「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

沖縄県伊平屋島 「 クマヤ洞窟 」

2014-12-30 05:12:41 | 沖縄の文化財












































クマヤ海岸から見る久場山





クマヤ洞窟は全国に数多ある 「 天の岩戸伝説 」 の、これは最南端地。
日本発祥の地は沖縄だ!という大胆な説をとなえたのは徳川時代の国学者・藤井貞幹で、
同時代の高名な学者・本居宣長とは大論争を醸している。

「 神武天皇は琉球の恵平屋恵 ( ゑへやしま ) に生誕あそばされたり 」 という
藤井説の根拠がこのクマヤで、現在もたびたび国学関連の大学の研究機関、
沖縄史跡研究者が調査に訪れている。

伊平屋島にたゆたう太古の時間と大自然の中では
「 ここから全てが始まった 」 といわれれば、
素直に頷ける気がするから不思議である。
歴史・民俗ファンならずとも必見のマジカル観光ポイントで、
昭和33年に県指定天然記念物となっている。


沖縄県那覇市繁多川 「 金城橋 ( カナグスクバシ ) 」

2014-12-30 05:11:41 | 沖縄の橋



鳳凰がレリーフされた欄干








親柱にはシーサーが乗っている







現在も現役の橋として活躍している







首里殿内 ( すいどぅんち ) から見た金城橋





金城橋は、昨日紹介した金城ダムの下に架かる橋で、
首里殿内 ( すいどぅんち ) の道路を隔てた向かいになる。

金城橋は、首里 ( しゅり ) 台地と識名 ( しきな ) 台地の間を流れる
安里川 ( あさとがわ ) に架かる橋で、往古より木橋が架けられた。
しかし、木橋のため大雨の度に損壊するため、1677年に石橋に改修され、
これを記念して「金城橋碑文」が建立されたという。

その後、1809年9月9日の大雨により橋が損壊したため、10月2日に起工し、
翌年2月に新たな石橋が完成した。
石橋は、これまでの橋よりわずかばかり下流に移して築造されたといい、
橋の改修を記念して、1810年9月に「重修金城橋碑文」の石碑が、
橋の南側 ( 繁多川 ( はんたがわ ) 側 ) に改めて建立された。

石碑は、1945年 ( 昭和20 ) の沖縄戦により損壊したが、石碑の下部と台座が残された。
1985年(昭和60)に橋の拡張工事があり、
残された石碑は、その際に橋の北側 ( 首里金城町 ( しゅりきんじょうちょう ) 側 ) に移設された。

現在、新たに建立されている石碑は、残された碑や建立年の近い石碑を参考にして、
2005年 ( 平成17 ) 3月に復元されたものである。