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名古屋&多治見の旅2018【文化のみち・橦木館】

2018-02-03 | 名古屋&多治見の旅2018

名古屋で近代建築観察会に参加した朝、朝一で高速バスで来たので、

集合時間まで2時間ほど、白壁地区のお屋敷を見学することに。

この辺りは10年ほど前に家族でやって来て、東山動物園で遊び疲れた子供たちが車で寝てる間にダッシュで回った

界隈なので、もう一度ゆっくり見学したいと思ってた。

こちらの橦木館は陶磁器商として活躍した井元為三郎が、大正末期から昭和初期に建てた邸宅。

約600坪の敷地の中に和館、洋館、二棟の蔵、茶室、庭園が残されている。

 

 

明治20年代になると輸出向けの陶磁器の比重が高まり、こちらの地区で美濃や瀬戸から

仕入れた白素地に上絵付け、焼付けをし、完成品として世界各地へ出荷していたそう。

昭和初期には600をこえる上絵付工場があり、最盛期には日本で作られた輸出用陶磁器の7~8割がこの地域で生産されていたとか。

 

玄関入口周りはさすがにやきもので作られたアーチが貼られている。

 

 

扉上部にはアールデコ調のステンドグラスが入り、

 

 

玄関ポーチの天井にはブルーのガラスが魅力的な星形のかわいい照明

 

 

内扉にも細かい幾何学模様のステンドグラスが入っている。

 

  

洗面所入り口上部には小枝にとまる鳥のステンドグラス。

橦木館のステンドグラスは宇野澤スティンド硝子工場草分けの職人、梅澤鐵雄の作品だと推測されているのだそう。

 

 

そして前回来た時にはあまり気付いてなかった洗面所の中がすごいタイル貼りに。

 

 

 

 

壁面は透明感のあるつややかなタイルが貼られ、

 

 

床面にはグレーのグラデーションが美しい無釉モザイクタイルと上品な取り合わせ

 

 

トイレ内も大き目の窓が二つもつき、周りは白いタイルに囲まれて

明るく清潔感漂うトイレだった。

 

 

1階の旧応接室にもテラスに面した扉の欄間にステンドグラスが入れられている。

 

 

2匹の鳥が向かい合ったデザイン

 

 

応接間の扉などには象嵌細工で作られた模様がとても繊細。

 

 

 

 

 

 階段の腰壁は手斧仕上げに。

 

 

2階の浴室も総タイル貼りで水色のタイルがさわやか。

 

 

2階の旧娯楽室

  

 

サンルームとの境に入れられた欄間のステンドグラス。

クローバーやダイヤなどトランプのようなデザインが楽しい。

 

 

色の入った型板ガラスも美しいなあ

 

 

ここの娯楽室に続くサンルームがまた素敵。

広くとられた窓からは明るい光が差し込んでいて、

 

 

スクラッチタイル貼りの腰壁、網代模様に貼られた床のタイルは

重めの色合いだけれど、明るいサンルームなので程よい渋さ。

 

 

旧娯楽室は展示室になっていて、輸出陶磁器関連の展示があった。

銅板転写用の銅板かなあ。

とても細かい模様が彫り込まれている。

 

 

井元商店が扱っていたカップ&ソーサー

井元商店の製品は主に輸出向けだったため、国内にはあまり残ってないそうだが、

こちらのカップ&ソーサーは長年米国で使用された後に、里帰りした貴重なものだそう。

ライトブルーの優しい色合いやデザインも斬新だなあ。

他にも輸出用の陶磁器や資料などがいろいろ展示されていた。

 

 

1階へ下りて、和館の方へ。

和館では書道展が開催中。

和室や洋室、茶室など、貸室もされているそう。

 

 

庭園から見た和館。

 

 

洋館

 

 

洋館のテラスにもモザイクタイルが敷き詰められていた。

 

 

 


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