「日本ウダウダ会」の吉野への大修業(まあ、ハイキングですけど)は、不運にも、早朝から降りしきる強い雨の中で決行された。
しかし、このブログのコメント欄に「出没」していただいている「坂上転駈(さかのうえからころがり)」さんは、
「ウダウダ会」だから雨天こそ活動日にふさわしいと思われます。
「雨だ雨だ会(うだうだかい)」
と書いてこられた。
な~るほど。その見事な分析と解釈に脱帽した僕でした。
さて、我々「日本ウダウダ会」は、今回は、「限界集落と天誅組終焉の地を訪ねる」という深遠にして高邁なるテーマを掲げて出発したわけであるが、何が楽しみなのかと言えば、大きな声では言えないが、それを終えたあとの酒盛りがお楽しみなのである。テーマは…「ついで」なのである。要するに、ウダウダ言いながら、酒を飲みたいのだ。それだけである。あはは。
それを鋭く察知されたのが、「坂上転駈(さかのうえからころがり)」さんである。過日のコメント欄に、小倉百人一首のひとつをもじって、
あさぼらけ 有り金の尽きをみるまでに 吉野の酒に群れるウダたち
という歌を寄せられた。
元の歌は、坂上是則(さかのうえこれのり)の、
あさぼらけ 有明の月とみるまでに 吉野の里に降れる白雪
である。
名前まで、作者の坂上是則(さかのうえこれのり)をもじって、
坂上転駈(さかのうえからころがり)だったので、大笑いした。
まあ、坂上転駈なる方がどういう方なのかは、謎のままにしておきます。
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そこで…4月12日の吉野へ行ったのは、総勢9名。…そうです。今回はまたいろいろな人たちが集まって9名も参加した。複数の市議会議員さんたちや、前市長さん、前副市長さんの職にあった人も、参加したのだった。
何十年の登山歴を持つウダ会長の先導のもと、東吉野村のとある登山口から山登りをはじめたのだが、どうやらウダ会長が途中で道を間違えたようで、山から降りたところは目当ての「限界集落」ではなく、登山口から1キロも離れていない場所であった。完全に、予定のコースを外れていた。
しかし誰も文句は言わない。
これで帰る時間が早くなり、それだけ酒を飲む時間が早まるからである。
我々は雨の中をテクテクと、そこかしこに点在する天誅組の遺跡を見ながら帰り道の方向へと歩いた。
雨に咲く吉野の桜も、また情緒があった。
途中、左手の坂の上に「龍泉寺」という大きなお寺があった。
「ここで休憩しましょう」とウダ会長。
僕はみんなの先頭に近い位置で、メンバーの一人と話に夢中になっていた。
お寺へ行くのには、左の緩やかな坂道を上がって行かなければならない。
僕たちは、左に曲がって坂道を上がりかけた。
そのときである。
僕の足が、つるんっと、滑った。
そして、ど~んとひっくり返ったのだ。
「ぎゃぁ! 痛っ~い」
左膝を思い切り打ち付けた。
後ろから、「あっ、大丈夫か」と、みんな心配そうに駆けつけた。
うぅぅぅっ。
立ち上がるとき、膝に激痛が走る。
肘も打ったようで、痛い。
左手小指も、痛む。
ようやく立ち上がれたが、痛い痛い痛い。
みんなの手前、「大丈夫、大丈夫です」とは言いながら、そのまま坂道を上がって、お寺に入ったけれど、ちっとも大丈夫なことはなかった。
何が起こったのか…?
僕はなんで急に転んだのか…?
僕がつる~んと滑ったのは、溝の上にはめられていた蓋だった。
お寺に向かう坂道に溝があり、そこにグレーチングメタルと呼ばれる、スリットの入った蓋がはまっていた。僕はその蓋の上で滑ったのである。
グレーチングメタルは普通、左右にも枠が入って滑らないようになっている。
たいていはこんなふうになっているはずのものである。
↓
ところが、この場所のグレーチングメタルは、
↓
こんなふうになっていた。
つまり裏向きにはめられてあったので、滑り止めの枠は下になっていた。
(写真は資料写真です)
坂道の斜面にあり、しかも、雨のため、その、滑り止めのないグレーチングメタルは、まるで油を塗ったようにツルツルになっていた。
話に夢中になってよそ見しながら歩いていた僕は、うっかりその蓋を踏んでつるっと滑って転倒したのである(ほんまに僕はうっかりもんです)。
お寺の中に入ってから、膝の傷を確認した。
ジャージのズボンに、血がにじんでいる。
ズボンをまくり上げると、膝は血だらけ。
左腕の肘からも、少し血が出ていた。あ~あ。
メンバーの人たちに、親切に手当てしてもらって、再び歩き始めたのであるが、足は痛い。あ~、痛い。立ち止まっても、ズキズキ痛んだ。
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3月23日に、右足首を捻挫して、整形外科へ行ったばかりである。
レントゲン検査の結果、骨には異常なく、ホッとした。
しかし、痛みは少し残ったままである。
その右足をかばって、歩いたり走ったりしていたら、今度は左足のアキレス腱が時々痛むようになったが、まあ、それほど大した症状ではなかった。そんな状態で「ウダウダ会」に参加したのであるが、今度は左足の膝の負傷である。よくもまあ、これだけアクシデントが続くことである。
4月29日に、堺シティマラソンが行われる。僕はアナザービートルさんに誘っていただいてこの大会の10キロレースに出る予定で、申し込みも済ませている。しかし、相次ぐアクシデントで、出場は危うい。
きょうは怪我から3日目だ。階段の上がり降りや自転車をこぐ時は痛いけれど、それ以外は、平坦な道を歩いても痛みは感じなくなった。まあ、そのうち完治するだろう。気長に回復を待つしかない。
…それにしても、吉野の里の坂道で、滑って転んで怪我をして、とは…
これぞまさしく、坂上転駈(さかのうえからころがり)ですね~。