<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

山頂からの電話が届く

2008年03月18日 08時48分55秒 | Weblog
おや、今朝は天気がどうもすっきりしないようだ。もやったままだ。
もうすぐ外に出たい。庭に下りて、百合の芽立ちを観察して回りたい。

     *

昨日は四月下旬の陽気で、空も地も晴れ渡っていた。
友人から電話をもらった。数人で虚空蔵山に登っているらしい。山頂からだった。
そんなに高い山ではないが、電波がよくもまあ飛来して来たものだ。

     *

虚空蔵山と嬉野にある。かっては修行の霊山だ。「こくんぞさん」と呼んでいる。
虚空蔵(こくぞう)菩薩は、空の菩薩様だ。大地は地蔵菩薩が守護している。
同僚といっしょに、ずっと以前、まだ足が悪くない頃、この山に登ったことがある。
おぼろげだが、途中の山道、渓道、尾根道が浮かんできた。
山頂で眺望を楽しんでいるらしい友人が羨ましかった。

     *

夢で終わるかもしれないが、自分ももう一度山登りに挑戦してみたい。
麻痺の足では、急峻な坂道は登れそうにない。
肩を貸してくれるという友人がいるから、好意に甘えて山道を辿ってみたい。
休み休みでいい。まずは低い丘から始めていい。
新緑の森の匂いがかいでみたい。小鳥の鳴き声を目で追ってみたい。

     *

友人は山の写真を見せてくれるらしい。そのうちに、と言うことだから、
その<そのうちに>に賭けよう。
以前は、ぼくが好きそうだというので、彼は野の地蔵さま、観音さまの写真を
100枚ほども撮ってきて、ぼくのパソコンに保存してくれたこともあった。
取り出し方が分からないで、それきりになっている。
これは友人にすまないことである。

     *

友人の山頂からの電話は、ものの数十秒ですぐに切れてしまった。
切れてしまったあとの時間を、ぼくは山の涼気を吸い込んだ彼の、
爽やかな顔を想像して過ごした。あの山からだと島原半島がくっきり見えているはずだ。
コメント
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