m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

東京モザイクタイル&建築巡り【目黒雅叙園・百段階段】

2022-12-16 | 東京タイル&建築巡り2022

東京で最後に訪れたのは、目黒雅叙園の百段階段。
百段階段までのアプローチのエレベーターからして、漆に螺鈿に金と、
豪華絢爛。


エレベーターの全面がこの有様。


百段階段は1935年に建てられた、ホテル雅叙園東京で現存する唯一の木造建築。99段の階段廊下が7つの部屋を繋いでいる。


階段廊下の天井を見上げると、天井にもくまなく花々が描き込まれた扇が
描かれている。


最初のお部屋は「十畝の間」
最も格式の高い間だそうで、黒漆に螺鈿細工が煌びやか。


天井は格天井で、荒木十畝による花鳥画が描かれ、格縁は金具と細かな螺鈿細工で装飾されている。


控えの間のの天井も。


床柱は節のある重厚感のある銘木が使われ、長押には螺鈿細工がたっぷりと。







床框にも。



床の間周りだけでなく、全ての長押に施される螺鈿細工。
組子細工も細やか。


お手洗いの天井装飾も抜かりなく。


そして最も豪華な部屋といわれる「漁樵の間」へ。


なんじゃこりゃ、っていうような、ほぼ立体に近い浮彫が施された床柱にまず驚愕。
樹齢280~300年の直径60cmの檜が使われているそう。


全ての壁面や柱、天井は純金箔、純金泥、純金砂子 を使用した日本画と彫刻で埋め尽くされている。


未だかつて、こんな豪華な部屋を見たことがあっただろうか?!



天井も金ピカ。
そして天井の草花は絵ではなく、彫刻されてる~



更に階段を上がり次の間へ。


「草丘の間」へやって来た。
この日、企画展をしていた水墨画が飾られている。
部屋の雰囲気ともマッチしてよい展示だった。


天井には秋田杉に15の花鳥画が描かれている。
格天井の一区画が大きく、それぞれの絵が見応えがあった。


雀が何羽も描かれてた絵も可愛い~


他にも様々な種類の鳥が生き生きと描かれていて、



花との調和が美しい。


そして、「静水の間」へ。
次の間は橋本静水による欄間や天井画。


扇子をモチーフに季節の花々が描かれていて、雅やかな趣。




奥の間には池上秀畝の鳳凰・舞鶴が描かれた天井画。
 

格天井も格縁が二重になっていてゴージャス感が増してる。




「星光の間」奥の間の床柱や四隅の柱、長押などに北山杉天然絞丸太が使われている。
板倉星光による四季の花々やタケノコや柿などの食材も描かれていた。



欄間に描かれた日本画が角丸なので、今までの部屋と違って、やわらかな印象。






「清方の間」へ。


こちら、次の間は又扇子がモチーフ。鏑木清方によるもの。




格天井と網代、そして扇子が合体したような凝った細工の天井。


こちらの部屋も展示物と部屋が一体となっていた。


同じ扇子でも趣向が違う天井。


奥の間の床柱は、北山杉の天然総絞丸太で、今ではなかなか目にすることのできない逸材だそう。

百段階段、とても堪能できた。
この後はホテルのバスで駅まで送迎してもらえ、短かったけど、超充実の
東京二日間のタイル&建築巡りを無事終えたのだった。

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東京モザイクタイル&建築巡り2022【カトリック目黒教会他】

2022-12-12 | 東京タイル&建築巡り2022

東京タイル巡り&建築巡りもラストスパート。
最後に目黒雅叙園の百段階段へ行こうと、目黒駅を降り歩いていると、
カトリック目黒教会の前を通りかかった。
見学ができるようだったので、立ち寄っていくことに。


アントニン・レーモンド設計により1956年に建てられた鉄筋コンクリート造の教会。


聖堂内、内陣もシンプル。
サイトによると、
金色の天蓋の後ろの四つの円は聖なる三位一体(「父」「子」「聖霊」「教会」)を表しているという。


壁と天井は、屏風を折り畳んだような折板構造という造りが見られる。
側壁の明り採りからは光が差し込む。


主聖堂背面には1階にも2階にもステンドグラスが入っている。


2階のステンドグラスは米国フィラデルフィア・ウィレットステンドグラススタディオの製作だそう。


主聖堂背面の1階には洗礼堂があり、その床がモザイクタイル貼りだった。


ステンドグラスはスリランカ人アーティストのデザインで、復活のキリストが描かれているという。


独特な色彩とデザインで、いいなー








コンクリート壁に十字の透かし彫りが入るのは2階への螺旋階段。


そして、おすすめされた杉野服飾大学の杉野記念館。
創業者の杉野夫妻の住居として建てられた建物で、
現在は非公開のようで残念。


門の隙間から見ると、石貼りの腰壁に、緑がかったスクラッチタイルが貼られてるようで、とてもいい感じの玄関ポーチだった。




タイル貼りの南目黒苑。


真紅のタイルが美しい。

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東京モザイクタイル&建築巡り2022【會津八一記念館&演劇博物館他】

2022-12-09 | 東京タイル&建築巡り2022
次なる目的地は、これまた加藤さんにおすすめして頂いた早稲田大学にある會津八一記念館。
途中、以前にも見に来た梵寿綱のドラード早稲田の前を通りかかったので、タイル部分をクローズアップしつつ写真に収める。
以前ほぼ網羅した梵寿綱の建築巡りはこちら→


そして、會津八一記念館へやってきた。
早稲田大学出身、東洋美術史の研究者であった會津八一が、学生の教育、研究の資料として私財を投じて収集してきたコレクションなどが収蔵されている博物館。

建物は、1925年建築当初は早稲田大学の図書館として使われていたもので、なんと、建築家今井兼次のデビュー作なのだそう。
今井兼次の日本十二聖人記念聖堂&聖フィリッポ教会→
今井兼次の糸車の幻想→


元の?正面玄関にある大扉。
扉を二つ合わせたところに八芒星がかたどられ、その中には、レリーフと透かし彫りの細工がされている。


内部に入ると、あちらこちらに興味深い意匠の数々が目に留まった。
階段下には、階段のラインに沿ってくり抜かれたアーチの透かし細工や、扇状の飾り窓、


階段ホールの柱は裾窄まりの形状。


面格子的なものが



床は、市松模様のテラゾー?


1階のホールには、上部が間接照明?になった不思議なデザインの柱が立つ。




ホールから見える大階段。


階段の踊り場にかかる絵画は、横山大観、下村観山による日本画、「明暗」
直径4.5mトの継ぎ目のない和紙が使われてるのだそう。


2階へ上がると、



天窓から明るい光が差し込んでいた。



階段ホールの腰壁にはこんな透かし模様の細工が並んでる。



こちらの持ち送りの細工も凝ってる。


同じく早稲田大学の構内にある坪内博士記念演劇博物館。
看板によると1928年に坪内逍遥の古希と「シェークスピア全集」の完訳を祝って、イギリスのエリザベス朝の様式で建てられたそう。
外部は実際にシェークスピア劇が上演できるように、建物正面が舞台、二階の廊下は上舞台、建物両翼は桟敷席になっているという。



博物館の入口。


玄関ホールの柱には演劇の博物館らしく、仮面が貼り付いていた。


館内の撮影は一部のみ。
こちらは1階の廊下。


天井装飾が美しい部屋。


明治期に建てられたという早稲田大学に現存する最古の建物、大隈邸馬丁小屋。


重要文化財となっている1926年に建てられた大隈記念講堂。


三連尖塔アーチのあるファサード。
内部は関係者以外立ち入り禁止のようだったので断念。









建築巡りは更につづく・・








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東京モザイクタイル&建築巡り2022【モザイクタイルの三宅坂ビル&鳩山会館】

2022-12-04 | 東京タイル&建築巡り2022

赤坂プリンスクラシックハウスの後、やってきたのは、加藤さんイチオシの
三宅坂ビル。
このビルは、全体がモザイクタイルで覆われてるというモザイクタイルビル。すごい~


加藤さんの記事によると、国産一眼レフカメラの旭光学のビル、「ペンタックスビル」として建てられたもので、



デザインは、画家、寺田竹雄により、一眼レフカメラをパーツに解体して、絵画的に再構成されたものだそう。


近くに寄ってみると、
ほんとに細かいモザイクタイルの一粒一粒が迫ってくる。
遠目で見るとよくわからないが、近づくとタイル感が増し、



同じ色の中にも濃淡があったりと、楽しい。
サインも入ってた。
別の角度からの屋上の目玉を見るのを失念してしまった…


そして地下鉄を乗り継ぎ、やってきたのは鳩山会館。
大正13年に岡田信一郎設計により建てられた鳩山家の洋館が、一般公開されている。
小川三知のステンドグラス三昧を楽しみに訪れた。


玄関の階段ホールには鳩が並んだステンドグラスが迎えてくれる。


色とりどりの鳩とコリント式柱、青い空が爽やかで、鳩山邸のステンドグラスの中でも好き。


ホールには、照明のシルエットが天井や壁に反射して、とてもきれい。


第一応接室。



第一応接室は、エンブレムのようなデザインのステンドグラスが、大理石のマントルピースを挟んで両脇に入っている。
よく見ると、三羽の鳩が縦に並んでる〜


第二応接は、サンルームとの境に花や鳥がモチーフのステンドグラスが入る。


色合いも明るく華やか。


小鳥が花の中にひそんでるデザインも可愛い。

 
照明も部屋毎に違っていて、
それぞれの部屋の雰囲気にマッチしてる。


お隣の食堂にも第二応接室と同じ形式でステンドグラスが入っていて、


こちらはライチの実がデザインされてる。



食堂の照明は、蝋燭を模したようなデザイン。


明るく居心地良さそうなサンルーム。


サンルームの床は、モザイクタイル貼りだった。


庭に出ると、ちょうどバラが見頃。
バラ越しの鳩山会館。


そして2階へ。


階段の踊り場には、大きなアーチ窓に、法隆寺の五重塔が描かれたステンドグラスが存在感を放ってた。


木々の色合いも深みがある。


2階には館内で唯一の和室がある。


書斎にはキジがデザインされたステンドグラス。



一見白っぽい部分のガラスが、実は様々な色が混じり合っていて、
西日を受けると、更に美しく輝くのだとか。
確かによく見るとオパールのような色合い。


大広間は建物公開に先立ち、三つの寝室を大広間に改造したのだそう。
さまざまな会合に用いられているという。


テラスに出ると、ブロンズの鹿の首像、



両サイドのコーナー部分には鳩があしらわれている。

ステンドグラス三昧の館を堪能できた。

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東京モザイクタイル&建築巡り2022【湯島聖堂&赤坂プリンスクラシックハウス】

2022-11-30 | 東京タイル&建築巡り2022
二日目の朝、マンガアートホテルで、漫画を読み始めたら、
どっぷりはまりそうになってしまったので、
慌てて朝活へ繰り出した。
途中、ニコライ堂が外観だけ公開していたので立ち寄る。




そして湯島聖堂へ。
湯島聖堂は、江戸時代の建てられた孔子廟で、現在の建物は、昭和10年に伊東忠太により再建されたもの。
伊東忠太の怪獣を探しに。


大成殿の屋根の上に、鯱鉾らしきもの。
水を噴き上げてる様子、、
猫背の迫力のある怪獣は鬼龍子というらしい。屋根の両端に乗っている。


門の斗供には、象を模した怪獣。




そして、次なる目的地、赤坂プリンスクラシックハウスへやってきた。


建物は、昭和5年に李王家東京邸として建てられたもので、現在は、ブライダル施設兼レストランとして利用されている。


ランチをするには、まだ早い、しかし、お茶などできるのだろうか?尋ねてみると、
逆に、ランチは、予約でいっぱいのようで、お茶なら今できると言われたので、朝お茶していくことに。

重厚感のあるカウンター周り。


ロビー床に貼られていたタイル。


階段を見上げてみると、吹き抜けに、縦長のとても可愛いらしい色と装飾の入ったステンドグラスが入っていた。
(2階は結婚式で使用中の為、見学不可だった)


階段の親柱は、2本がくっついたような形で、格子の中に花模様が浮き彫りされていて、手摺子は、捻りが入っているなど凝った細工のもの。


階段下には、楕円の飾り窓のついたこんなスペースも。



ロビーから一段上がったところに、小さな喫茶スペースがいくつかあって、



暖炉とステンドグラスに囲まれた絶景のポジションでお茶。


淡い色合いのステンドグラスが目にやさしく映る。



 

ロビーの照明を見下ろす。


そして、1階の喫煙所となってるテラスへ、
壁泉を見に。
テラスに出ると、ベージュ系の淡いトーンの大きめの布目タイルが床面に貼られ、


奥には、アーチに囲まれた壁泉が。
水は出てない。


羊の頭が貼り付く。
周りは、ベージュのトーンのモザイクタイルが散りばめられ、


アーチ部分は三重に、どっしりと重厚感ある。
全体的に抑えめなベージュ系で上品にまとめられていた。


大広間。



こちらは少人数で貸切できるお部屋。

アイスティーで一休みした後は、次なる目的地へ。
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東京モザイクタイル&建築巡り【新宿駅のモザイク&日比谷駅】

2022-11-25 | 東京タイル&建築巡り2022
前田侯爵邸見学ツアーの後は、加藤さんたちと、食事をご一緒させて頂き、翌日の見学のおすすめなどもお伺いしつつ楽しく過ごさせて頂いた。
ホテルへ帰る前に、地下鉄のタイルをいくつか巡る予定してたので、もうひとふんばり。

以前、私の著書の『メトロリスボン』を素敵にご紹介してくださった時に背景に使われていた新宿駅のモザイクタイルを、東京へ来たらぜひとも見たいと思ってたので、探しに、、
東口とお伺いしていたので、付近を捜索してみるが、駅員さんにも聞いても分からず、


出口をひとつひとつ見ていこうとした時に、発見!
おお、素敵〜!
色とりどりの鳥たちが羽ばたき、飛んでいる様子のモザイク。
背景は、大理石か、縦長にやや大きめにランダムにカットされたものが貼られ、


鳥たちは、細かなガラスモザイクで表されている。
そのモザイクの色合いがとても美しかった。


アクアブルーもきれいだし、



グリーンのさまざまな色味も美しい。


向かいの壁面は、熱帯魚のような魚が泳いでる。












そして、こちらも同じく新宿駅東口のあたりのタイル。リーフっぽい形のタイルがライン状に並べられ交差している。


グリーンの濃淡。


銀座松屋の地下のアプローチは、多治見のタイル100年祭へゲストで来られてた佐藤卓さんデザインで、多治見のモザイクタイルがふんだんに使われている。



白と黒のモノトーンでまとめられていて、
色味はシンプルだけど、贅沢なタイル使いが見られた。


柱には10から1までナンバーがふってあり、


数字はタイルがカットされ、丁寧につくり込まれてる。



ポスターの額縁もモザイクタイル。




東京メトロ日比谷駅には矢橋六郎モザイクの「野鳥・草花・木・噴水」を見に。


「木」


近寄ってみると、とてもきれいな色合いのガラスモザイクが見られる。
こうして見ると、ガラスモザイクは相当な色幅があるのだなと、、


「草花」





「野鳥」
ほとんど抽象画のような野鳥。





「噴水」





パステルトーンのグリーンと水色のタイル




 
そして、日本橋駅B2F地下通路にも見たかった大理石壁画が。
ポルトガルのアーティスト、バルトロメウ・シド・ドス・サントスによるもので、日本とポルトガルの友好を記念して、リスボン市地下鉄から寄贈されたもの。


自分の著書『メトロリスボン』でも取り上げた、エントレ・カンポス駅を手がけたアーティストの作品で、同じように大理石を腐食させて、海洋生物や古地図などが描き込まれている。
大理石の質感がうまく生かされていて素敵な作品だ。


日本語も書き込まれていて、



ポルトガルに関連する書物も正確に日本語で書かれてるようでおもしろいなあ。



そして、地下鉄のタイル巡りもこれくらいにして、この日宿泊の「マンガアートホテル」にチェックイン。
マンガに囲まれたホテルってどんな?と好奇心から予約していた。
チェックインは、パソコンのスカイプにて。


女性と男性の専用階が分かれていて、
フロアは、マンガの本棚でぎっしり。


本棚の奥にベッドがあって、寝れるだけのスペースが。
シャワーやトイレは共用。





マンガには、それぞれ紹介文付き。
夜遅くにチェックインしたので、その日は、寝てしまったので、翌朝、せめて一冊でも読まないと、と読み始めたら、そのまま引きこもりそうになってしまった。
あぶない〜


テラスもついてる。
ちょうど自分のベッド近くにテラスがあったので、大いに利用してしまった。


翌朝のホテル。
各階のテラスは、緑化されてて、外観もおしゃれ。

この後は、朝活へ繰り出したのだった。


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東京モザイクタイル&建築巡り2022【東京都庭園美術館】

2022-11-23 | 東京タイル&建築巡り2022

大体の行きたかったビルのモザイクタイル巡りを終えてから、
午後の前田侯爵邸ツアーの前に、もう一軒、加藤さんにチケットを頂いた
東京都庭園美術館へやって来た。
ここに来たのは昔、美術館巡りで訪れた時からの30年ぶり。
まだタイルをじっくり見てなかったので楽しみだった。


玄関入ると、ルネ・ラリックのガラスのレリーフがお出迎え。


そして床面にはモザイクタイルが。

東京都庭園美術館は昭和8年に朝香宮の自邸として建てられ、
昭和58年に美術館として開館。


玄関ホールの片隅にあった通気口グリル?
ブドウと葉などで構成されてる。


玄関照明もアール・デコ。


この日は、企画展が開催されていたので、この大客室のみ撮影可だった。
内装は当時フランスで活躍していた装飾家たちが腕を振るったといわれる。


大理石の暖炉を挟んで左右対称にガラスの扉があり、
扉には幾何学模様のアール・デコデザインのガラスのエッチング。





天井照明もルネ・ラリック
ギザギザシルエットが斬新・・


壁紙にはライオンの吐水口など庭園の風景が描かれてる。
こちらの扉もガラスで、エッチングのデザインも興味深い。


チューリップのようなお花モチーフと幾何学模様の組み合わせ。





このヒーター?を覆うグリルのデザインもいいなあ。側面もきっちりデザインされてる。





ルネ・ラリックのガラスの展示も。


オパルセントガラスに立体感のある花がデザインされた壺。
館内には、タイルはもちろん、いろいろと興味深いアール・デコの意匠が散りばめられていて、興味が尽きなかった。
これほどのアール・デコ装飾が観れる館はやはりここくらいだろうなあ。
隅々まで写真が撮りたかった。



新館の入口はガラス貼りになっていて、
ガラスの水玉模様の影が床に映り込んで、素敵なアプローチだった。
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東京モザイクタイル&建築巡り2022【新東京ビル&ニュー新橋ビル】

2022-11-21 | 東京タイル&建築巡り2022

モザイクタイル巡り、続いてやって来たのは新東京ビル。(1965年築)
エントランスから続くホールが広大で、その壁面にも床面にも
大理石と一体となった矢橋六郎のモザイクアート、
「彩雲・流水」が広がる。






左右対称になった大理石の模様が繰り返される壁面。
原石をスライスして、ひっくり返して貼り合わせることで
左右対称のデザインになるようだ。




外側にアールを描く階段の段。


壁面と床の設置面も丁寧な仕上げが。


吹き抜けのホールを見上げると、幾何学模様の花型の照明が華やか。


中央部分がややピンクがかってる。



床面にも細かくモザイクタイルが入っているところも。



2階から1階を見下ろす。


2階の回廊につく面格子。


エントランスホールだけでなく、ビルのあちこちには大理石が使われていて、
それが全て左右対称に加工されてる。
浮かび上がる文様が、それぞれ違っていて見飽きない。



面白いなあ。


新東京ビルを堪能した後は、新橋方面へ向かいウォーキング。


途中に出会ったタイル。



ピンク混じりのまだら模様タイル。


途中に帝国ホテルを通りがかり、たしかここにも矢橋六郎があったかと、
立ち寄る。
通路にあった「春の旭日」(1970年)という作品を発見。
少し強めの色彩で描かれたモザイク画は重厚感もあり、雅やかでホテルの雰囲気にもぴったりだった。





こちらのモザイク以外にもロビーラウンジにものすごいスケールのガラスブロックモザイクがあったのだけど、今回はお茶する時間がなかったため、よく見れず、またいつかリベンジしたい。


そしてニュー新橋ビルへ到着。



エスカレーターホール他、一番多く使われていたタイル。
菱形と三角形の組み合わせ。



色も素敵で、ビル内を美しく彩っていた。



角の部分はざらっとした表面に質感が変わった台形型の役物タイルが使われていた。


階段が三か所あって、それぞれ違った色のタイルが使われていて、
こちらはアイボリー系のタイルが使われていた。
横から見た階段のデザインが美しい。



タイルも一枚一枚、味わいのあるもの。



横から見るとわかるように、それぞれタイルの厚みが違っているのだ。


赤茶色のタイルが覆う階段も。


こちらも凸凹と厚みの違うタイルが貼られてる。





もう一か所はブルーが基調の階段。


所々に、濃いめのタイルが入っていた。
何種類ものタイルが使われていたニュー新橋ビル、タイル好きには贅沢極まりないビルだった。



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東京モザイクタイル&建築巡り【国際ビルヂング】

2022-11-17 | 東京タイル&建築巡り2022

東京モザイクタイル巡り、お次は国際ビルヂングへ。


入口上部には凹凸のあるカラフルな色ガラス?が。


別の出入口にも入っていたガラスを間近でみたら、気泡のたくさん入ったあまり見ない風合いのものだった。


階段周りの淡い色彩のタイルも素敵。


並べ方もおもしろい。
ブルーのボーダータイルがアクセントになっていて良い感じ。
むらのある色合いもいいな〜





そのまま階段を2階へ駆け上がると、モザイク画が壁面に貼られてたが、、
この白い柱が邪魔でよく見えない・・





地階へ下りると通路には、ところどこにタイルが貼られてた。


ビビッドな色合いの組み合わせで、色違い、サイズ違いがいろいろと
まるで絨毯みたい











有楽町ビルにもあったガラスバー状の壁面。こういう装飾、当時流行ってたのかな?(1966年築)










そして、エレベーターホールには、モザイクタイルで包み込まれた空間が!


奥の壁面と天井面にびっしりと貼られたモザイクは、感動的な美しさ。
夕暮れの空を表しているんだろうか〜グラデーションも美しく、ランダムに配置された天井の照明は、星のよう。


天井を見上げては、うっとり。


突き当たりの壁面は、夕暮れ色。


寄って見ると細かいモザイクが、みっしりと貼られてる。
同じ色味でも何種類かの色が使われていることにより、より複雑な色合いが生み出されてる。
こんなにも手の込んだ仕事は、今ではもうできないだろうなあ。


壁面から天井へアールを描いて貼られているモザイクタイル。


最高~



エレベーター周りにはボリュームのある凹型の縦長タイルが貼られてる。
細かいモザイクタイルとは対照的。


エレベーターホール出入口天井を巻き込むように貼られてるのもたまらない感じ。


この掛け時計もレトロだなあ。
中心部が紫色に光ってる。


こちらの階段は、網代に組まれたタイルがびっしり。


間接照明のある階数表示板もおしゃれ。


タイルは、ざらっとした表情のあるものだった。


こちらの階段は大理石に切込みが入ったもの。
手すりの飾りもおしゃれ。


階段毎にガラッと雰囲気が変わり、いろいろと見応えのあるビルだった。


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東京モザイクタイル&建築巡り【東京交通会館&有楽町電気ビルヂング&有楽町ビル】

2022-11-15 | 東京タイル&建築巡り2022
週末は前田侯爵邸の見学会参加の手配をして頂けたので、
3年ぶりに東京へ訪れる口実?ができ、まだ見てないタイルや建築を見て回りたいと思ってた。
しかし、計画を立てる時間がないまま前日になってしまい、、とりあえず
家にあった「矢橋六郎大理石モザイク作品集」からいくつか物件をピックアップ、+近隣のタイルがありそうなビル、後はまだ行けてない大物近代建築物件などをリストにあげて出発した。



早朝着だったので、1時半からの前田侯爵邸の前に開いてるビルのモザイクを巡り、10時以降にチケット頂いた朝香宮邸へ行くというプランを急遽立てる。
まずは東京交通会館へやって来た。



吹き抜けの螺旋階段に下がるシャンデリアが豪華。


そして、矢橋六郎の大理石モザイク、「緑の散歩」があった〜!
来るのが早すぎて、最初はまだ照明がついてなかったのだけど、
途中でライトアップされて、「おおーっ」と、、このモザイク空間を独り占め。


舞台のような階段の踊り場の壁面全体がモザイクで覆いつくされていて圧巻。




間近で見ると、大理石の他にもタイルやガラスモザイクも混ざり、複雑な色合いが見られる。




階段の折り重なりとモザイク


2階から3階にかけてもモザイク画があり、


駆け上がると、同じく矢橋六郎の「白馬」という作品が。


お次は、有楽町電気ビルヂングへ。
こちらは、矢橋六郎の「太陽とオリーブ」という作品。大理石にオリーブの木が刻まれ、金色のモザイクの太陽が浮かんでいる。


床には、波間に浮かぶ船。
全体的にトーンが落ち着いていて、日本画のような和の雰囲気に満ちていた。


モザイクのピースも、黒からグレー、白のシックなグラデーションに、わずかに茶系の大理石が混じっていた。


そして、前回来た時に見て感激した有楽町ビルへも。


このお皿型のタイルがびっしり貼られた空間は
圧巻で、


底に溜まった釉溜まりとの濃淡が最高に美しい、、


一枚一枚が分厚く、高級感あるタイル。
間に入ったボーダータイルが奥に控えて貼られてるので、お皿の立体感が増し増しで、存在感たっぷり。


そのタイルが天井までびっしり貼られてるという贅沢なエントランスホール。
一部赤い釉薬や、



濃いめのカラーが入っていて、より一層飴釉の美しさが際立ってうっとり。


地下への階段にもびっしりと。


2階からタイル越しにタイル


あらゆる角度から撮りまくってしまった。
解体が決まっているとか、、残念でならない。


地下へ下りると、ガラスのボーダータイルが貼られたコーナーも発見。


アンバー色に、瑠璃色が美しい。


別の入口には、辰砂のような燃えるような赤、なめらかな曲面が現れて
しばし釘付け・・


しかもタイルはツヤツヤ。
時を経ても色あせないタイルの美。


小口タイルの間にボーダータイルが挟み込まれ、あまり見かけない貼り方。




向かいは新有楽町ビルヂング。
こちらのタイルはブルーのグラデーション。


ビルのタイル巡りは続く・・


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