映画の話でコーヒーブレイク

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戦火の馬  WAR HORSE

2012-03-21 | 映画 さ行
「戦火の馬」見に行ってきました。
見に行こうかどうか、かなり迷いました。
というのも・・・、予告編を見て涙、うるうる。
映画館で見たら号泣かも?と二の足を踏みました。

動物ものはアカーン。
古くはディズニーの「三匹、荒野をゆく」や
ジャック・ロンドン原作、チャールトン・ヘストン主演の「野生の叫び」。
動物が飼い主のもとから離され、数奇な運命を辿ることになるというストーリーで
何度泣いたことか。 だから、こういう映画は家でこっそり一人で見ると決めていたのに…。

「シー・ビスケット」も今だ見る勇気無く、
「犬と私の10の約束」は文字になった10の約束を読んだだけで涙…10の約束はこちらにあります。
ただでさえ涙もろいのに、わんこを飼っているのでどうしても感情移入してしまいます。
もし何らかの理由で私のもとを離れたら…このこはどうなるの?と思うだけで
案外、逞しく生き抜くかも?

幸い、公開から日数が経っていたので映画館はわりと空いていて、
私の周りに座っている人はいませんでした。よかった~。

スピルバーグ監督、このストーリーはズルい!
如何にも「泣かしたろ~」という下心がミエミエやないの~。
そして、見事に術中にはまり、ジョーイが軍馬としてフランスに行ってから、ずっと泣いてました。
エンドロールが始まって、鼻をかんだのは私です
今もまだ、目が赤くて痛い。
明日は目がはれるかも? です。



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        戦火の馬  WAR HORSE

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 < ストーリー >
第一次世界大戦前のイギリスの農村で、1頭の馬が貧しい農家にひきとられる。
この家の少年アルバートは、その馬を「ジョーイ」と名付け、絆を深める。
しかし戦争が始まり、地主に払う小作料のためジョーイは英国軍の軍馬として売られ、
フランスの戦地に送られる。ジョーイを買った英国将校が戦死し、ジョーイはドイツ軍に捕えられ、
ドイツ軍を脱走した少年兵の幼い兄弟、両親を失し祖父と住むフランスの少女の手に渡り、
再度ドイツ軍で大砲を運ぶ過酷な使役につく。出会いと別れを繰り返しながら、生き抜くジョーイ。
英国軍に入隊し、フランスの戦場に来たアルバートに、出会うことができるのか?

           
               ジョーイとアルバート

「戦火の馬」は1982年にマイケル・モーパーゴ氏が発表した児童小説で、
舞台化され、5部門でトニー賞に輝いているそうです。
舞台では本物の馬を使うんでしょうか?


第1次世界大戦は1914年から1918年にかけて戦われた人類史上最初の世界大戦です。
従来の歩兵、騎兵の戦いから、初めて機関銃、戦車、飛行機、毒ガスが導入された近代戦争です。
機関銃の使用で騎兵突撃が意味をなさなくなり、弾を避けるために塹壕を掘るのが主流となりました。

因みに、「トレンチコート」の「トレンチ」とは、「塹壕」のことで、
第1次大戦で、寒いヨーロッパでの戦い様に英国で作られた防水型の軍用コートが元々です。
肩のストラップは水筒や双眼鏡、拳銃の紐をかけるもので、腰には手榴弾を引っかけて運ぶD環が付き、
襟や手首のストラップは寒風を防ぐために絞れるようについていたそうです。
カッコイイ飾りではなくて、非常に実用的だったということですね。
「トレンチコート」の話はこちらの本「シネマクローゼット」で知りました。


英国から海を渡った100万頭の馬のうち、帰ってきたのはわずか6万2000頭で、
残りの馬は戦死、もしくはフランスで食肉処理されてしまったとか。
英国では、戦争に行ったうちの8人に1人、88万6000人の男性が戦死したそうです。

ウィキペディア調べ
 戦闘員の戦死者は900万人、非戦闘員の死者は1,000万人、負傷者は2,200万人と推定されている。
 国別の戦死者はドイツ177万人、オーストリア120万人、イギリス91万人、フランス136万人、
 ロシア170万人、イタリア65万人、セルビア37万人、アメリカ13万人に及んだ。
それまでの常識をはるかに超える物的・人的被害がもたらされた戦争です。

以前見た1942年の映画「心の旅路」は第1次大戦に従軍し記憶喪失になった男性の話でした。
戦争によるPTSD研究が始まったのも第1次大戦後です。


塹壕を走り抜け、有刺鉄線に絡まったジョーイを助ける為に英国とドイツ両軍が一時休戦して
両国の兵士が協力して助けるエピソード。
そんなうまい話があるかいな?と思うむきもあるでしょうが・・・、
この戦いで英国軍とドイツ軍が休戦し、将校・兵士でクリスマスを祝う交歓会が
無人地帯で行われたそうです。(未見ですが「戦場のアリア」はこれを基にした映画ですね)
クリミア戦争でもアメリカ南北戦争でも「クリスマス休戦」はあったそうですが、
1914年の第1次大戦が最後だそうです。
甚大な被害は出たけれど、以降の戦争を思えばまだまだ古き良き時代だったのかもしれません。

だから、有刺鉄線に絡まった馬を双方が助けるなんてことも、あったかもしれません。
いや、あって欲しいと思います。

アルバートの父の過去と内に秘めた悲しみ、
絆で結ばれたジョーイとアルバートの別れ、
ドイツ少年兵の兄弟愛・家族愛と悲劇、
戦争で両親を失ったフランス少女と祖父の愛、
ドイツ兵の「戦争はすべてを奪うもんだ」という台詞、
そして、命を落とした多くの兵士と軍馬。
戦争は悲しいなぁ。


あまりにも、ジョーイに感情移入したため冷静に見れませんでした。
当分、動物ものは止めときます。
動物ものはDVDのリリースを待って、家で一人でこっそり見ることにします。





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 ***** 見た 映画 *****

 3月21日 「戦火の馬 WAR HORSE」@TOHOシネマズ海老名



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (リバー)
2012-03-23 14:19:53
TB ありがとうございます。

たしかに ずるいかも 笑
王道な、素直に感動、涙

映像の美しさにもヤラレマした
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Unknown (リバーさんへ(ryoko))
2012-03-25 01:54:05
こちらこそ、トラコメありがとうございます。

ズルいですよね~。
涙、涙・・・涙、感動。

美しい英国の風景、
ジョーイが戦場を疾走するシーン、
最後の「風と共に去りぬ」のエンディングのようなシーン、美しかったです。

「タンタン」は未見です。DVDだと2D、やっぱり劇場に行くべきだったかなぁ~。
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Unknown (セレンディピティ)
2012-03-26 11:32:24
TBありがとうございました。
この作品、予告を見た時から
泣かせにかかっているな~と思いながら
スピルバーグ監督の術の中で、なすがままに
素直に泣いて、感動ました。
物語を彩る映像や音楽もすばらしかったですね。
全ての世代の心に響く、すてきな作品でした。
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Unknown (セレンさんへ(ryoko))
2012-04-01 16:58:25
やっぱり泣きました?
私は予告編から泣いてますから、泣きっぱなしです。すっかり、術中にはまりました。
音楽も、映像も美しかったです。
イージーゴーイングとの批判もありますが、児童文学が原作なのでピュアに、なすがままに感動ですね。
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