ある夫婦の別れ、葛藤から再生までを、男女それぞれの視点を1本の映画のなかで描くのではなく、
それぞれ独立した2本の映画で描くという斬新な作品です。
上のチラシは二枚を合わせると主人公のふたりがカウンターごしに向かい合っているシーンになっていてなかなかシャレています。
面白い取り組みなのに、残念ながら公開館が少ないです。
有楽町のヒューマントラストかぁ~っと思っていたら、燈台下暗し。
横浜は関内にあるシネマリンで上映中~!
古い映画館でずっと公開していなかったようなのでここも閉館か~?と思っていたら
すっかりきれいになって昨年12月にリニューアルオープンされていたのです。
あちこちで閉館のニュースを耳にする昨今、嬉しいことです。
ここで2作を連続鑑賞。キャンペーン中ということでシャンプーとリンスのセットを頂きました。
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ラ ブ ス ト ー リ ー ズ
コ ナ ー の 涙 / エ リ ナ ー の 愛 情
The disappearance of Eleanor Rigby him/her
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ニューヨークのイーストビレッジ。
幼い子供を亡くし悲しみの中にいるコナーとエリナー。
死亡原因が語られないまま(ひょっとすると字幕には出ないけれど台詞の中で語られているのか?)
ストーリーが進行するので、ふたりの気持ちのズレがどこからくるのか?男女の感性の違いなのか?
という点でちょっと疑問が残りました。
コナーとエリナーを演じるのはジェームズ・マカヴォイとジェシカ・チャスティン
しかし、過去の幸せな時、子供を亡くした悲しみの中での直接のぶつかり合い、
家族・友人とのそれぞれの関わり、再生の過程が、当事者両人のそれぞれの視点から描かれ、
同じ出来事がこんなに違って見えるんだなぁっと考えさせられました。
共に悲しみを乗り越えようとする夫コナーと一人でもがくエリナー。
両方の映画を見て初めて状況が掴めるシーンもあり、この手法、なかなか面白いです。
チラシのコピーが、言い得て妙です。
「その時、彼は/彼女は 何を見ていたのだろう?
女にはわからない、男の切なさ
男にはわからない、女の秘めた想い」
「女性は共感を求めているのに、男性は答えを見つけようとする」とはよく言われる真実ですね。
これで思い出したのがニコール・キッドマン主演の「ラビット・ホール」。
同じく幼い息子を亡くした夫婦の葛藤と再生を描くストーリーでしたが、死亡の経緯があっての
ふたりの葛藤と再生だったのでこちらの方が共感するところ大でした。
「コナーの涙」→「エリナーの愛情」の順番で見たのですが、この順番で見た方が良いと思います。
調べていて分かったことですが、本作は2部作ではなく3部作!えーーー?!
同じ「The Disappearance of Eleanor Rigby」のタイトルで「Him」「Her」に加えて
「Them」があるようです。「Them」も同じ時間軸で描かれているようで、第3者の視点で描かれているのかしら?
是非見てみたいです。
エリナーの妹役で登場するジェス・ワイクスラーは人気TVシリーズ「グッド・ワイフ」に調査員役で
登場した美人女優さんです。
***** 見た 映画 *****
2月22日 「ラブストーリーズ コナーの涙」@横浜シネマリン
「ラブストーリーズ エリナーの愛情」@横浜シネマリン
2月23日 「ビオレッタ」DVD フランス映画