RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

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告発の行方

2017-04-03 09:11:01 | 映画/小説/ドラマ

続きまして、「告発の行方」

 

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これももう、今となっては古典と言いますか。

ただ、今見ても、今の日本より全然いいサポートシステムなども垣間みれて(あちら1980年代)、例えばクライシスセンターのスタッフが付き添いに来たり、被害にあった人の「素行」についてを社会が判断することの“愚かさ”を見事に表現してくれている。

レイプシールドの大切さもよく分かります。短いスカート履いてたから?バーでテンションあがってたから?酔ってたから?マリファナ吸うような女だから?「レイプしてもいい」なんて、誰にも言えるはずがない。だけれども、社会は、人は、そんなことで被害者を被害者と視れなくなってしまうことがある。

どんな自分でも、誰かに同意もしていないことを強要されることなんてあっていいはずがない。

支援をする、という立場ですら、被害者に美しい被害者像を持ってしまう。裏切られたような気持ちになってしまう。そして、被害者を「弱者」として捉えていたことに気付けたら。まだいいんだけど。

今の日本のいろいろな流れ出も感じることで、ほんと、時代は繰り返すなぁ、というか、日本はいつまでこうなんだろうなぁ、と思います。

そんなこんなで、やっぱりおすすめの映画です。

 

ただしかし、暴力シーンがどうしても多くなってしまうので、無理に観る事は絶対にすすめません。

 

うーん、オススメの映画、といっても、やっぱしんどい映画ばっかりですねぇ。


ハンティング・グラウンド / Til It Happens To You

2017-04-03 08:30:12 | 映画/小説/ドラマ

引き続き、性暴力関連作品の紹介。

この数年で私が一番印象深いのは、やっぱりこの曲。

 

Til It Happens To You
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Universal Music International Ltda.

 

GAGAが、ハーバードでのキャンパスレイプのドキュメンタリー映画の主題歌として書き下ろした楽曲で、

オスカーでのパフォーマンスでは、GAGAと50人の男女のサバイバーたちがステージに。

サバイバーたちは腕にメッセージを書き、手を繋ぎ、胸を張ってステージに立ってた。

これはほんと、涙無しにはみれなかった…。

その時の映像は↓

Lady Gaga - Till it Happens to You at the The Oscars 2016 Full Performance

 

そしてこの映画「ハンティング・グラウンド」は現状日本ではNETFLIXで観ることが出来ます。

トレーラーはこちら。

予告映像だけで胸熱です。

映画「ハンティング・グラウンド」予告


映画「カラーパープル」

2017-04-03 08:23:55 | 映画/小説/ドラマ

スタッフの岡田です。

最近、法律関係の極まじめなお話が多かったので、ちょっとそこから離れたものを書いて行こうと思います。

今日は、映画!

性暴力サバイバーをテーマに据えた映画って結構沢山あるんですよね。

私、サバイバー関連の映画を観るのがとてつもなく苦手でして(性暴力系の描写はどうしても観てられなくなる、途中で「もう観れない!」となるのがほとんど。暴力全般がダメというわけでは全くないんですが)、途中で観るのを断念したものも沢山。

その中でも印象深い作品をあげてみようかなと思います。

観てないものも含めて、ですが、いろんな映画や作品で性暴力や、性暴力をサバイブした人たちの話って取り上げらていて、そうした作品から、身近な問題として考えてくれる人が増えたらいいなと思ってます。

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暴力描写は、演技が上手いからこそのしんどさ。リアリティがあるのでちょっとしんどいですが、この映画に関してはとにかく、最終的に、本当に元気を貰える映画です。

無理をしてでも観て!とは全然言いませんが、最初の「こわ〜」という感じで観ない、としてしまうのは勿体ないかも(でも無理は厳禁)。

『波乱の人生を歩む黒人女性が、1人の人間として目覚める壮絶な人生ドラマ。』

というコピーで1985年に公開されました。

そんなわけで、1人の人間として目覚める、っていう言葉がこの映画の解説等にはよく出てくるんですが、なかなか難しいものですよね。

例えば、度重なる性被害、もういっそ何が被害かも分からなくなる様な暴力が主人公や「黒人女性たち」に降り掛かってくるわけです。映画の中でも描かれているのは「目覚めた」というより、その都度都度、なんとかサバイブするために小さく涙を流したり、小さな息抜きをしたり、小さな友情を確認しあったり、小さな、そして大きな決断をしたりする。ずっとずっと、目覚めているし、生き抜く為にずっとずっと頑張ってる。

その姿がとてもいとおしくて、そして、力強い。


黒人女性たちを「1人の人間として」扱ってなかったのは社会、白人文化なわけですから、「1人の人間として目覚める」ってのはなんか目線がおかしいよな、と思ったりします(いや、コピーは作品に関係ないと言えばないのですが)。

観るには体力もいるけど、本当にいい映画です。