二重峠(ふたえのとうげ、標高683m)は大津町から
阿蘇市に向かう途中の阿蘇北外輪を越える峠である。
この峠は古代から利用されていたと考えられているが、
峠道として本格的に整備されたのは江戸時代になってからで、
豊後街道の一部となっている。
現在、大津町から小国町へ通じる「ミルクロード」(県道339号線)と
阿蘇市と菊池市を結ぶ主要地方道23号線が交差する地点が峠となっているが、
豊後街道の二重峠はそこから北に1km登ったミルクロード沿いにある。
ここから麓(ふもと)までは、くねくね曲がった急な坂の連続であり、
谷川は、のぞくと吸い込まれそうなくらいです。
「 豊後街道 」 の標識そばから、下に向かって石畳が延び、
すぐに急な下りになりますが、しっかりとした石畳で足元に不安は感じない。
さらに下ると 「 史跡二重峠 」 の標柱があり、
その先に 「 岩坂村つくり 」 と刻まれた石が残っています。
岩坂村(現 大津町)は、ここから12kmあまり離れた村で、
この道づくりに広範囲の村々から民衆がかり出されたことがわかる。
二重峠から坂下までの道は険しく、
また火山灰土であるために雨が降るたびに道路が痛んだといわれ、
そのために九十九折れの急坂の道に石畳が敷きつめられている。
石畳は長さ2km、幅4m、水きり、水ぬきなどが工夫されている。