35歳女、無期懲役確定へ 大阪の准看護師殺害事件
2020年9月15日 (火)配信共同通信社
最高裁第3小法廷(宇賀克也(うが・かつや)裁判長)は、2014年に大阪市西成区の准看護師岡田里香(おかだ・りか)さん=当時(29)=を殺害し現金などを奪ったとして、強盗殺人などの罪に問われた日系ブラジル人の無職オーイシ・ケティ・ユリ被告(35)の上告を棄却する決定をした。11日付。無期懲役とした一、二審判決が確定する。
弁護側は解離性同一性障害の影響で心神耗弱状態だったと主張したが、裁判員裁判で審理した19年3月の一審大阪地裁判決は完全責任能力を認定。二審大阪高裁も支持した。
判決によると、被告は岡田さんの小中学校の同級生で、日本での在留資格がなかった。知人のいる中国に渡航するため他人名義の旅券を取得しようと考え、14年3月22日、岡田さん宅で胸や腹をナイフで複数回刺して殺害し、現金約6千円やクレジットカードなどを奪った。
被告は当時、東京都八王子市のマンションに住んでおり、遺体は都内で見つかった。発見前の14年5月に岡田さん名義の旅券を使って中国に渡り、不法入国の疑いで中国当局に拘束された。17年1月、日本に移送され、大阪府警が逮捕した。