RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

RC-NET STAFFによる、日常の些細な出来事から、お知らせまでいろいろなぶろぐ。

第三回レインボーカフェ(8月5日開催) ~すいか丸ごと一個の日~

2012-07-21 16:33:08 | スタッフ日記
レインボーカフェ第3回 8月5日 開催のお知らせです。

レインボーカフェは、性被害体験をもつレズビアン/バイセクシュアル女性のためのお茶会です。
被害にあったこと… それだけでも話せる場所がない。
じゃあ、セクシュアル・マイノリティ女性で被害にあった人はどこに行けばいいの?
セクシュアル・マイノリティだから言えないこともあったはず。
セクシュアリティについても安心して話せるところ、被害についても安心して話せるところをつくりたい。
そんな想いで、このカフェはひらかれます。
今まで誰にも言えなかった、話せなかったことを、安全な場所で話してみませんか?もちろん、話さなくてもOK。
お互いの存在を尊重しながら、まったり過ごしませんか?

お茶やお菓子の持ち寄りも大歓迎です。

☆おしゃべりだけでももちろんOKですが、
おしゃべりが苦手、緊張する・・・という方には、魚釣りゲーム(!)とモビール作りで遊ぶこともできます(^^)


今回のレインボーカフェの一押しメインデザート(一体何が目的なのか・・・)は、
すいか丸ごと一個!
だそうです。
スイカ割りは、もったいないからしません。

レインボーカフェでは、もちろん被害体験のシェアや、安心して話せる場所づくりというものを一番においているのですが、
“一人じゃできなかったこと”
“一人では思いつかなかったこと”
を、一緒にやっていければいいなと思っています。
確かに、一人じゃ、すいか丸ごと買おうとは思わない・・・。
たのしみです。


(開催場所は安全確保の為、ご参加の方のみにお知らせします)

第3回目は8月5日
13:00~15:00です。

お申し込みは
shoko@rc-net.info までお気軽にご連絡ください。(問合せ担当:RC-NET しょうこ)

http://blog.goo.ne.jp/rc-net/e/a8325fe2ed99afad16f8d3257e98b6e4



レインボーカフェでは、以下のようなお約束を設けています。
ご参加の際にはぜひご一読ください。
みんなで安全/安心な場をつくるために、ご協力いただける方の参加をお待ちしています。





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※レインボーカフェは、RC-NETの自主事業として行われています。開催にかかる経費は全て会費等からまかなわれていますが、今後とも継続していくために、ご参加いただける方、また応援いただける方のカンパを金額問わず随時募集しています。もちろん、参加は無料ですが、ちょっと余裕があるという方はお願いします。
会場にカンパ箱が設置してある他、随時カンパ/会費等受け付けておりますので、何卒よろしくお願い致します。
参加はしないけど、応援したい!と思ってくださる方からのカンパも、常時お待ちしております。

振込先はこちら→
郵便振替 00980-8-194971 (レイプクライシス・ネットワーク)
郵貯普通預金 14190-82780161 (レイプクライシス・ネットワーク)

当事者による意見/メッセージを募集します

2012-07-21 15:37:22 | スタッフ日記
先日の当事者目線による性犯罪防止検討会報告にも書きましたが、今回の福岡市に提出された「性犯罪防止に関する報告書」(女性目線による性犯罪防止検討会)について、検討会での意見により、よりひろく当事者目線の意見/メッセージを募集することになりました。
下記にある要項をお読みいただき、ぜひRC-NETまでお送りください。



<性犯罪防止に関する報告書とは>

平成23年7月に福岡市に提出された女性目線による性犯罪防止検討会の報告書です。
ご意見/メッセージをお送りくださる方に関しましては、内容についてご一読ください。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/28810/1/houkokusho.pdf


<意見/メッセージ内容>

■原書を読んで、ご自身が伝えたい気持ち/想いについてを送る
       → みなさんから送られたメッセージを一つの書式にまとめ福岡市に送らせていただきます
■原書を読んでの意見などを原書に則り添削等をして送る
       → 添削項目についてをRC-NETでまとめ、福岡市に送らせていただきます
※短文の場合はメールに直でもかまいませんが、長文の場合はワードファイルに書いて送っていただけると助かります。


<送っていただく方の対象>

・性暴力被害当事者
  (性別や年齢に関しては一切問いません)
・性暴力被害当事者に関わる方、また性暴力被害について思いを持つ人

※基本的に書いてくださった方の実名は公表しません。しかし、公表してもいい、公表したいという方については、その旨記載ください。


<送り先>
rc-net@goo.jp (担当:RC-NET 岡田)


<締切>
2012年8月20日


<ご意見/メッセージの活用方法>
福岡市の性犯罪防止対策についての意見として、当事者の意見を届けるということに使います。



こうした二次被害となり得る事柄については、全国各地の自治体や学校、そして私たち市民の中でも常に存在します。
その理由の一つが「性暴力被害に関する実態としらない」ということです。
よって、意見を提出し、また、自治体や学校などで「犯罪防止策」を作る際に必要な性暴力に対する基本的な知識を載せた簡易形式のパンフレット(A3両面程度を想定)も一緒に作成し送付する予定です。
その中でも、一切の個人情報を除き、みなさんのご意見を反映させていただければと思っております。

ここで集めたご意見、当事者の思いを伝えることが、今後も各地で行われる性犯罪、性暴力に対する取り組みの中で役立つツールとして活用いただけるようにというのが、今回の私たちの検討会の趣旨となります。

当事者目線の性犯罪防止検討会 報告

2012-07-21 14:54:19 | 事務局より
第一回検討会は7月19日に東京・神保町にて12名の参加で開催されました。

とにかくみんなで読み合わせをしよう、ということで事務局のSが報告書の読み上げをし、それぞれに気になった箇所などをチェックしていき、
その後みんなで話し合うという形にしました。


気になった点としてあがったのは

・ 性犯罪は加害者が悪いとしながらも、加害者に対する取り締まりや、性犯罪を発生させない為の環境整備について触れていない。
・ 痴漢やのぞき、盗撮は性犯罪の前兆?前兆ではなく犯罪でしょう。
・ 女性目線っていうけど、誰が女性?性犯罪は女性だけの問題ではないはずなのに…。
・ 被害に遭いやすい高校生…性別や年齢を限定する理由が謎。統計的データがない。
・  被害者をヘテロ女性だけと決めつけないでほしい。
・ 聞き取り調査内容➡「加害を防ぐ」がない。
・ 「悲惨な状況」というフレーズが悲しい。
・ 「陥る」「効果的」というフレーズ。全てが嫌だ。
・ 被害者像の固定(女性=高校生、大学生、OL等??)
・ 加害とみなす範囲が少ない。すべての性暴力を犯罪とみなければ、犯罪防止対策なんて言えるわけがない。
・ 知らない人にのみ気をつけましょうという流れがおかしい
・ 女性・女性うるさい。
・ お家の中だって危ない。
・  「強姦」「強制わいせつ」のみを性犯罪だと定義して他を無視してしまっているようにみえる。あらゆる性暴力がすべてが性犯罪につながっている。
・ 知人?検討会のメンバーの不透明性。情報が偏っている。
・ アンケートの不透明性。

これらは、たった1ページに対してあがった意見。
このまま話し続けていても、きっと私たちの見解はそう違わないだろうし、今後についての話が全く進みそうにない・・・ということで、
これからのことを考えていきましょう、ということに。

意見としてあがったものの中で印象深かったのは、
「悲惨な状況」と言われてしまった被害について、「そんな風に言われたら、悲しい」という声。
そして、被害者像を固定化することについて、「事実関係というより、作った人たちは、この人たちを被害者として決めたかったんじゃないだろうか」という意見。
抗議という形ではなく、私たちは傷ついたのだと。悲しかったのだということを伝えたい。
「最初は“何これ!?”と思ったし、被害者としてすごく侮辱された感じを受けたけども、読み返してみて思ったのは、“怖い”ということ。脅かされている。こうしなかったら悲惨な状況になるよと脅かされながら生きなきゃならないんだろうか?常に警戒しながら、まわりを敵と思いながら。」「ここに書いてある提案全部やったら、ものすごく挙動不審な人じゃない?」
本当に防犯ということを考えるとき、やはりそこには「安心・安全」の基本がなければ始まらない。ここには、それがない。私たちは、支配を生み出したいのではなくて、一緒に考えたい。

そして何よりもまず、「知ってほしい、性暴力について」ということ。

それは今回のきっかけとなった福岡市だけのことではなく、
ながく性暴力被害者は「性暴力に関する無知」から多くの二次被害を受けてきました。
だからこそ、まずはちゃんと知ってから行動にうつす。そこからしかはじまらない。

ひとつ一つの文言についてというよりは、
まず私たちがなにを思ったのかをやっぱり伝えたい、ということになりました。
当事者からしか発信出来ないことがあるんじゃないだろうか、ということ。
それに、当事者だと言わなくても、このことについていろいろ思ったことのある人からも、意見を聞きたい。

ということで、
今回の検討会を通して、決まったことは以下です。


当事者のメッセージを集める(1ヶ月程度を目処に)

・原書を読んで、お返事をいただける人には、赤ペン先生をしてもらって送ってもらう。
・自分がとにかく伝えたいと思う事を送ってもらう

※ 当事者というのは、性別年齢関わらない。
※ 当事者というのは、被害者だけではない。思いを持つ人全部。



簡単な啓発資料を作成する



福岡市へ送り、今後の検討資材にしてもらう。

語り合うことは力になる

2012-07-15 22:08:48 | スタッフ日記
私は、「声に出す事ができない」という状態は、被害者の「辛い現実についての症状」によるものではなくて、
社会が被害についてを語ることをリスキーなものとして認識し、その状況に甘んじている現実にこそ問題があるのだと思っています。

性暴力についてを語れないのは、その被害による単発的な恐怖感からではない。
あまりに社会的リスクが高いことだから。

「声を出せるだなんて、あなたはとても強い人間ですね」であるとか、
「つらい経験を乗り越えて、社会のために頑張ってらっしゃる」などと言われる度に、
まったく分かってもらえなかったんだな、と思います。

声を出せないのは、社会の責任です。

この暗数が高い犯罪の中では、多くの加害者が普通に日常を生活しています。一方で性被害による影響から、多くの被害者が助けを得ることも出来ずに日常生活に不便を感じながら生活をしている現実もあります。
この許容量の小さい「犯罪」という枠組みの中では、「加害者」と認定すらされない人が沢山います。同じく、被害者と認定されない人がいます。
被害に対する正確な知識を持とうとしない社会では、被害者は自分の被害について現実と違う視点から非難されることがあります。あんな場所にいたから、あんな格好をしていたから、など、被害者が被害についての責任を問われることすらあります。
被害にあったことによる症状が出た場合、それが被害者の精神的虚弱性の問題と捉えられてしまうこともあります。人と付き合えない、仕事が出来ない、生きる事がつらい、そんな状況の中、助けてくれる制度は限られています。
特に、被害があったときから時間が経っている場合、そういうことはよくあります。「まだそんなことを言っているのか」。性暴力被害が及ぼす影響というのは、永きに渡り存在します。
社会は基本姿勢として自分の隣に性暴力被害者がいることを想定していません。
“特別”と思いがちです。でも特別な支援はあまり見当たりません。
“可哀想”と言ってはくれますが、
それが自分の身の回りで起きたものであった時、
どう対応するかは考えていません。
性暴力というのが特別な犯罪で、そんなものは自分たちには関係がないと思っている人たちと、
被害にあうということに理由付けをする人たち。
そして、その理由付けを利用して、
加害をする人たち。

社会は、性暴力被害を認めてはいない。

その中で、性暴力被害についてを代弁しようとしてくれる方がいます。
それは、RC-NETも同じことかもしれません。
本当に多くの被害があります。そのひとつ一つの被害の背景には、それぞれのヒストリーがあります。なので、画一的な見解はありえません。
私たちは「性暴力」を語る際には常に、多様性を理解する姿勢でいる必要があります。
一つだけ確かなことがあります。
被害とは、加害があってのみ成り立っている。ということ。


サバイバーを守るという名目で、勝手な代弁をすることは許されないと思う。
サバイバーの感性をあなどってはいけないと思う。
サバイバーが「生き抜いてきた存在」であることを、忘れてはいけないと思う。
サバイバーは、それでも生き抜いた。そこに、ちゃんとアイデンティティを見出すことをしたっていいじゃないか。
私は、サバイバーとして、その自分に誇りを持っている。(もちろん、とても揺るぎやすい、そして確固たる誇りを。)
それだって、全て自由なんだよ。声を出すも、出さないも、自由。
自分を守る術っていうのは、私たち自身の中にある。のみ。

被害を被害だと言える。
傷ついたことを傷ついたと言える。
当たり前のそんな空間が、私たちの未来に、“暴力を生み出さない社会”を作っていくんだと思う。

だから私は作りたい。
安全にしゃべれる場所。
なんの利害関係もなく、繋がりあえる場所。
私たち個人の問題はあくまでも社会の問題であって、
だからこそ私たちは、ただ、語ることが出来る。
私たちにはいつだって、その自由がある。

《緊急開催》7/19当事者目線による性犯罪防止検討会

2012-07-12 02:30:15 | スタッフ日記
RC-NETでは、7/19(木)18:30~20:30に、
当事目線による性犯罪防止検討会 ~福岡市に提出された「性犯罪防止に関する報告書」(女性目線による性犯罪防止検討会)の何が問題か~
を、開催します。急な開催になりますが、ぜひご参加ください。

この報告書の中では、序文の中で性犯罪の防止のためには加害者へのアクセスというものが必要不可欠であるということが記載されてはいるものの、
全体を通して「性犯罪被害にあわないために」から始まり、「自己防衛」であるとか、女性自身の被害への意識の薄さなどについてが書かれています。
中には、「夜道を一人で歩かない」「露出の多い服を着ない」「繁華街に出歩かない」ということがあり、また、キャッチコピーの中には「鉄のパンツ」であるとか「賢い女性になるために」というような文言が入っています。
これらは、私たちが常日頃から「レイプ神話」「二次被害」と位置付けてきたものです。
あたかも、性暴力被害にあった人が、防衛をせず、防犯意識がなく、愚かであったというような物言いに、愕然としました。

この報告書が福岡市に提出されたのは平成23年7月のことであり、もう提出されている以上、これを撤回するということよりは、
あらたに、本当の意味での防止策として有効な検討内容を福岡市に対して提出するのが、なによりの「抗議」になるのではないかと、考えています。

そこでRC-NETではこの度、平成24年度版「性犯罪防止に関する報告書」(当事者目線による性犯罪防止検討会)を福岡市に対して提出することを決めました(受け取りに関する取り決めはまだしておりません)。
そのためにも、RC-NETだけでなく、より多くの当事者としての視点で生活しているみなさんと共に、「平成23年度版報告書の何が問題か」を考え、
次なる提言に向けて話し合いの時間を持ちたいと思っています。

お時間許しましたらぜひ、ご参加ください。


参加要件:性被害体験当事者及びその周辺の方。事前に報告書に目を通して頂ける方。http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/28810/1/houkokusho.pdf

資料代:300円

問合せ/申込: rc-net@goo.jp (担当:岡田)まで、簡単な参加希望動機をお書き添えの上お申し込みください

場所:神保町 日下ビル3階セミナー室
http://www.single-mama.com/access/

定員:15名


※今回の催しは、参加者の安全確保のため、一切のメディア関係者の方の参加はご遠慮いただく旨、ご了承ください