この一年、明瞭に目に見える形で「言論の自由に対する権力側の干渉と恫喝」が繰り返しなされたにもかかわらず、メディア側の抵抗と呼べるものは事実上皆無だというのは、驚くべき状況だと思う。後世の歴史家は今の日本のメディア状況に唖然とするだろう。こんな簡単に短時間に権力者に屈服したのかと。
今後も大手メディアの報道番組にキャスターやコメンテーターとして出演し続ける人は、自分の立場についてどう思うのだろう。自分は切られなくてラッキーだと思うのか。それとも、権力者から「こいつは絶対噛みつかないから大丈夫」と舐められていると思って恥じるのか。立場を守るために口を慎むのか。
椹木野衣「わが国で年末は『年忘れ』と呼ばれ、慣習的に一年の垢を落とし水に流すよい機会とされてきた。が、昨年起きたいくつかの『兆し』を『年忘れ』してしまったからこそ、今になってさらに悪い事例が立て続いているとはいえないか」(ARTiT)bit.ly/1mCIcKZ
(続き)「このままでは来年以降、同様の自粛・検閲・要請がさらに酷いかたちで拡大しても、なんの不思議もない」本当に、年忘れという風習は見直さないとだめだろう。憲法を逸脱する形で権力が行使され、内部の議論は記録に残さず、体裁を整えるために架空の記録を創る。これを忘れるのは許されない。
「年忘れ」の発想は、過去と現在と未来が繋がっているという「歴史感覚」を失わせる。決まったこと、起きたことは忘れて、将来また起きる可能性には目を向けない。皆もそうするから、と当座のストレス軽減でラクな道へ逃げ、皆がそれをすれば社会が、国が、どんな方向へと変化するかを自分で考えない。
自民「歴史検証」初日ピリピリ 海外メディア排除、意見の表明制止(北海道)bit.ly/22rhXrv「本部は安倍晋三首相の直属組織として設置」「海外メディアには公開せず、出席議員の『個人的な歴史認識の表明』を制止」サークルの内輪でしか通用しないと自ら認めている。
2015年の日本は、歴史認識の政治への従属が異常なレベルで進行した年でもあった。首相は「過去を反省した歴代政権の認識を継承します」とは言うが「過去を反省します」と自分の言葉では絶対語らない。口先では「未来志向」と言いつつ、過去の歴史の正当化に固執することで自国の未来を危険に晒す。
首相を取り巻く弁士は「日本が戦争で悪いことをしたというのは全て外国の陰謀や捏造」「日本は誇れることしかしなかった」等、子供じみた現実逃避と自己正当化の歴史歪曲を「国を愛する態度だ」と居直り、直視したくない過去の失敗から目を背ける。歴史認識の政治利用を「歴史戦」と呼んで正当化する。
実際に日本が他国に何をしたのか、相手国は当時の日本の行為をどう認識しているのか、等の客観的視点を捨て、当時の日本が酔いしれた自国優越思想の主観的認識に身を委ねて、集団で陶酔する。主観的認識に基づく書物を外国の歴史学者に送りつけて呆れられても、客観的視点を捨てているので気付かない。
ジャーナリズムの権力批判も、批判的視点を含む歴史研究も、自国が過去と同じ失敗を繰り返さないための予防的診察や点検という側面を持つが、自らの無謬性を政治権力の基盤とする非民主的な政治権力者は、それらの側面を許容しない。我々は間違ったことをしない、という幻想で、人々の心理を支配する。
カナダのトルドー首相のような民主主義国の政治家は、自分が「主権者(国民)から一時的に憲法の範囲内で権力を委託されただけの存在」と認識しているので、ジャーナリズムの権力批判や、批判的視点を含む歴史研究を「自分が失敗しないための参考」にできる。政治権力を失うことへの恐れも未練もない。
非民主的な政治権力者は、自分自身が主権者だと内心で理解し、可能な限り長く権力の座に座り続けるのが目的なので、ジャーナリズムの権力批判や批判的視点を含む歴史研究を「権力の無謬性に傷をつけかねない存在」と危険視し、許容できず弾圧・制限する。憲法ですら「邪魔な制約」と捉えて無力化する。
@mas__yamazaki 余計なお世話ですが。宮城県産の牡蠣は放射性セシウム7.5Bqが検出されています(1年前のデータですが)。さらにセシウムより恐ろしいストロンチウムについては測定されていません。
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東京オリンピックの運営費、当初見込みの6倍で財源1兆円不足 「民間なら"クビ"レベル」怒りの声続々
完全な詐欺。最初から「実施に2兆かかる」と言われたら、一体誰が誘致に賛成しただろうか。国会で責任を徹底追及し、返上すべきだ。 huff.to/1NCvcM7
@desler 今の段階で6倍なのですから、実際はさらにその倍以上かかるのではないですか?
本日、佐藤一夫国立市長による上原公子元市長に対する求償権訴訟の二審判決があり、信じがたいが、一審判決を破棄し、上原元市長に対して3124万円全額支払いを命じた。上原元市長が逆転敗訴。求償権訴訟とは名ばかりで市民自治つぶしの不当な嫌がらせ(スラップ)。不当判決に国立市民の怒りは沸点
注目の人直撃インタビュー(日刊ゲンダイ)
NYタイムズ東京支局長 マーティン・ファクラー
「日本の大新聞は権力者の側に立って国民を見下ろしている」
国の根幹が変わるのに新聞が反論を載せない異常
こんな民主主義国家見たことがない pic.twitter.com/Bt3qBPhSBx
ある朝、突然、謎の死を遂げた父親。
冷たくなった父の体。
12歳の少女は、父の胸の鼓動を探した。
36歳、屈強なマグロ船乗組員の死を、人々は「酒の飲み過ぎ」で片付けた。
父の死から半世紀。... fb.me/1WPbwaT7q