんですかい」とおどせば、21球目の見えない国民はどう動くだろう。
日本国民のレベルが試される。同時に、小沢の21球こそ見ものだ。
それでも、
占い俯瞰の占い師には
「どうでもいいですよ~」