昆虫学者の前野ウルド浩太郎の「バッタを倒しにアフリカへ」を読んだ。2017年5月刊行。新書なのに、結構厚い。バッタか。昆虫。難しそう。そんな不安を吹き飛ばす、いきなりのスロットル全開のフルパワーで、一気に読ませる。痛快、娯楽劇だ。研究成果は論文掲載に任せ、本書は、失敗も苦労もなさけなさもネタにして、どんどん突き進む。
1980年、秋田生まれ。小さいことから昆虫が好きで、ファーブル昆虫記にはまり、大学へ。そして研究者の道へ。
研究者とはいえ、定職があるわけではない。それなら一念発起、大好きなバッタの研究で、逆転満塁ホームランを狙う。それは、バッタの大量発生が飢餓をもたらす、アフリカの西北にある国、モーリタニアでの2年間の期間限定の研究事業だった。2011年に始まる、悪戦苦闘の日々を綴る。
北国育ちの著者が、暑さと寒さの入り混じる外国への一人暮らし。冒頭は、そこで懸命に生き抜く著者の苦労話。バッタ探しの1年目の徒労と失望。相棒となる運転手ティジャニとの出会い、ババ所長の励まし。2年目の生き生きとした生活の様子。日本でのさまざまな人と出会い。京大の白眉事業への参画。
異国の食事、習慣、風土など、ほんとうにアフリカ暮らしは興味が尽きない。バッタがいないときのフランスでの研究とあこがれのファーブル邸訪問。
ほんとうに著者は日々、一生懸命に生き抜く。とにかく前向きで明るい。
ウルドは、現地の尊敬のミドルネームだという。それをきちんと受け止め、使う。この素直さが著者が人好き、人に好かれる魅力だ。
1980年、秋田生まれ。小さいことから昆虫が好きで、ファーブル昆虫記にはまり、大学へ。そして研究者の道へ。
研究者とはいえ、定職があるわけではない。それなら一念発起、大好きなバッタの研究で、逆転満塁ホームランを狙う。それは、バッタの大量発生が飢餓をもたらす、アフリカの西北にある国、モーリタニアでの2年間の期間限定の研究事業だった。2011年に始まる、悪戦苦闘の日々を綴る。
北国育ちの著者が、暑さと寒さの入り混じる外国への一人暮らし。冒頭は、そこで懸命に生き抜く著者の苦労話。バッタ探しの1年目の徒労と失望。相棒となる運転手ティジャニとの出会い、ババ所長の励まし。2年目の生き生きとした生活の様子。日本でのさまざまな人と出会い。京大の白眉事業への参画。
異国の食事、習慣、風土など、ほんとうにアフリカ暮らしは興味が尽きない。バッタがいないときのフランスでの研究とあこがれのファーブル邸訪問。
ほんとうに著者は日々、一生懸命に生き抜く。とにかく前向きで明るい。
ウルドは、現地の尊敬のミドルネームだという。それをきちんと受け止め、使う。この素直さが著者が人好き、人に好かれる魅力だ。