八国山だより

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契約社員らの正社員化規定を削除

2006-11-28 16:38:39 | ニュース・時事
【記事】[asahi.com 2006年11月25日06時03分]

契約社員らの正社員化規定を削除 労働契約法素案


 短期の契約を繰り返す契約社員など「有期雇用者」の正社員化について、厚生労働省が来年の通常国会に提出予定の労働契約法の素案から、正社員化を促す規定が削除されたことが24日、明らかになった。経済界が「業務の繁閑に対応するために有期雇用は不可欠」と強く反発しているため。厚労省はパート労働法の改正でパートの正社員化を打ち出すが、一方で契約やフリーターなど非正社員全体にかかわる有期雇用の問題には手をつけず、政策の整合性が問われそうだ。

 有期雇用者を巡っては、何度も契約を更新して正社員と同じように働いていたのに、突然、企業の都合で「契約期間満了」として退職させられてしまう「雇い止め」が問題化している。フリーターや契約社員、派遣社員などの生活不安の原因とされている。

 厚労省が今年6月にまとめた労働契約法案の中間報告では、契約更新が3回を超えたり、雇用期間が通算1年を超えたりした場合、本人が希望すれば「正社員への優先的な応募の機会を与えなければならない」などとしていた。

 だが、経済界は「(正社員化を避けるため)企業はかえって契約の短期化を余儀なくされ、事業主も本人も望まない結果を招く」などと反発。同省が28日の労働政策審議会に示す素案では、この規定を削除し、「不必要に短期の有期労働契約を反復更新しないよう配慮する」との表現にとどめる。

 厚労省は来年の通常国会に提出するパート労働法改正案で、パートの正社員への転換制度の導入などを企業に義務づける方針。ただ具体的な中身は企業に任されるため、実効性がどれだけ上がるかは不透明だ。また正社員との均衡処遇でも中心となっているのは正社員に近い戦力となっているパートで、フリーターなどの非正社員への取り組みは遅れている。労働側は、パートのほとんどは有期雇用でもあることから、有期契約のあり方が見直されない限り、実態的にパートの正社員化も進まないと指摘している。
 
【コメント】

 先のホワイトカラー・エグゼンプションに続く労働法制がこれである。厚労省は企業の味方をして正規社員を非正規社員にする流れを作りだそうとしているかのようである。
ホワイトカラー・エグゼンプションが実現すると、時間無制限で働かされ、病気になったり、過労死したりしまった場合でも、「健康管理は自己責任」なので労災も認められない。残業を拒否すると「解雇の金銭解決」によって簡単に首切りができる。

 この労働契約法が実現すると、ホワイトカラー・エグゼンプションによっていったん非正規社員になるとなかなか正規社員になれないということになる。収入が低下し、雇用も不安定とうことになれば結婚もできないし、少子化も加速するだろう。
 
 一方で少子化対策といいながら少子化を加速する動きを取る。少子化担当大臣はポーズとして考えてますよということを見せるだけのただのでくの坊なのか。
 
 また、そうやって低収入の若者を作り出しておいてアメリカのように兵隊にでも勧誘しようというのだろうか。

 企業は社会の公器であったはずが国際競争力などを口実に利益を内部留保し、社員に還元しない。会社が儲かれば、働く人間はどうでもいいようである。いざなぎ景気を超えるといわれる現在の景気、どこかで「リストラ景気」というネーミングを見たがまだにそのとおりで増え続ける非正規社員の安い賃金体系がこの景気の背景にある。
 
2チャンネルにあった次の書き込みが言い得て妙である。 
 
・労働者が再チャレンジして成功できる世の中へという政策ではなくて、
雇用者が被雇用者に「まー申し訳ないが、再チャレンジしてくれ」と肩を叩く政策

・再チャレンジ、がんばれ!
っていっておきながら、足に重りをつける政策

ああ、美しい国、日本!