魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

痴漢外交

2023年04月27日 | 日記・エッセイ・コラム

中国の駐仏大使が、旧ソ連国には主権がないと発言し、ヨーロッパ諸国が激怒した。
マクロンのおバカ発言の効果を探る為、フランスの感触を試したのだろう。猛反発で直ちに、本国政府は訂正したが、今のところ大使を更迭したりしていない。これが、「中国はしたたか」と言われる外交におけるサラミ作戦だが、有り体に言えば、「痴漢作戦」だ。
電車の痴漢は、チョコチョコと当たりを付けながら、相手が無反応でいるとドンドン図々しくなり、少しでも反撃の様子を見せると、とりあえず、サッと引き、何事もなかったような顔をする。

中国は、どの程度の発言や行動が反発を受けるかを観察する為に、常に具体的な行動に出る。欧米や日本のような立前や察し合いは、ほぼ皆無だ。現象だけを見ている。
欧州や日本、それにインドなどは血液型Aが多い「A型」文化だが、中国、モンゴルなど、大陸中央は「B型」文化だ。インドや日本は相当B型比率が高いので、正しくは「AB型」文化で、A、Bどちらの発想も理解する。朝鮮半島も「AB型」寄りだが、長期の大陸文化の影響で、本家より「B型」的になっているが、「らしくするAB型」の態度でもある。

何事もそうだが「違い=上下」ではない。にもかかわらず、上下で物事を見ようとするから間違いや衝突が起きる。男女、東西、大小、器用不器用などに優劣を付けて考える者は、結局自分が下になる。なぜなら、もともと存在しない上下を、無理に上げたり下げたりしてバランスを崩すから、必ずその反動が起こる。そして、その結果、争いが起きる。
中国を「したたか」と見るのは上下の発想だ。こちらが対応できない部分を上の「したたか」と決めつけ、自分の発想や行動原理を客観視することもしない。

現金文化
極論すれば、中国は物質、欧州は精神世界にいる。これは原因の話であり、従来考えられている東西のイメージとは逆だ。精神的な東洋とは物質発想の極まった結果で、西洋の物理発想は精神探求の極まった結果だ。物質だけ見る東洋は対応の心がけが哲学になり、精神世界から現象を見る西洋は物に神性=普遍性を見いだす。
この、外見を見る東洋と、内面を見る西洋の認識ギャップは、グローバル化の中で却って大きくなっている。互いは未だに自分の視点からしか相手を見ていない。

中国は「したたか」でも何でもない、ただ現金なだけだ。戦略もルールも関係ない。精神や理想もないから言葉には意味がない。どんな大言壮語でも言いたい放題だ。
今回の駐仏大使発言も「言ってみた」だけで、その反応現象に意味がある。したがって、政府の立場表明にも意味はない。
この中国の言動を、西洋原理のルールや思惑で考えると理解不能の「したたか」になる。脈絡のない言動で、結果だけは着々と得ているからだ。原理原則や約束事、言葉の論理性で理解しようとすればするほど「やられ」てしまい、腹を立て不信感が増す。
中国が繰り返して言う「実際の行動で」を裏返せば、ルールや約束事などただの「紙くず」、空念仏だと考えていると言うことだ。

痴漢に法律や倫理は意味がない。物理的反撃か、捕まえるか見逃すかだ。
人の脳内はファッションに現れる、社会の中身は芸術やデザインの文化に現れる。
知性が複雑になるほど中間色が好まれると言われているが、中国文化の形状や色使いはどういものだったか、思い出してみれば良く解るかも知れない。


個々独立

2023年04月25日 | 日記・エッセイ・コラム

ドイツ経済気候保護省次官が来日して、「日本は環境に恵まれているから、輸入しなくても再生可能エネルギーで自立できる」と進言した。
全くその通りだと思う。にもかかわらず、日本は何故、資源問題に汲々としているのか。
答は簡単、主体性がないからだ。
完全自給自足していた日本だったが、黒船に従い開国した結果、産業革命パラダイムに組み込まれ、戦争までして、身の丈を超えるモビールスーツで生きることになった。その結果、大国にならい化石燃料に頼り、今は既に、再エネ転換のゲームチェンジの最中にもかかわらず、またも、誰に従うかと周りの顔色を窺っている。

今や大きな海外資本を持ち、世界をマネする必要も無くなったのだから、日本は主体性に目覚め、化石燃料から脱却して、むしろリーダーになっても良いはずだ。
緊急避難の原発はやむを得ないとしても、フクシマから十年以上経つにもかかわらず、ほぼ全く再エネ転換が進んでいない。日本はトータルな再エネ計画を作らず、始めから原子力をベースロード電源だと言っていた既得権の国だ。ウクライナ戦争を待ってましたとばかりに、むしろ本格的に原発に向かっている。
原発の廃棄物処理は目途も立たず、処理水さえも結局、海に流すしかない。

既得権と闘うヒマはない
既得権を排除できないなら、無視することは出来る。汽車や車が走る時、馬車や篭屋が反対したが、新交通の発展と共に消えた。
既得権の手薄な部分の再エネ発電と企業誘致をセットにして地域活性化を進め、徐々に利用を広げていけば良い。いきなり家庭電源から始めようとしても既得権があるから何も進まない。現に今も他国と比べほとんど再エネ化が進まず、抵抗勢力を力づけている。

再エネは既得権が生まれる前の状態に戻すことから始めるしかない。もともと、電力会社やガス会社など無かった。
小規模発電や簡易水道などを用いれば、個人、地域単位で充分やっていける。完全循環型の江戸時代には至る所に、水車やため池、そして肥壺があった。水車は小水力発電に、ため池は簡易水道にと復活させ、ゴミと下水処理は難しいが今の技術を応用すれば解決策はいくらでも考えられる。大規模インフラはその過程で利用すれば良い。
一方、地下や海水温度を利用した地域冷暖房をすれば、個人の冷暖房エネルギーを低減でき温暖化の一助にもなる。
大規模インフラから切り離して自立することを「オフグリット」と言うのだそうだが、もしかすれば生きているうちにそういう世界が見られるかもしれない。無理か

これから世界は、脱畜産、脱化石の時代になる。過去250年の産業革命パラダイムは、動物を骨の髄まで利用する古代の最終段階だった。馬の尻尾や猫の皮で楽器を奏でるのもその名残だ。毛皮や鯨の脂のランプは要らなくなった。ほとんどは電気でまかなえる。
その電気は化石燃料や原子力に頼らなくても、いかようにしても得られる。原発は一見魔法のように素晴らしい方法だが、恐ろしい対価が伴う。


一口十万

2023年04月22日 | 日記・エッセイ・コラム

今回の大河は微妙だが、話はいわゆる「金ヶ崎の退き口」と言われる撤退戦の話になった。浅井朝倉の挟み撃ちから逃れる信長連合軍の遁走劇を「退き口」と言うが、この「口」とはなんだろう。
現代的な言葉では「出口」と考えて「脱出口」のような場所を考えてしまうが、これは「こと」のようなニュアンスだろう。
現代では「株一口」のようなところに残っているものの、若い世代にはどの程度、実感があるのか疑問だ。おそらく、この半世紀ぐらいで消えた語感ではなかろうか。

戦後まで残っていた、和語的な皮膚感は近年、さっぱり理解されない。歌の歌詞も漢語や英語で埋め尽くされている。「すき」や「ほれた」も「愛してる」になった。
言葉もやたら省略した暗号になり、「ドロンします」のように、状態を体感的に理解するのではなく「www」の視覚を「草」に言い換えるような記号理解に変わった。
平安や江戸の停滞時代に蔓延した掛詞や洒落は、まだ言葉で発して体感するものだったが、「草」は視覚で、体感から離れた非現実的観念理解だ。
日本社会の教養レベルが上がり、観念的にコミュニケーションを取るようになったからだろう。

そんな社会でも、古さが残る世界では「一口、10万円から」の言い方が残っている。現代の人が言うとすれば、基本単位の意味で「基単、10万円から」とか言うのだろうが、こういう漢語には幅がなく特定の場合しか使えない。「どうも」には「御免」も「感謝」も含まれる。
古来よりの「口」は、「どうも」や「あれ」とか「なに」のように幅が広い。「いける口」と言えば酒に強いことだし、「良い仕事口」を探してやろうとか、「宵の口」とか、おそらくは「くちおしい=悔しい」もこれから始まっているのではないか。また、「口説く」も口で上手く言うのではなく、「なに」を解く、「何する」のようなニュアンスから始まったのかも知れない。
とにかく、昔の言葉の基本は以心伝心で厳密性がなかった。「退き口」は、今なら「退却談」とか「敗走劇」と、身も蓋もない漢語になるのだろう。

言語明瞭、意味不要
言葉が曖昧でも通じるのは、それだけ現実をよく見ていると言うことで、逆に、言葉が多様で厳密になるほど現実が見えなくなる。
科学時代、ネット時代の現代人が何も見えなくなっているのは、言葉に囚われるからで、見えない分だけ、動画・視覚でしか理解できなくなっている。イメージの貧困と言うより、イメージ障害だ。

近頃では、評論家やコメンテーターと言われる人たちも、あるいは小説に至るまで、こうした、言葉の含蓄を切り捨てて語る。事象の正確性にばかりこだわり、「まー、なんですなあ・・・」のような幅を暗示する言い回しも受けない。場合によっては、受け手の表面理解で炎上する。
これは日本だけではなく、文字と画像しかないネット時代の世界的現象であり、もし、分断というものがあるならそれが原因だろう。ただ、「分断」という理解の仕方も、人間の類的本質を忘れた、極めて短絡的な理解の一つと言えなくもない。


正統聖戦 2

2023年04月21日 | 日記・エッセイ・コラム

共産教を標榜する中国だが、中華の本質は実利だから、欧米の言う「人権」が死活をかけるほどの動機とは理解できない。利害の為の言いがかりだと思っている。
しかし、一神教の欧米にとっては、神の創造物である人間追求の過程で発見した「人権」は、自らの存在に関わる死活問題だ。
中国共産党がこの点を理解しなければ、安易に一神教への共産教聖戦を始めてしまうかも知れない。

大義を騙る
中国と台湾は、共産党と国民党の南北朝のようなものだ。実質は北朝の世界になっていても、南朝ががんばっている。しかし、いい迷惑なのは地元の台湾だ。南朝の逃げ込んだ吉野のように喜んで迎え入れたのではなく、その逆で、地元の台湾はひどい目に遭った。
中国共産党が革命統一したいのは国民党であって、台湾の島ではなかったはずだ。
中国大陸が台湾を統治したのは侵略民族モンゴルの清朝による1683年の併合からであり、しかもその清朝の手で日本に割譲・放棄されている。日本が台湾を返還したのは清朝の後継者と称する国民党の中華民国に対してであって、実は本来返還する相手の清朝は無かった。
つまり、台湾は中国共産党でも国民党でもなく、台湾人のものだ。国民党はただの居直り強盗だ。

中国共産党の夢は台湾統一ではなく、国民党折伏による中華統一なのだから、中国人と自認する国民党員だけが大陸に帰れば良い。それで共産党の夢は達成し、台湾は古来の独立を取り戻すはずだ。中国はことあるごとに、「台湾は古来より中国不可分の領土」と言うが、大きな勘違いか、大嘘つきだ。
台湾はこの点を強調し、台湾の土地を中国の一部と見なすのは、侵略の論理であることを世界に広報すべきだ。
米国を始めとする国連加盟国も、国民党折伏と台湾併合とが同じではない点を明らかにし、「一つの中国」に台湾が含まれないことを改めて決議すべきだろう。
もし、これに中国が従わないのなら(従わないが)、共産党中国に侵略国の烙印を押せば良い。
そうしておけば、中国の本質は中華の面子を重んじるから、いずれ中華人民が侵略教の共産党を排除し、中華の尊厳を取り戻すだろう・・・だろう


正統聖戦 1

2023年04月21日 | 日記・エッセイ・コラム

占いは外道であり異端だ。なぜなら、正統ではないからだ。だが、正統は時代によって変わる。占いが正統だった時代もある。占いでは、吉凶を正統か異端かで語るのだから皮肉なものだ。
現代の正統は科学だが、科学そのものも時代によって変わってきた。
今日、科学を疑う人はいないが、天動説は千年にわたってその合理性を覆せず、誰も疑わなかった。
だからといって、科学を否定する話ではない。ただ、科学の「でしょう(出自)」が一神教であることは念頭にあっても良いだろう。

何しろ、一神教は他の神の存在を認めない。その絶対信頼ゆえに、正否を正す手法が可能になった。東洋的な「ま~るくてしかくいもの」のような多元的で融通無碍な考え方の否定から始まり、その結果発見した不確定性原理に至るまで、科学には一神教の一元論が生きている。近年語られる多様性も、多元論のことではない。
産業革命パラダイムは科学万能の時代だった。もちろん今もそうだが、この科学時代に生まれたのが共産主義であり、共産主義は宗教を否定する。つまり、語るに落ちている。共産主義自体が一神教であり、一神教は唯一神の為に異端・邪教を滅ぼさなければならない。キリスト教とイスラム教が争うのも、互いの「正しい神」の為だ。そして重要なことは、共産主義は科学を否定していない。

布教ありき
共産主義と自由主義が争うのも、宗教戦争であり、「In God We Trust」が「プロレタリアの神」に勝利した。しかし、「特色ある共産主義」の中国共産党は残った。
目前の最大問題は中国共産党だ。
元来、中華には遠征制服はない。なぜなら、世界の中心から出て行く必要はないし、「商」の中華文明はそれが割に合わないことを知っているからだ。元寇は侵略のモンゴルと中華冊封の合体した例外だ。
しかし今、中国を名乗っているのは「布教」を是とする共産党だ。一神教は「布教」そのものが教理であり、大航海時代の先兵も宣教師だった。宗教は「布教」が命だ。「正しい神」はシェア率によって、皆が納得すれば正しい神になる。

したがって、当然の事ながら、一神教の最後の手段は「力」になる。米ソ冷戦は現代の十字軍戦争であり、本当の意味の「東西」ではなかったが、中国は「東」の真打ちだ。
本来、流儀の違いから、東西戦争は起こらないのだが、悪いことに現在の中国は共産主義という西の一神教を原動力にしている。
一世紀前の日本は、欧米の一神教に対抗する為に引っ張り出した「神国」を原動力にした結果、聖戦に突き進んだ。中国の共産教の聖戦も止まれない。
→<正統聖戦 2


ハニカム

2023年04月18日 | 日記・エッセイ・コラム

自転車ヘルメットを買おうと思ったら売り切れていた。
何より、軒並み一万円以上するから、ヘタをすると自転車より高い。
こんな馬鹿な話があるかと、検索すると、千円ぐらいのものもあるにはあったが、自転車屋の店頭にはない。
たまたま、意図せずグーグルアシスタントが起動したので聞いてみた。
「自転車ヘルメットは工事用ヘルメットでも良いですか?」と聞いてみた。
すると
「勘違いしないで下さい。工事用ヘルメットは落下物を防ぐ為の物です」と叱られた。

側頭部や後頭部が保護されないことかと思ったが、自転車ヘルメットの方がもっと開いている。左右に突出していることでカバーするのだろうが、工事用ヘルメットもそれぐらいのカバーはする。要は「工事用」だから違うと断定したのだろう。ChatGPTにしてもそうだが、AIは子供のような短絡的決めつけをする。まだまだアテに出来ない。

ヘルメットを付けろとは言うものの、何を自転車ヘルメットと認めるのか分からない。
何も指定が無いのだからヘルメットと名がつけば良いはずだ。
とすれば、ミドリ安全の「折りたたみ防災ヘルメット」でも良さそうだ。
紙のヘルメットはどうだろうと思い、検索すると、やはりあった。2016年に既にダイソンの(発明?)賞を受賞している。要はハニカムボール(蜂巣玉)の応用だ
軽いし小さくなるから折りたたんでポケットに入る。固形のヘルメットでは不可能だ。
500円ぐらいだと思うが、まだ本格的に売ってない。今回の法改正で出てくるかも知れないが、それよりも早く百均に出るかも知れない。
https://www.youtube.com/watch?v=Suf0oAC7YSc

紙といえどバカにならない強度で、もしもの一回の為ならこれで充分だ。
何でも作るダンボール会社は今がチャンスだ。この際、500円のダンボールヘルメット、待ってま~す


マカロン

2023年04月13日 | 自動車人間学

フランスのマクロン大統領が、習近平と会って、「EUは米中に巻き込まれるべきではない」と発言し、中国は喜び、欧米は怒った。
欧米にしてみれば、ウクライナと台湾は繋がった問題だが、中国は一緒にされては困る。
中国はウクライナを「北朝鮮六カ国協議」のように利用し、台湾は内政の核心利益として欧米に手を出させず、やりたいようにやりたい。
マクロンは結果的に、習近平のこの思惑を「後押し」した。

フランスの伝統的な独自路線と言ってしまえばもっともらしいが、ナチスに占領されていたのは何処のどなたですか?と、欧米は言いたいだろう。
マクロンの理想の「話し合い」はプーチンには全く通じなかった。
何でここまで「××」なのだろう。

自動車人間で見れば話は簡単だ。マクロンはゴリゴリの「シャーシ」で、習近平も「シャーシ」だ。どちらも顔を合わせることを最も重視する。だからプーチンに会いに行った。意味も無く!?
ところが、プーチンは「エンジン」で、結果と事実を重視する。何の結果も無しに、圧力だけを掛けてくる「シャーシ」には耳を貸さない。ちなみに安倍元首相も「シャーシ」
しかし、「シャーシ」同士のマクロンと習は、互いの熱い空気に意気投合した。
そして、どうにも場違いなマクロン宣言が出たが、総批判されると、直ぐ訂正した。脈絡もなくコロコロ変わるのも「シャーシ」
これは、習とマクロンで挟んだマカロン劇か、中米に挟まれたマクロン劇か、まったく笑劇だ。

プーチンを説得できるのは、面子でも理想でも情熱でもなく、利害=駆引きだ。現実に交換材料を提示するのも大切だが、それがどのように利があるか説明することも大切だ。強引に言いくるめるのも、本人の信じていることを否定するのも逆効果だ。
しかし、いずれにしても掛け違えたボタン。手遅れ


突然来日

2023年04月12日 | 日記・エッセイ・コラム

木星牡羊座で日本は千客万来だ。パフェット氏が日本に投資すると来日した一方、
ChatGPTのオープンAIのCEOが来日して、首相始め政府関係者と会い、協力を求めた。
各国で警戒される中、積極的な関心の高い日本を突破口と見たのだろう。
経済発展の糸口を模索する日本としても、開発拠点を日本にするなど、悪い話ではない。
早速、経産大臣は活用を検討したいと会見で宣べ、日本中が盛り上がっている。

一神教の欧米は科学技術に懐疑的なところがあり、新しい技術が出る度に抵抗が起きる。逆に、中国の遺伝子操作ベビーや韓国の卵子収集によるES細胞事件など、神を戴かない東洋では、恐ろしいほど抵抗がない。無論、日本も例外ではない。
もともと科学は、この世を定める唯一神への信頼から始まったものだから、概念を超える技術が現れると、神のお許しがあるかと心配になり、立ち止まる。
万物は流転し、確かなものなど無い東洋では、科学的発想は生まれなかったし、同時に、使える物は何でも使うから、歯止めがない。
中国でAIを禁止するのは中国共産党に不都合なことを言い出す庶民レベルで、共産党自身は熱烈開発している。

欧米のアイデアを爆用するのが中国だから、欧米が恐れて立ち止まっても、中国によって神の罰は下される。
ならば、その前に中国を上回る結果で、「毒をもって毒を制」しなければならない。それができるのは日本だけだ。
ChatGPTに尋ねると、間違いを含んだ答をもっともらしい顔で答える。
「色々問題は多いが、分からない不安を解決しながら進むのが科学」と言う、オープンAIのアルトマンCEOだが、突然の来日にはChatGPTの助言があったのだろうか。


未だ平時

2023年04月08日 | 星の流れに

4月6日、自衛隊ヘリが消息を絶ち、墜落と見られている。その一週間前、米ケンタッキーで米軍ヘリ2機が墜落した(衝突?)。

太陽が軍を表す牡羊座の今、木星も牡羊座。火星は愛国心のカニ座で90゜の凶角。30日は月もカニ座。6日は天秤座で満月。
結論的に言えば、軍のやる気が膨張し、愛国心のあまり事故が起こる。場合によっては国境紛争になることを意味する。
ちなみに、カニ座の中国は基本的に愛国心と内紛の国で、実は遠征制服は念頭に無い。しかし、国境に関しては死に物狂いになる。万里の長城や朝鮮戦争、現在の周辺侵略と国境紛争もそれを表している。問題は何処までを自国と認識するかだが。

事故発表で、情に厚い浜田防衛大臣は言葉を詰まらせた。天秤座の大臣も天秤座の月で感情を抑えきれなかったのだろう。
加熱する国境に送り込んだ、おそらく最優秀の幹部達が乗っていたであろうヘリの事故だ。自衛隊幹部OBも沈鬱な表情をしていた。赴任したばかりの師団長は乙女座でガソリン。確かに極めて優秀だったと思われる。
だが、しかし、軍人という鬼界の人であることを前提に情を捨てて見れば、これは失策だ。赴任したばかりの気負いもあったのだろうが、原因はどうあれ、幹部とそろって一機のヘリに乗り込むことの危機意識の欠如は、おそらく、師団長一人の問題ではない。自衛隊全体の認識の甘さだ。視聴覚機器が発達した、ネットワーク戦時代には考えられない。ロシア軍と同じ弱点を抱えているのではなかろうか。

組織全体を覆う空気は、内部にいると気づかない。自衛隊はまだ良い方だ。日本全体を覆っている「組織ボケ」は、政財官全てに及び、上に異を唱えられない「腐った鯛」になっている。何がそうか、何故そうなったかは一言では言えないが、結局は、黒船以外に改めることは出来ないだろう。


北の大地

2023年04月06日 | 星の流れに

火星がカニ座に移った。半年も続いた双子座の火星の間に、急激な円安が進み悲鳴が上がったが、今度は円高の傾向を見せている。
世間は常に過剰な騒ぎに実体を見失う。牡牛座の天王星、水瓶座の土星によるコロナ騒動は3年におよび、火星・双子座の時期には円安に火がついた。
あれだけ騒いだ円安も、惑星の配置から考えれば、日本にとっての大チャンスだったはずだ。騒ぎによって、賃金アップは進んだものの、対外的にどれぐらいチャンスを活かしたのか今のところはよく見えない。凶星による吉運だったので、表面上の貿易赤字などが目立ち、苦笑いというところだ。

今度は、火星・カニ座の十室で悪目立ちし、円高だ。カニ座の中国の過激行動にも困っている。
ただ、カニ座の次に獅子座に移れば一時的に日本は忙しくなり、当面、出費がかさむも、資金流入もあるので全体としては良い傾向だろう。
2008年からの山羊座の冥王星で、日本は苦労したが、ようやく水瓶座に移ったので、ジワジワと長期上昇が始まる。その追い風となるのは大変貌が始まる水瓶座のロシアと北海道だ。(目にはさやかに見えねども)

ロシアに対し最も良い立ち位置にいるのは日本なのに、相変わらず利用できない。むしろ中国に利用されている。
カニ座の中国にとって水瓶座のロシアは第八室の「相続=他人の金」であり、水瓶座にとってカニ座は第六室の「職場」にあたる。つまり、持ちつ持たれつの現金な関係だ。
天秤座の日本にとってロシアは「子供(投機・楽しみ)」にあたり、恋愛対象でもある。ロシアにとって日本は第九室「哲学(遙かなる憧れ)」であり、思慕の関係にあたる。「マイフェアレディー」のヒギンズとイライザの関係だ。
結局、国際関係は「ぜに(利害)」がものを言うのかも知れない。

一方、日本自身の中では、北海道がこの「子供(投機・楽しみ)」にあたる。既に数年前からその傾向は始まっており、今後、北海道が日本の心の支えになるだろう。苦労は多いが。


情報漉し

2023年04月05日 | 日記・エッセイ・コラム

選挙や社会認識を恣意的にリードする為に、数多の偽情報がネット上に飛び交っている。露骨なフェイクや成りすましは、誰がこんなものを信じるんだろうと思うような記事やコメントもあるが、かなりレベルの「高そうな」フェイク記事もあり、社会コンセンサスに与える影響は確かにありそうだ。

情報源の信憑性について様々なことが言われているが、重要なことは「色即是空、空即是色」の心得だろう。
情報リテラシーやフェイクに騙されない為には、ファクトやエビデンスが重要と言われるが、それこそが論語読みの論語知らず。よく知れば知るほど、真意、実体から遠くなる。科学による成功と、そこに関わる人間の本来の目的とは必ずしも一致しない。
情報という素材の正確さを追求する科学的方法に拠れば、正しい認識につながるかと言えば、そうとは限らない。真逆の結論に至ることもある。人類に貢献する為に生み出されたものが、戦争の道具になるのは、ごく普通のことだ。

情報の海の中で生きるには、情報をそのまま飲み込む選別能力より、情報を「漉しとる」能力を身につけねばならない。
「正しい情報」を選別したところで、正しさは変化する。

身につく情報を漉しとる
情報に接するには、先ず「清濁併せのむ」心がけで見聞し、自分の中にある漠然とした「善意」と照らし合わせながら実体を浮かび上がらせていく。あくまで「善意」であって「正義」や知識ではない。正義や知識など形あるものは、実体を曇らせる。ここで言う「善意」とは歪みのない感性のことだ。
元々、「正しい情報」など無い。同時に、ウソの中にも真実はある。正義、悪、虚実などは、構成の結果生まれるものだから、情報の断片を自分自身で再構築しなければならない。だから、自分の中にも確たる物差しや設計図など持たない方が良い。
断片情報の集積による再構築はAIと似ているが、再構築の取捨選択にただの「無」ではなく、「善意」の感覚が加わることで、多くても無意味な情報と、少しであっても重要な情報とを漉し別ける。

ネット上の情報の実体を把握することは、人の話から「本当のところ」をくみ取る術にも通じる。他人の為に「ひどい目に遭いました」と訴える人の、一方的な話の中から、真実を洞察しなければ、解決策は出てこない。
この能力を身につければ、中朝露のような情報統制下でも、情緒一辺倒に流される社会にあっても、情報の壁の背後で何が起こっているのか感知することができる。

ウソをつく人の話は先ず、聞くべきだ。火のない所に煙は立たぬ。語るに落ちる。馬脚を現す・・・。そこには何かしらの真実の断片が含まれている。だが、事柄の信憑性や、論理の整合性を確認しようとしてはいけない。たちまちその話の中に迷い込んでしまう。
何よりも、遠目に眺めることが大切と言うことだろうか


選手交代

2023年04月01日 | 星の流れに

火星双子座の後遺症がアメリカの金融や対中露を揺さぶって、双子座のトランプ個人も揺さぶっている。
一方、火星がカニ座で、中国が早速動いている。習近平は中露連携をアピールし、ホンジュラスを金漬けにして台湾を中国の一部と認めさせた。さらに、日本のアステラス社員をスパイ容疑で逮捕した。早い話、露骨な力業に出た。
おそらく、習近平のお気入り達のご機嫌取りだろうと言われている。
習近平もトランプと同じ双子座で、この半年焦りが高じ、しなくても良い無理をしてきたから、反動が出る。それが、側近達のヤラズモガナになり、中国の暴挙になっている。
もっとも、当面はそれが中国にとっての好都合になるのだから、何とも言いようがない。

この余波を受けるのは日本で、木星が再び牡羊座(対峙の七室)に来て、WBCの優勝やイギリスのTPP参加など賑やかだが、火星がカニ座(社会的立場の十室)で矢面に立つことになる。
習近平と偶々同時にウクライナに行った岸田首相は、世界中から勇気をたたえられ、図らずも目立った存在になってしまった。
サミット中に、火星は岸田首相の獅子座に移る。武運長久のあらんことを。