パンダ イン・マイ・ライフ

ようこそ panda in my lifeの部屋へ。
音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

髭剃り用粉石けんと山椒ケース

2015-03-29 | life
1980年代から,朝の出勤前の髭剃りは,電気カミソリではなく,ジレットのフュージョンを使っています。散髪屋さんが使っている髭剃り用せっけん500グラムがなくなり,ネットで買いました。税込1,830円でした。前回の購入日は,2010年平成22年8月。この間,4年と半年か。毎日使うものとはいえ,そんなに大量にいらないので,こんなに持ちました。この間の髭剃り回数を考えてみた。人生やね~。

実はこの粉石けん,500グラムがどーんと1つの袋に入っているので,小分けすることが必要です。これまで,カメラフィルム入れのふたに,穴をあけ,粉入れとして使っていました。
今回は,香辛料入れを使用することにしました。うまく,出るかなと使ってみたところ,スムーズに粉が出てきました。ナイス!。この花王の粉石けんは,非常に細かく,花粉症の頃は,鼻のむずむずに拍車をかけるのです。

屋根屋

2015-03-22 | book
何とも不思議な空想小説「屋根屋」。2014年4月。月刊文芸誌には2012年から2013年に発表。村田喜代子作。北九州市生まれの芥川賞作家。1945年生まれ。

サラリーマンの夫と高校生の息子と3人暮らしの奥さんは,家の雨漏り修理に来た永瀬工務店の永瀬と出会う。永瀬は妻を無くし,一人で暮らす屋根屋だった。永瀬は夢で様々な土地へ行くことができた。建築物の屋根を見に行くという。そんな永瀬と意気投合した奥さんは,永瀬にエスコートされ,共に夢の中でさまざまな屋根を見に行く。

大分のお寺から始まり,フランスへ。京都,法隆寺と2人の旅は続く。そして半年後,永瀬はいなくなる。

怪奇といえばそうなのでが,昔の瓦職人の落書きは,人がいつの時代にも生きていたことを示す証だ。現実と夢が交錯し,不可思議な感覚をもたらす。

その日のまえに

2015-03-21 | book
重松清。1963年生まれの作家。子どもの優れた描写が印象的な作家だ。その重松が2004年から2005年にかけて月刊文芸誌に掲載した7編を集めた「その日の前に」2005年8月刊行を読んだ。
死というものの不条理さを家族,友達,学校などを舞台に切々と切り込む。

「ひこうき雲」
僕が小6の頃,1人の女の子が病気になった。クラスで,その子を病院に見舞うことになる。そして,死んだという話を聞く。その子なのか。皆は,なかったかのように普段の生活がある,そしてなぜ30年後の自分がこうして生きているのか。
妻のおばあさんは認知症。そのおばあさんを息子と3人で見舞いに行く。おばあさんの兄弟も亡くなってしまった。なぜ,長生きしなければならないのか。
「朝日のあたる家」
「ぷく」は42歳の高校教師。一人娘は中学生になり,夫の昌史は7年前に35歳で突然死した。ぷくはジョギングでかつての教え子の武田30歳と出会う。武田はコンビニでバイトをしながら写真家になろうとしていた。そのぷくのマンションに武田と同級生で教え子の睦美がいた。睦美は結婚していたが,体に青あざがあった。その睦美と武田がぷくのもとに逃げ込んでくる。いつ訪れるか分からない死への恐怖。いつどうなるかわからない現実。でも人は生きていくという決意をするしかない。
「潮騒」
42歳の俊治は,体調を崩し,余命3か月と宣告された。家族にどう告げようと悩み,小学生の頃,過ごした街を訪ねる。そこで偶然,旧友の石川と出会う。小学校4年の夏,同級生が浜で行方不明になっていた。ほろ苦い思い出を2人で共有する。いつか誰も死を迎える。それが早いか遅いか。でも同級生の死は,やはり「ごめんなさい」だと思う。長く生きたことに対する罪悪感。
「ヒア・カムズ・ザ・サン」
俺は高校1年生のトシちゃん。45歳の母ちゃんと母子家庭歴15年。父ちゃんは赤ん坊の頃交通事故で亡くなった。その母ちゃんが胃がんだという。その頃,母ちゃんは駅前でストリートライブをし始めた高校1年生の子のファンになる。近いようで距離を置き始めた母子。でもこの世に1人の肉親がいなくなるかもしれないと緊張感が2人をまた近づける。「ごめんね,足を引っ張っちゃって」。息子に謝る母ちゃん。
「その日の前に」
僕はイラストレーター。44歳。妻の和美も同い年。結婚して20年。子どもは中2と小5の男の子が2人。その和美が不治の病に倒れる。2人は新婚をスタートさせたシンマチを訪れる。駅の風景,商店街,そして,2人が暮らし始めたアパートにたどり着く。新婚当時は僕は無職で和美はサラリーマンだった。1泊2日の外泊。そして,治療が始まる。なぜ妻なのか。僕はこれまで2回神様がいたと思う。1回は無職の僕がイラストレータ-として独り立ちできたこと。2つめは妻の病気。
「その日」
妻の和美が亡くなる日をその日と呼んでいた。余命1年がどんどん短くなり,その日を迎える。
時間が心の整理をくれて,日常がいやがおうにも家族を包み込む。でも,なぜ,自分の妻がこんな目に合わなければならないのか,疑問は常に心をさいなむ。
仕事を依頼してきた商店街の人が「潮騒」の登場人物の石川。和美の病院で闘病しているのが「ヒア・カムズ・ザ・サン」のトシちゃん親子。
「その日のあとで」
死というものは残酷なもので,日常がいやがおうにもその死を遠ざける。妻の和美のダイレクトメール。子どもたちの成長。和美が亡くなった病院の看護師長の山本が和美の便りを届けてくれた。そこには1行「忘れていいよ」。山本は「ひこうき雲」で登場した女級長の子。トシちゃんの母ちゃんの死。最後に子供たちと見に行く花火大会。親子3人の絆が涙を誘う。

いずれも死をテーマに人生,人の成長を問う。そこには決められた結論はない。人は生かされ,そして,生きていくという現実だけだと思う。そして,独り,夫婦,親子,同級生,さまざまな不可思議な出会いで結び付けられた人たちがいるということ。いい本でした。

「その日の前に」は2008年に大林宣彦監督で映画化,BSプレミアムで2014年3月前後半2回でテレビ放映された。

白菜の豆乳スープ

2015-03-15 | food
白菜と言えば冬野菜の代表選手。3月とはいえ,まだ白菜は店頭にお安く並んでいます。この白菜と豆乳だけと言うシンプルな料理が新聞で紹介されていました。キーポイントは,この2つの具に入れる粗塩と粗引きの胡椒。しっかりとした塩加減を少量入れ,スパイシーな粗挽きで香りと味を整えます。寒い日の朝食にどうぞとありました。

材料は2人で
白菜300グラム,豆乳500CC,粗塩2つまみ,粗挽きコショウ少々。
作り方は
①白菜を千切りにする。
②鍋に①と豆乳を入れて,火にかけます。煮立ったら白菜が柔らかくなるまで弱火で10分程度煮ます。
③粗塩と粗引きコショウで味を調えます。

白菜は,かたい茎の部分はあえ物や炒め物に使います。葉は繊維を断ち切るように千切りにします。でも茎はなかなか他に使いようがないので,横に千切りにして使いました。繊維を断ち切るようにすると水分が出やすくなり,味がからみやすくなるそうです。白菜は煮込めば煮込むほど凝縮しておいしくなり,時間をかけて煮詰め,水分を飛ばしていきます。白菜はビタミンCが多く,カリウムも豊富で,高血圧の予防に効果があります。また、高血栓作用,抗酸化作用のあるイソチオシアネートが細胞の参加や動脈硬化の予防をします。汁ごと食べるので,水溶性のビタミンCを摂取できます。

豆乳は焦げやすいので,材料といっしょに火にかけるのがコツだそうです。また,無調整乳より,調整豆乳の方が扱いやすいようです。豆乳は字のごとく大豆からできています。大豆のたんぱ
く質は良質で低カロリー。ウエイトコントロールにも活用できます。

そして,仕上げの粗塩です。粒粒の食感が料理にリズムを与えます。粗挽きコショウはスープをいただく直前に紙ナプキンで包んですりこ木でたたいたものを使うと風味が一層引き立ちます。

白菜だけではなく,ナガイモやジャガイモ,カリフラワーなど,くせのない野菜との相性もいいので,ぜひお試しをとありました。豆乳のほっこり感で体も心もあったまります。

御宿かわせみ(14) 神かくし

2015-03-08 | 御宿かわせみ
御宿かわせみ「神かくし」14冊目。1990年5月,オール讀物。平成元年4月号から12月号。

「梅若塚に雨が降る」
江戸で大火事があり,源三郎の口利きで呉服屋の近江屋の奉公人夫婦がかわせみの厄介になる。夫の清二郎は先代の倅で手代をしている。女房のおふねは16歳だった。おふねは,赤ん坊をほったらかしにして昼間は出かけてしまう。その近江屋は火事で焼け太りしていた。同じような今回の火事で大もうけした呉服屋に賊が入り,皆殺しになった。5.6千両の金が奪われる。そして,また,起きた火事騒ぎ。東吾は近江屋に駆け付けるが,清二郎が殺されていた。
「みずすまし」
かわせみに東吾が訪れると,るいの幼馴染のお与里が来ていた。大番組の佐伯和之介に嫁いだが,子ができずに離縁されていた。その和之助は他の女,おたまに子を産ませていた。東吾,源三郎と千絵の長男源太郎の顔を見に行くと,そのお与里が来ていた。東吾は,和之助の子がほんとうの子かと相談を受けることになる。おたまには男がいた。東吾は目黒村に出かけ,張り込むことになる。
「天下祭の夜」
6月に江戸で行われる天下祭。かわせみの客も江戸へ出て来た人で賑わう。その客で神林家に出入りする日本橋の呉服屋,布袋屋が東吾とるいを桟敷に招待する。そこに,かわせみに泊まっていた足利の羽島屋夫婦も招かれていた。東吾には兄,通之進から家督を譲る話が出ていた。るいと結婚し,お吉と嘉助も神林家へ来てくれという。祭りの翌朝,羽島屋の女房18.9になるおよねが神田川の川舟で殺されていた。
「目黒川の蛍」
眼病にご利益のあるという越後の五智如来さんにまつわる男女の悲話。信濃屋惣兵衛の妹,28・9になるおすえが五智如来に参り,良縁にめぐまれたという。東吾は方月館で,その五智如来に行っても良くならない30過ぎの農家の娘おたねと知り合う。そのおたねはいい中になった男に逃げられ途方に暮れていた。
「六阿弥陀道しるべ」
神林家に,出入りの呉服屋白木屋の大番頭治兵衛が56歳でお暇をもらうことになったとあいさつに来た。その治兵衛が行方知れずになったと源三郎が東吾に相談に来る。六阿弥陀詣でに出かけ,行方知れずになったという。治兵衛にはおなみという女房がいて,子どもまでいた。
「時雨降る夜」
るいは茶会で菓子屋の若主人織部と妻二十歳のおきみと知り合う。織部は先代の主人の甥,おきみは先代の妻,40過ぎのお由良の遠縁にあたる京都の娘だった。おきみは江戸に慣れず,失態を重ねていた。そのおきみが,由良に家を追い出されたと,かわせみにやってくる。お由良とおきみの間に立つ東吾。源三郎も巻き込んで嫁姑に首を突っ込む。
「神かくし」
初冬の朝,かわせみの老番頭の嘉助が外に出てみると若い娘がいた。神田の名主宮辺又四郎の娘15歳のお由紀だという。30日に琴の稽古に出かけ,今日三日だった。嘉助と長介が家へ送っていく。どうも神田界隈でかどわかしが頻発しているという。源三郎が東吾に相談をかける。東吾はいまだ帰ってこない3軒の商家を訪ねる。どうもそれぞれ訳ががあるらしい。
「麻生家の正月」
大晦日に麻生家の七恵が女子を出産する。大喜びの麻生家と神林家。長介はそばを持参し祝う。その長介が,部下の伊助をかわせみに連れてくる。伊助は,本所で木村庵という蕎麦屋を一家で営んでいた。どうも伊助は女房に頭が上がらないらしい。通之進は隠居し,東吾を6月から奉行所に出仕させるとあいさつ回りをする。花世の誕生。

カリフラワーの丸ごと蒸し

2015-03-01 | food
3月になりました。弥生の空にカリフラワ―。カリフラワーは11月から2月ごろまでがおいしいといいます。そんなカリフラワーと豚肉のしゃぶしゃぶ用を2種類のたれで食べます。新聞で紹介されていました。

こんなシンプルな料理で満腹感とおいしさが得られるのかと思いましたが,なかなかいけますよ。カリフラワーは白いもこもこ感が魅力ですが,いままで市販のマヨネーズやゴマだれをつけて食べていました。でも,そんなに量が食べれませんでした。

材料<3人分>
●カリフラワー(小)1個,豚肉切肉(しゃぶしゃぶ用)150g
●たれA
しょうゆ大さじ2,黒酢大さじ2,コショウ少々,ゴマ油大さじ1
●たれB
トウバンジャン大さじ1,ゴマ油大さじ1

作り方
①たれA,Bの材料をそれぞれ混ぜておく。
②カリフラワーは切らずに丸ごと蒸します。茎の断面に裏側から切れ目を入れる。蒸気の上がった蒸し器かセイロにのせ,強火で10分蒸す。
③豚薄切り肉はゆでて水気を切る。
④②③を皿に盛り合わせ,①のたれを添える。

カリフラワーはキャベツと同じアブラナ科の仲間。がんの発生を抑える成分があり,疲労回復や美肌作りに欠かせないビタミンCも豊富で,加熱しても失われにくいと言います。

たれもこんなシンプルなものでどうかと思いましたが,これがなかなかのもの。酢と醤油も合いますし,トウバンジャンもそんなに辛くありません。ゴマ油がいい脇役を演じます。