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五十肩の痛み解消 高知大病院が四国初治療

2017年05月21日 06時46分47秒 | 医療情報
五十肩の痛み解消 高知大病院が四国初治療
地域 2017年5月19日 (金)配信高知新聞

 中高年になると増える「五十肩」の痛みを解消する新しい治療を、高知大学医学部付属病院(高知県南国市岡豊町小蓮)がこのほど四国で初めて導入した。患部に発生し、痛みの原因となる新しい血管(新生血管)の働きを、カテーテル(細い管)で注入した薬剤で止める治療で、放射線科の山上卓士教授は「痛みを我慢せず、治療してほしい」と話している。
 五十肩は正式には「肩関節周囲炎」という。肩を動かしたり、腕を上げたりした時に痛みを伴い、「凍結肩」とも呼ばれる。多くが鎮痛剤や理学療法、注射などで改善するが、治療しても痛みが続く場合があるという。
 炎症が起きると、痛みのある場所には新生血管や神経ができる。「通常は炎症が治まると消えるが、中には消えない人がいて、痛みが長引く原因になる」と山上教授。この新生血管を消す治療法を高知大学医学部付属病院の画像下治療(IVR)センターと整形外科が共同で行った。
 局所麻酔を行い、直径1ミリ以下のカテーテルを手首や肘の血管から挿入。血管造影画像を見ながら患部に到達させ、新生血管に薬剤を注入する。薬剤で血管を詰まらせる(塞栓(そくせん)する)ことで血管の働きを止め、血管や神経を消失させる。
 2017年3月、50代女性に1例目を実施。2016年6月から右肩が痛み、「上着のポケットに手を入れられない」「夜寝られない」と訴えていたが、治療直後から症状が改善した。山上教授は「(既に導入した病院では)3カ月で9割の患者の痛みが和らいだ」と説明する。
 治療時間は約1時間半で、日帰り治療も可能。治療費は保険適用外のため、症状にもよるが数万円から数十万円程度かかる。
 高知大学医学部付属病院は今後、五十肩以外の関節周囲炎にもカテーテル治療を進める方針。山上教授は「五十肩は治る可能性がある。諦めずに治療を受けてほしい」と話している。

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