わたしは一日の内のしばしば、わたしの大きな一部である肉体の、そのわたしの求める所を求めていることがあります。それを求めているときには肉体が大きなわたしという顔をしています。欲望がぎらぎらしています。荒野を行く狼のようです。狼の背中には感情体が乗って手綱を握っています。その一連の荒々しい行動にふっと気がつきます。我に返ります。わたしの全体を取り戻します。気がつくのはもう一部分のこころというわたしです。その後ろには精神というわたしが控えています。その奥には魂、その更に奥には阿頼耶識という根本意識体が連なっています。わたしは多面体です。多重構造をしています。各部分の突出をこうして互いに牽制し合ってもいるのです。わたしは今度はこころの求めに応じて動き出します。するとこころがわたしの大きな一部を形成します。こころは青空が大好きなので空に同化して広がって行きます。午前中は荒野を行く狼であったのに、今のわたし、こころのわたしはゆったりしています。落ち着きを得ています。これから肉体と一緒に外に出ます。数日来、日課にしている草取りに掛かります。
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