何はともあれ、今年は性暴力関連の調査をしたいと思っている。高卒で学生の間はひたすら油絵ばっかやっていた自分がなんで調査研究などというものに手を出そうとしているのかは不明瞭だが、知りたいことがあるので、調査をしたいと思っている。みんな、協力してね。
自分は、性暴力関係の話を聞く時にいつも思うのだが、そこに「生身の人間のリアリティ」みたいなものが欠如してしまっている気がするんだ。性暴力が語られる際、いろいろなことが人(時に支援者や研究者だったり、周囲の人間だったり)の意思を介して歪曲されているように思う。
実際の困難はなんだろう。実際の思いはどこにあるだろう。日々接していたり、当事者だからわかる思いはあるが、それを社会資源として提供していくためには何が必要なんだろう。もっともっと、被害に関する「現実」を直視したい。
一生涯をかけて背負わされてしまったこの事態そのものを俯瞰した時に、何が本当の「被害」だったんだろうか、その被害を一人で背負うことなく社会全体の背負うべきものとして分担するために、何が必要なのだろうか。
何が悪いとか、どうすれば被害がなくなるとか、どうすれば被害を避けられるとか、そんなものは一体「今、苦しんでいる人」に役に立つのだろうか。
これからも苦しんでいく人の、なんの役に立つんだろうか。
性暴力被害の負荷というのは、急性期のみに起こるものではなく、きっと永きに渡り影響を及ぼすものだろう。
死ぬ前に一度でいいから誰かに伝えたかった、というあの人のもとへも届けたい。
誰にも言えずに変人呼ばわりされながら生き、措置入院を繰り返したあの人にも届けたい。
人に会うのが怖くて外に出れず、医者にもいけずほとんどご飯もたべられず過ごしたあの人にも届けたい。
男性が怖くて働けばパニック、すっかりその原因も周りからは薄れた頃、「自分が悪い」という言葉だけが頭から離れずに、これは罰だと何故かそんな状態で風俗で働き、すぐ追い出されて自殺未遂したあの人にも届けたい。
結婚したけどどうしてもセックスができなくて、子どもを作れないならと離婚させられたあの人にも、
散々頑張って入った大学に通えなくなって中退してひきこもりになったあの人にも、
性暴力被害後の症状として、悉く人間関係ぶっこわしながらひたすらに孤独街道を走っているあの人にも、
性虐待の痛みを抱えながら、どうにか自分は繰り返さないようにと踏ん張って一人で子育てしてるあの人にも、
親から逃げて、居場所を知られないために住民票も持たず健康保険ももたずその日暮らしで生きてるあの人にも、
届けたい。
インパクトのその後を生きる人々。
私は、「性暴力被害にあった」その後の人生を生きる全ての仲間たちと共に生きている。
だからこそ、届けたいのは、
その声にならない声を、「これはレイプのせいなんだ」と言い切れないもどかしさを、
「それはあなたのせいではない」のだと、心から伝えるために、社会を動かしていきたい。
性暴力被害者のその後の人生には何が起きているだろう。
それをもっともっと知りたい。
きかせてほしい、と、思った。
自分は、性暴力関係の話を聞く時にいつも思うのだが、そこに「生身の人間のリアリティ」みたいなものが欠如してしまっている気がするんだ。性暴力が語られる際、いろいろなことが人(時に支援者や研究者だったり、周囲の人間だったり)の意思を介して歪曲されているように思う。
実際の困難はなんだろう。実際の思いはどこにあるだろう。日々接していたり、当事者だからわかる思いはあるが、それを社会資源として提供していくためには何が必要なんだろう。もっともっと、被害に関する「現実」を直視したい。
一生涯をかけて背負わされてしまったこの事態そのものを俯瞰した時に、何が本当の「被害」だったんだろうか、その被害を一人で背負うことなく社会全体の背負うべきものとして分担するために、何が必要なのだろうか。
何が悪いとか、どうすれば被害がなくなるとか、どうすれば被害を避けられるとか、そんなものは一体「今、苦しんでいる人」に役に立つのだろうか。
これからも苦しんでいく人の、なんの役に立つんだろうか。
性暴力被害の負荷というのは、急性期のみに起こるものではなく、きっと永きに渡り影響を及ぼすものだろう。
死ぬ前に一度でいいから誰かに伝えたかった、というあの人のもとへも届けたい。
誰にも言えずに変人呼ばわりされながら生き、措置入院を繰り返したあの人にも届けたい。
人に会うのが怖くて外に出れず、医者にもいけずほとんどご飯もたべられず過ごしたあの人にも届けたい。
男性が怖くて働けばパニック、すっかりその原因も周りからは薄れた頃、「自分が悪い」という言葉だけが頭から離れずに、これは罰だと何故かそんな状態で風俗で働き、すぐ追い出されて自殺未遂したあの人にも届けたい。
結婚したけどどうしてもセックスができなくて、子どもを作れないならと離婚させられたあの人にも、
散々頑張って入った大学に通えなくなって中退してひきこもりになったあの人にも、
性暴力被害後の症状として、悉く人間関係ぶっこわしながらひたすらに孤独街道を走っているあの人にも、
性虐待の痛みを抱えながら、どうにか自分は繰り返さないようにと踏ん張って一人で子育てしてるあの人にも、
親から逃げて、居場所を知られないために住民票も持たず健康保険ももたずその日暮らしで生きてるあの人にも、
届けたい。
インパクトのその後を生きる人々。
私は、「性暴力被害にあった」その後の人生を生きる全ての仲間たちと共に生きている。
だからこそ、届けたいのは、
その声にならない声を、「これはレイプのせいなんだ」と言い切れないもどかしさを、
「それはあなたのせいではない」のだと、心から伝えるために、社会を動かしていきたい。
性暴力被害者のその後の人生には何が起きているだろう。
それをもっともっと知りたい。
きかせてほしい、と、思った。