凜々しい若者ふうのヨウシュヤマゴボウを力一杯抜いてみた。ヤマゴボウという名は実を表していた。その根がほんとにゴボウの態を為していた。一番の屈強は痩せた老人の手に負えなかった。ついでに、その辺りに勢力を張っていた独活(うど)も切り払ったら、夏の空間が生まれた。淀んでいた空気が流れ出した。
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夕食の後でこっそり饅頭を平らげてしまった。小豆餡子がたっぷり詰まっていた。血糖値が上がるのは必至だが、まあいい。甘い物も食べたいのだ。夕食時には中のビール缶も1缶飲み干した。このごろ食事療法の制約を解き始めている。体重が減っているから、減り続けてしまうのではないかという心配が先に立って来る。すると、食べてしまえということになる。「まあいいか」を連発する。体重を元に戻さないとそれより先に気力が衰えるような気がするのだ。
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からだも甘い物を欲しがるが、こころはもっと欲しがる。甘い物を食べるこころは、甘える。夢でおっかあのようなやさしい人間を探し出してきては甘えたがる。その人に言葉におっぱいの匂いを嗅ぎたがる。レーベンスミルクの粉ミルクを溶かして哺乳瓶を銜えたがる。夢の中のわたしはまるで乳児幼児だ。赤ちゃん戻りの兆候かもしれない。甘えるということはやさしくされたいという根本欲求なのかもしれない。それはひた隠しに隠してきたものだけれども、歯止めの土塁堤防が崩れかけてきたようだ。
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甘えたい。やさしくされたい。でも、それは現実をともなわない。現実は過酷だ。冷淡だ。だったら非現実を糖分過多にして甘んじているしかない。
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今夜は蛍会を企画している。山里は蛍がやさしくしてくれるところだ。祇園山の麓を流れる小川に蛍が飛び交う。
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気のやさしい仲間を呼んでいる。しかし、そろそろ雨が降り出しそうだ。雨蛙の鳴き声が高くなってきた。
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夕食の後でこっそり饅頭を平らげてしまった。小豆餡子がたっぷり詰まっていた。血糖値が上がるのは必至だが、まあいい。甘い物も食べたいのだ。夕食時には中のビール缶も1缶飲み干した。このごろ食事療法の制約を解き始めている。体重が減っているから、減り続けてしまうのではないかという心配が先に立って来る。すると、食べてしまえということになる。「まあいいか」を連発する。体重を元に戻さないとそれより先に気力が衰えるような気がするのだ。
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からだも甘い物を欲しがるが、こころはもっと欲しがる。甘い物を食べるこころは、甘える。夢でおっかあのようなやさしい人間を探し出してきては甘えたがる。その人に言葉におっぱいの匂いを嗅ぎたがる。レーベンスミルクの粉ミルクを溶かして哺乳瓶を銜えたがる。夢の中のわたしはまるで乳児幼児だ。赤ちゃん戻りの兆候かもしれない。甘えるということはやさしくされたいという根本欲求なのかもしれない。それはひた隠しに隠してきたものだけれども、歯止めの土塁堤防が崩れかけてきたようだ。
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甘えたい。やさしくされたい。でも、それは現実をともなわない。現実は過酷だ。冷淡だ。だったら非現実を糖分過多にして甘んじているしかない。
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今夜は蛍会を企画している。山里は蛍がやさしくしてくれるところだ。祇園山の麓を流れる小川に蛍が飛び交う。
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気のやさしい仲間を呼んでいる。しかし、そろそろ雨が降り出しそうだ。雨蛙の鳴き声が高くなってきた。