<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

北風も止んでそろそろ春の陽気

2017年03月01日 08時07分21秒 | Weblog

おれはこんなに偉いんだぞと威張る。威張るのはよくない。みっともない。でも、威張りたいんだよねえ。威張っている人が多い多い。あんまり多いので、ごろごろしているので、威張り屋さんと威張り屋さんがごっつんこ、ぶつかってしまう。よくあるシーンだ。

争いになる。頭を下げろ、そっちこそこっちに頭を下げろと威嚇する。鼻息が興奮した馬の鼻を呈する。おれはこんなに偉いんだぞの合戦が始まる。詰(なじ)り会う。どっちかがどっちかを恨む。蔑む。やっかむ。嫉妬する。復讐する。遣り手さんでないと生き馬の目を抜くことはできないのかもしれないが。慢心はますます慢心を生む。慢心でぱんぱんに膨れあがっている。

人が居ないところでも威張っていないとどうにもバランスが取れないで、身を揉む。偉い人になるとこうだ。評価を受けるとこうだ。評価に寄りかかる。こうしてたくさんの支えが必要になる。少しでも支えが弱ると腹が立つ。癇癪を起こす。もっと支えろと威張る。強要する。そうやって人生を遣り済ます。

そういう世界から身を退くと老人になっている。そしてそういうことが途端にばかばかしくなってくる。意欲減退を起こして来る。肌つやがなくなる。皺皺になってますます老いる。老いの坂を転げる。威張ろうとしてももう威張れる物などなんにも残ってはいない。どのみち威張るのを辞めるしかない。枯れ木のように枯れていく。これでいい。枯れるのがいい。

いつまでも生木(なまき)ではおられないからだ。人と人との争いはご免だ。争いがないところがいい。威張らなくともよかったんだということが確信されてくる。波が立たない平坦な平凡なところへ進む。残っているのはままごと遊びだ。砂遊び土遊びの類いだ。そこにしゃがみ込んで無言で無心になって遊ぶ。そろそろ春の陽気。北風も止んで、畑もぽかぽかしてくる。

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