RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

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「強姦罪改正」ってどういうものなのか①

2016-06-17 16:16:59 | スタッフ日記

強姦罪が改正される!ということを2014年辺りからずっと言ってきたのですが、

実際どの辺りが改正されるのか?今出て来ている案を,少し分かりやすくまとめていこうと思います。

 

まず一つ目の大きな改正について。

強姦罪、また強制わいせつ罪の中から、性別による規定が撤廃される予定です。

男女もしくは女子という記載があったものについては、「者」と変更になる予定。

これまで男性から女性へのペニスから膣への、というものがなければ「強姦」とはならなかったものが、

身体への侵襲性というところから、膣、肛門、口への挿入行為は強姦と判断され、下限量刑5年の強姦罪になります。

強姦罪は基本として執行猶予はつきません。

また、親告罪要件は撤廃され、非親告罪として告訴をせずとも公訴することが出来るようになる、という改正案になります。

 

そして、性交同意に関してですが、これまで13才未満の女性という括りで、同意があったとしても強姦になる、というものが現在の法律にはあります。

しかし、ここでも「女」という性別は撤廃され、「者」となります。

そして、18才未満の者に対する監護者からの性行為は同意があっても強姦罪が適用される予定です。

監護者、とは、民法上の「現に監護するもの」という意味での保護者という概念もありますが、例えば祖父母等親戚に預けられている場合や施設での生活についてなど、個別判断をしていくものもあるようです。

 

改正のポイントは沢山あるのですが、RC-NETとして要望を出したものからまとめていきたいと思っています。

まだ、要綱案がまとまった、という段階ですから、「こうなります」というわけではありません。ベースとして、法制審議会の議事録にあるものから見て書いていっています。


法制審、刑事法(性犯罪関係)部会審議、本日終了。RC-NETからの意見

2016-06-16 15:22:33 | 事務局より

本日午前、刑事法(性犯罪関係)部会としての審議は終了したそうです。

今後,部会としての結論を法制審議会総会に報告し,総会においての審議が行われた上で,総会において答申がなされるという手続きになるとのこと。

本日の審議に合わせて、RC-NETでは以下の書面を審議会に提出し、委員・幹事の皆様に配布いただきました。

(これまでの議論についての議事録は法務省HPで確認いただけます)

 


第七回法制審議会本日開催

2016-06-16 05:16:45 | スタッフ日記

今日、法務省の性犯罪に関する第7回法制審議会が開催予定。
そしてその、今回の審議会で、答申が出される可能性があるということを聞きました(出ないかもしれないけど。分からないけど)。

今月入ってからというもの、スマホには議事録のPDFをダウンロードして、じっくりしっかり、寝ても覚めても読んでいた(長いし、言葉が難しくて…)。

審議会の中では、岡山大学からの提供資料として、性別適合手術に於ける造膣及び男性器の形成に関しての審議などもあったり、
小西聖子氏から、性の多様性についての言及もあり、
今回の改正は、明確に性的マイノリティと言われる人たちのことも念頭においた上でのものになるわけです。

オーラルセックスや手指器物挿入を強姦に含めるかという議論の中で印象的だったのは「膣性交につきましては,妊娠の危険性がある等の生殖行為としてのシンボリックな意味が認められますが、それのみによって,これを別個に扱うことには合理性がないように思います。」という橋爪幹事の発言と、
「もちろん身体的な物理的な危険というこ ともあるのですけれども,それとともに,その人のセクシャリティーとか性的自己決定権とか性的自尊感に対する侵害というのが保護法益に含まれているわけですので」という角田委員の発言に関しては、
実に心強い気持ちになりました。

答申が出次第、これまでの議事の中のものを含めて、RC-NETなりに改正のポイントについてをまとめて行ければと思うのですが、
なんせ、出てる資料少なすぎるなぁ(いや、多いけど、少ない)。
とりあえず、議事録はほんと、もっとはやくアップしてもらえたらな…。

なんとか、最後の審議会向けにRC-NETとしての法制審議会への「最後のお願い」を法務省に送ったので、
今からやっと寝ようと思っていますが、緊張して寝れない気がする。

(岡田)