八国山だより

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安倍首相「任期中に、憲法改正を目指す」 - それこそ平和ぼけだ

2006-11-01 08:58:03 | ニュース・時事
【記事】[2006年11月1日1時2分 読売新聞]

安倍首相「任期中に、憲法改正を目指す」

 安倍首相は31日、首相官邸で米CNNテレビと英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューに個別に応じた。内閣広報室によると、首相はインタビューで、憲法改正について「自民党総裁任期は3年で2期までしか務められない。自分の任期中に憲法改正を目指したい」と述べ、今後6年間に自らの手で憲法改正の実現を目指す考えを示した。

 また、「時代にそぐわない条文として典型的なものは9条だ。日本を守る観点や、国際貢献を行う上で改正すべきだ」と述べ、9条改正の必要性を指摘した。

 安倍首相は就任後、憲法改正について所信表明演説で「与野党で議論が深められ、方向性が出てくることを願う」と述べるなど、踏み込んだ発言を控えていた。

 また、首相は、任期中の靖国神社参拝について「行くか行かないかを宣言することにより政治、外交問題化する以上、申し上げるべきではない」と明言を避けた。また、「歴代の多くの首相が参拝したのは、自由、民主主義、人権を守り、世界平和に尽くすためだ。(参拝した首相に)軍国主義者は1人もいない」と語った。

 日本の核保有については、「日本は唯一、核爆弾を落とされた国だ。世界から核を廃絶するため先頭に立つ使命感を持っている。政策的な選択肢として核武装を放棄した」と明確に否定した。

 首相の海外メディアのインタビューは初めて

【コメント】
 「時代にそぐわない条文として典型的なものは9条だ。日本を守る観点や、国際貢献を行う上で改正すべきだ」と安倍首相はそうのたまうが、これまで日本が守られてきたのは憲法9条があってこそだ。戦争を知らない、苦労知らずのぼんぼんだからその程度の認識なのだろう。目には目を、武力には武力をというマイナスの連鎖は断ち切るべきである。
そしてこれからも交戦をしない国であり続けるべきである。改憲をしたいという欲のために事実を誤ってとらえている。

 日米安保があるおかげで守られてきたという認識が日米両国の市民にも一般的かもしれないが、在日米軍には日本を守る義務はなく、事実在日米軍基地を含めた日本の空とシーレーンは自衛隊が守っている。むしろ、1990年、当時沖縄の海兵隊司令官であったヘンリー・スタックボール将軍が、は「びんのふた」(cap in the bottle)みたいなものだと発言しているようにむしろ安保体制によっては周辺諸国にも安心感をもたらし、日本を守るというよりは日本から守るという側面があった。

 あのアフガンで灌漑事業を行っている中村哲という人は、現地では実際に憲法9条にに守られてきたと語っている。紛争屋という職業で東チモール、アフガンで武装解除を行ってきた伊勢崎賢治という人もその海外での体験を通して憲法の前文と9条は一字一句たりとも変えてはならないと主張している(『武装解除』伊勢崎賢治著 講談社現代新書)。
安部氏は、自説にこだわるのではなくこうした考えに謙虚に耳を傾けるべきである。