【記事】
小学校の英語教育、教研集会でも賛否両論
小学校での英語教育は是か非か――。三重県で行われている日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会の外国語教育分科会では、中央教育審議会で検討中の小学校への英語教育の導入を巡り、現場の教師から賛否の声が上がっている。
富山県氷見市立海峰小の表克昌教諭(40)は27日午後、織田信長と豊臣秀吉らを例に、「どちらが偉いと思うか」と6年生の児童たちに英語で討論させた実践例を報告する。表教諭は「慣れない英語で自分の考えを相手に伝えようとする努力は、コミュニケーション能力を高める」と肯定的だ。
大阪市立鯰江(なまずえ)中の酒井聖教諭(51)も、大阪府内の9割以上の小学校が英語をとり入れている実態を報告する。酒井教諭は「小学校英語は定着しており、是非を議論する段階はもう過ぎている」と話す。
これに対し、金沢市立港中の七田桂子教諭(48)は26日の分科会で、全小学校で英語の授業を行っている同市の状況を踏まえた上で、「教師にも生徒にも負担が大きく、双方とも疲れ切っている」と指摘した。
同市は昨年度から英語教育の構造改革特区に認定されたが、石川県教組金沢支部のアンケートでは、「英語を教える補助教員との打ち合わせ時間がない」「評価が難しい」などの声が目立ち、七田教諭は「十分な授業が出来ない」と効果に懐疑的だ。
分科会に参加した別の教員からは、「中学入学時点で既に英語が嫌いという子どもが増えた」との意見もあった。
[ 02月27日 13時16分 読売新聞]
【コメント】
いまだに賛否両論ですか。
海峰小の例では、討論のテーマの設定自体どうかと思う。日本語で行うにしても難しい内容、ましてや英語で、中学・高校と習ってきた生徒でさえ討論できるか疑わしいのにましてやボキャブラリーの少ない(あるいはほとんどない)小学生でどんな討論ができ、どんなコミュニケーションができるというのだろう。第一日本語で意思疎通ができるのか。それができるのでじゃ今度は英語でというならわかるが。順番が逆である。
次に「「小学校英語は定着しており」との意見だが、それは大阪だけのことであろう。全国レベルでは定着などしていない。また大阪の9割以上の小学校で導入されているからといってそれがイコール定着ではない。導入して何の問題もない。教師にも生徒にも何の負担もなく、他の教科の学力レベルも全国平均以上というなら「定着」と言えるかもしれないが。
「中学入学時点で既に英語が嫌いという子どもが増えた」とのことだが、息子の通う小学校でも年に数回AETの先生が来られているが、やはり「英語が嫌い」と同じような声を聞く。
英語は意思を伝えるための手段にすぎない。伝えられることも大事だが何を伝えるかという中身がより重要である。伝える内容が空虚ならたちまち相手にされなくなる。いかに流暢な英語を話そうとも。内容を充実させるためにも小学生の段階ではほかにすることがあるはずである。
小学校の英語教育、教研集会でも賛否両論
小学校での英語教育は是か非か――。三重県で行われている日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会の外国語教育分科会では、中央教育審議会で検討中の小学校への英語教育の導入を巡り、現場の教師から賛否の声が上がっている。
富山県氷見市立海峰小の表克昌教諭(40)は27日午後、織田信長と豊臣秀吉らを例に、「どちらが偉いと思うか」と6年生の児童たちに英語で討論させた実践例を報告する。表教諭は「慣れない英語で自分の考えを相手に伝えようとする努力は、コミュニケーション能力を高める」と肯定的だ。
大阪市立鯰江(なまずえ)中の酒井聖教諭(51)も、大阪府内の9割以上の小学校が英語をとり入れている実態を報告する。酒井教諭は「小学校英語は定着しており、是非を議論する段階はもう過ぎている」と話す。
これに対し、金沢市立港中の七田桂子教諭(48)は26日の分科会で、全小学校で英語の授業を行っている同市の状況を踏まえた上で、「教師にも生徒にも負担が大きく、双方とも疲れ切っている」と指摘した。
同市は昨年度から英語教育の構造改革特区に認定されたが、石川県教組金沢支部のアンケートでは、「英語を教える補助教員との打ち合わせ時間がない」「評価が難しい」などの声が目立ち、七田教諭は「十分な授業が出来ない」と効果に懐疑的だ。
分科会に参加した別の教員からは、「中学入学時点で既に英語が嫌いという子どもが増えた」との意見もあった。
[ 02月27日 13時16分 読売新聞]
【コメント】
いまだに賛否両論ですか。
海峰小の例では、討論のテーマの設定自体どうかと思う。日本語で行うにしても難しい内容、ましてや英語で、中学・高校と習ってきた生徒でさえ討論できるか疑わしいのにましてやボキャブラリーの少ない(あるいはほとんどない)小学生でどんな討論ができ、どんなコミュニケーションができるというのだろう。第一日本語で意思疎通ができるのか。それができるのでじゃ今度は英語でというならわかるが。順番が逆である。
次に「「小学校英語は定着しており」との意見だが、それは大阪だけのことであろう。全国レベルでは定着などしていない。また大阪の9割以上の小学校で導入されているからといってそれがイコール定着ではない。導入して何の問題もない。教師にも生徒にも何の負担もなく、他の教科の学力レベルも全国平均以上というなら「定着」と言えるかもしれないが。
「中学入学時点で既に英語が嫌いという子どもが増えた」とのことだが、息子の通う小学校でも年に数回AETの先生が来られているが、やはり「英語が嫌い」と同じような声を聞く。
英語は意思を伝えるための手段にすぎない。伝えられることも大事だが何を伝えるかという中身がより重要である。伝える内容が空虚ならたちまち相手にされなくなる。いかに流暢な英語を話そうとも。内容を充実させるためにも小学生の段階ではほかにすることがあるはずである。